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旅の道連れ
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消えない痛みに報いて
朝露も酸性雨も舐め取って
健やかな温もりを分けあって
君が君であることの証明をしたい
まとわりつく影がいつも
隙間風の様に絡みついて来るのも
君の代わりになって味わいたい
けどそれこそ君が君である証明らしい
懐かない子猫を拾って温めて
孵化した私をもっと見つめて
路地裏の側溝で息絶えるはずだった
この命にかけた時間だけでも
君が君のこれからを愛せたら良いのに
多様性が古くなる時代に
傷がファッションになる時代に
君は諦めてて
どこへも行けないって思ってるんだ
君が諦めていいのは過去だけだ
幕開けは未知の先
どこへも行けないまま終われないでしょ
君が良くても私が連れて行くから
悪い人の私は君を離さない
どちらでもいいと言葉にしたあの日を
どうか後悔しないで




