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回想と要因
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あの日の刃は強迫観念だった
過労の果てに燃え尽きて
それを失った私の中に
他の刃が残っているのだとすれば
それは愛だとか恋だとかに当てはまらない
あの執着の真髄にある何かだろう
六月某日に起きたラグナロクで
確かに価値観が変わった様に
きっと彼女が鍵となる
故にルトロヴァイユが待ち遠しい
なんたる不純、なんたる薄情、なんたる身勝手
悲劇に酔う暇があるなら足掻けばいいのに
そうしない私が愚かで、刺し殺してしまいたい
腐る日々はもう沢山だ
けれど向かう先が底知れない
希望を恐れながら希望がないからと足踏みする
私は馬鹿だ、大馬鹿だ、そう言って
心に風穴を空けてくれと思うのは他力本願だろうか
彼女以外にそんな事ができる人を知らないから
もう縋るしかないのかもしれないと思った
しかしどうにも不安なのだ
元より暴走している自覚はあるけれど
彼女に不利益を齎す事だけはあり得ない
何を犠牲にしても避けたい
なんだこの酔っぱらいの戯言みたいな詩は
理想郷も居場所も何処にもないのだから
変わりたいなら理屈ではない痛みが必要だ
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