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夜は脈打つ
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静かだけど騒がしくて
誰もいないのに誰でもいて
街明かりにかき消された星を探す
ほの赤く滲んだ闇に荒む
もしもの時を許すために裏切りたくなる
積読を増やす指先が躊躇う
連ねた言葉が暮れるのを恐れる
君のいない部屋で
ぬいぐるみの腹に顔を埋める
何処にも行けない
きっとこれ以上は強くなれない
ライオンになりたくても所詮イエネコ
君のいない部屋で
ぬいぐるみの腹に顔を埋める
噛みついて中身を引き摺り出したって
きっとワタが飛び散るだけ
君が嫌いな苦いやつを含むだけ
情けなくて泣きたいや
正解が分からないや
別の人のネクタイを解いたって
縛りたいのは君だけなのに
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