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随想
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君の心が煌めいた瞬間
それを辿る巡礼の妄想
何気ない言葉の鋭さに善がる
他人の群れに混じる誰かを薄めて
同一化する様な博愛は
ドリンクバーで作るドブ色ブレンド
路頭で足を止めそうになるのは
香る方へ突き進むだけが
こんなに難しいから
ふと体にバグが走る
雁字搦めから解き放たれ浮遊する
半分抜け落ちた体が困ってる
地縛霊と重なり合って
コントロールが効かない不具合
起き抜けに寝ぼけた私を抱いて
朝ごはんは何がいいかって
問いかけてきたあの人は切った
甘い幻覚は独りには毒だ
止まらない涙の理由が要った
名前ももう思い出せない
あの人も他人の群れの一部
ドリンクバーで注がないジュース
何度も同じことを尋ねるのは
本質に触れてみたいと思うから
思想と実態の乖離は何故
依存症に絡れる自我に喘ぐ
鈍色の空で旋回する鉄の鳥
公園で響く甲高い声
歪な平穏に鬱屈とすれば
まるで人を殺した目だと言われた
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