前へ目次 次へ 36/184 モザイク ー ー 眠れば昨夜何を思ったか 橙色の夢を見て塗り潰された 黒板摩擦音にすり替わったイメージが装飾する かき混ぜられた脳内で、狂れて、ただ陶酔した けれど縫い付けた人格は夜を透視して 顔の無い体温と壁の模様を記憶に残していた 無数に重なり合った月の眩さを覚えている 違う酒に浸した舌の味も、芳香剤に似た髪の匂いも タールが染み付いた指先も、得体の知れない視線も 熱帯夜は不愉快で思い出したく無いだけ ミモレットと積み重ねて紛らわせるだけだ ー ー