選択的沈黙
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どうしようもなく寂しくなる
声が届かなかった時
なかなか返信が来なかった時
悪気はないんだ
私が勝手に寂しくなっているだけ
私の声が小さくて
主張が薄いから見えないんだ
それだけだ、と何もなかった風に振る舞う
やり直すのは疲れるから黙る
いつもそうして諦めてきた
人の間で交わされる全てに差というものは存在する
恋情の温度差、感度の差
その差をどの様に扱うべきか
正解がなくて、目的地も未定で
そんな現実に公式は使えない
だからその差を黙殺する事で帳尻を合わせてきた
やり直すのは疲れるから黙ってた
いつもそうしてた風に諦めてしまえば
落ちそうになる
ディファレンスは保存されていて
無傷で飲み込むことなど不可能なのだ
それ故に、今ようやく奮い立たせる事ができた部分が
震えてしまう
崩れ落ちそうだと笑う
どうすれば良いのだろう
どうすれば良いのだろう
正解はない
しかし、答えは出ている
私の中で答えは導き出されている
信条を破るからそれをしたくないだけだ
一人で生きていけないと言うのが恐ろしいからだ
私は一人で生きていられるほど強くない
一人なら命や人生や存在証明なんてどうでも良い
恐怖がなんだ、信条がなんだ、矜持がなんだ
私が生きていようと思うために
必要なら、なんでも捨ててやるつもりなんだ
「助けて」はもう言えないのではなく言わないんだ




