六畳一間
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劣化コピーを繰り返す日常
だんだんとモザイクの目が荒くなって眩む
風俗キャストのプロフィールを見てたら半日が消えた
金が溶けていく、日用品に溶けていく
部屋にはどんよりとした異臭が溜まっている
散らかった本とか洗濯物とか
全部適当に隅に寄せて
ズレた布団とバスタオルとゴムと他人と
もう本当に何もかもが嫌で最悪だ
悩んで、足掻いて、呆けて、バケツをひっくり返して
腐って、切って、捨てて、また腐って、蹴散らして
ぼんやりと靄が充満した脳内には静電気が走る
老いと焦燥、諦観と残火、誇りは風化して埃になって
雑草と砂利を食む様な不快感と紛れない飢え
失望の目と呆れと評価低下と無粋
這う舌、怖気と笑顔、唾液と整髪剤の匂い、視線
カサつく唇、血と精液の味、澱んだ目、生理的嫌悪
もう触れないでくれ
もう入ってこないでくれ
もういっそ殺してくれ
畳で擦れて髪の艶がなくなった
摩擦で赤く熱を持った肌に爪を立てた
「どこにも答えはない」
カーテンに閉ざされた暗闇でつま先を見つめた
涙が溢れた
嘘でもいいから私だけだと言ってほしかった
嘘でもいいからずっと一緒にいるって
君だけだって、言って欲しかったんだ
なんて他力本願な甘ちゃんだ
もうやっぱり、最期のために生きるしかないんだ
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