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ルービック・バトル  作者: レイ
第1章 学校編
27/38

26話 決着

「本当に勝つ方法……?そんなもんどこにあるってんだ!豪風ももう止む‼︎テメェが勝つ未来は、もうねぇんだよ‼︎【技巧俊足(ぎこうしゅんそく)】ゥ‼︎」


 千は、スピードを一瞬上げては下げてを繰り返し始めた。


「……‼︎こんな時に……‼︎」


 おかげでこっちからは短距離を瞬間移動しているようにしか見えない。

 まずいぞ……これじゃ狙いがつけられねぇ……‼︎

その間にも千はこっちに間合いを詰めてくる。


「な……‼︎」



「ほらほら‼︎行くぞ‼︎【技巧俊撃(ぎこうしゅんげき)】ィ‼︎」



 千は常人の目では見えないようなパンチを三発連続で俺に喰らわせた。


「ゲフッ‼︎」


 もちろん俺は吹っ飛ばされる。

 豪風の効果ももうほぼ無いに等しい。

 早く行動しないと、本当に負けちまう……‼︎


「ほら、どうした……⁉︎このまま一気にお前を倒してやるよぉ‼︎」


 こうなったら、一か八か今打つしか無い‼︎


「だったらやってやるよ、千‼︎【上昇気流(じょうしょうきりゅう)】‼︎」


「んな⁉︎」


 俺はありったけの力を使って上昇気流を吹かせた。

それはまるで台風のようだ。

 あの千も体の動きを止めている。


「そんなんで……足止めか⁉︎」


「いや、そんなもんじゃねぇよ‼︎言ったろ‼︎俺がお前に勝つって‼︎」


 そういうと、俺は持っていた上着をパラシュートの要領で上に掲げ、その直後、


 空を飛んだのだ。


「な……」


 千は絶句している。

 だがその間に俺は、

 学校の屋上を超え、そして、


周辺が見渡せるようになった。……だが、


「まだだ……‼︎」


 おそらくルービッカーの再生力はこの程度ではKOすることができないだろう。

 だから、もっとだ。


「それまで持ってくれよ……‼︎俺の体力……‼︎」


 ――――――恋歌サイド―――――


 残り30秒。

 だが、走ったり強制的な応急処置により、恋歌の体力はほぼ限界を迎えていた。


「はぁ……はぁ……やっと……つきましたよ……‼︎」


「お前……」


「傭兵隊リーダーさん。私はあなたに、次の一撃で、勝ちます。」


「あぁ……体を動かせないんだ。そんなことはわかっている。」


「そうですか。じゃあ、行きますよ……!」


 しかし、その時だった。


「ん?なんだ?自由に動ける……⁉︎」


 まずい。

 私は拘束を解いてしまった。

 いや、解けてしまった。

 もう限界だったんだ……‼︎

 途端に私の鼻からまたもや血が無条件のうちに放出される。

 そんな私をみて、傭兵隊リーダーはまたしても満面の笑みになった。


「……ほう?俺の拘束を解いたってことは、お前はもう限界ってことだよな。つまり、俺がお前を真っ二つにしてしまえばいいというわけだ……‼︎」


 …………非常にまずいですね。

 今私がついている嘘は、


 1.体がムキムキになる

 2.風の影響を受けない

 3.痛覚無効


 の三つのはず……

 この状況で打開できるとなると1しかない……ですが、この筋肉を使うにはあまりにも相性と時間がない……

 せめてもう一瞬、もう一瞬だけでも相手の動きが止まれれば……‼︎


「くっ……‼︎‼︎」


「残念だったな!もう俺を縛ってるものは何もない。……今回こそ王手だ、嘘の王女‼︎【セt】....」


 その時だ。


びゅううううううう‼︎


「んな⁉︎体の自由が、きかない……⁉︎」


 上昇気流が吹いてきたのだ。

 幸いにも私は今風の影響を受けない。

 しかもこれ、リーダーさんの様子から見て、台風レベルの威力の上昇気流。


 先輩……何かやろうとしてるんですね……‼︎

