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欲綴
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荒ぶれど荒ぶれど荒ぶれど荒ぶれど
歌は優しい声で降った
泣かないで喉を焼いて歪んだ嘲笑を浮かべる
淡く仄暗く写る夜の中は泥舟
ゆすられて腕が抜けたって腹を叩く
のたうち回るスケルトンを縫い付けて
不浄と唾が纏わりつくまで肉を痛めつける
だから何なのだ、何が変わるのだ
絶え間なくよがりながら不服な快楽を喚く
よがれどよがれど足りない
心じゃない、愛でもない、ただ欲が止めどない
薄っぺらい言葉はいらない
荒ぶれど荒ぶれどどれほど
熱と摩擦と痛みを欲せど
途方もない飢餓感が絡みついて欲が溢れ返る
噛みついて、唸って、睨みつけて、組み敷いて
食らって、食らって、食らわれ、食らいあって
焦がれ無くなるまで、交わって、狂わせて
交わして、壊して、殺して、イかせて、逝かせて
生かして
残酷な声から私を遠ざけて、奪って、穿って
抉り出して、風穴空けて、耳鳴りだけにして
残酷なそれから逃して
この声を殺して、この声を壊して
俺を、救って
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