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蝉
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常春に凍え死んでは世話がない
明日はもっと寒くなるのに
何故、此処で喚いている
何故、何故、何故なんだ
何故私は今此処にいる
希望がない、目的がない
夢がない、それってつまらない
悲しくないなんて辛くない
辛くないわけないのにさ
どうしてこんなに不器用で
無気力に生きていけるだろう
私が悪い理由ならいくらでも思い出せるのに
他人が悪い理由なんて作れるわけがないじゃない
馬鹿みたいに駄々こねて
これでは子供のままじゃない
笑えないのに嗤えてる
乾いた笑顔で嫌いという
潤んだ瞳で好きという
笑えないから嗤うんだ
嘲る心は内向けて
後は笑顔だけが残る
それが私の猫被り
七日後の晩春に吹雪く
月足らずの蝉は桜を知る
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