 だったら私も、それに便乗させてもらいます‼︎



 「さぁ……!これがトドメです‼︎【兆連撃(ちょうれんげき)】‼︎」



「……くそぉぉぉぉ‼︎」


「はァァァァァァァァァァァァアァ‼︎」


 私は筋骨隆々な嘘の体を使って、傭兵隊リーダーをラッシュし、傭兵隊リーダーを倒した。


「あとは…………頼みましたよ…………先輩…………‼︎」


 そして、地面に突っ伏した。


 ――――――ロウラサイド――――――


 街全体が見える絶景に俺はいた。


「スマホ持ってきて写メとっとくべきだった…………」


 冗談はさておき、俺はかなり高いところまで来ていた。


「よし、やるか……。」


 そして俺は上着を振り払った。

 すると……急速で落下が始まる‼︎

 それにプラスで……‼︎



「【くぁくおうくいりう(下降気流)】‼︎」



 さらに落下スピードを上げた。

 ちなみに今の俺は真下に片膝を突き出している状態だ。


 ……そういえばこれ、咄嗟に思いついたのはいいものの、自分も尋常じゃないくらいダメージ受けない⁉︎大丈夫⁉︎


 怖いよ...?死にたくないよ……⁉︎

と、そうこう考えているうちに、千が見えてきた。

 よし、位置は変わってない……‼︎

 チャンスは一度……よーく見て……‼︎



「狙いはバッチリ……喰らってみろよ‼︎千‼︎【人間隕石ヒューマン・ミーティア】ァァァァ‼︎」



 俺は千のいるところに突っ込んで行った。


「……え」


 一瞬の千の断末魔を残して。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「…………すごい威力だ……」


 戦いが終わった。

 佐座見君が凄いスピードで傭兵隊に突っ込んで行った後、2人とも気絶したのだ。


 まぁ私――西堀 智砥(にしほり としと)――はほとんど何もしていないのだが……


 それにしても最後の佐座見君の技は、自分が犠牲になる代償はあるものの、かなり威力の高いものだと予想できる。

 きっと本人の想像力と行動力がとてつもなく高いのだろう……

 さて、私はそろそろ、負傷者の手当てに向かうとしようか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「さて、傭兵隊は拘束して、佐座見君も医療室に送ったし、残りは彼女か……」


 藍 恋歌。

 彼女がここへきた時から私たちが狙っていたルービッカー。

 流石は嘘の王女。彼女の戦闘方法も大概だった。

 我々と彼女との勝負がここで終わってしまうのは不本意だが、これは私達が仕掛けた交渉。ここの校長として、守らないわけにはいかない。

 さて、彼女を運んで……


「校長先生。私を運ぶ必要はありませんよ。」


「……まだ意識があったのかい。」


「はい。……私の傷はどう考えたって深すぎます。」


「まぁ、だろうね。その右腕は、応急処置の効果が切れて仕舞えば、もう2度とくっつくことはないだろう。」


「そんなことはわかっています。ですから、私は少しの間学校を休んで、北海道に行きます。構いませんよね?」


「別に学校を休むのは構わないが、……北海道?そこに何があると言うんだい?」


 何も海鮮丼が食べたい、と言った理由なんかではないだろう。


「先ほど、当てがあると言いましたよね?そこに知り合いのルービッカーがいて、その方は回復系のルービッカーなんですよ。どんな致命傷でも時間さえあれば直してくれるんです。」


「それは……かの有名な無所属の医師、『Dr.YB(ドクター・ヤブ)』かい?」


「まぁそんなとこですね。詳しくは言いませんが。」


「そうなのか。……では今回に限り君が長期休暇をすることを許可しよう。」


「ありがとうございます。それと、もちろん、このことは先輩に伝えておいてくださいね?あの人も結構心配性ですから。」


「あぁ。わかっている。」


 そういうと、藍 恋歌は校門の方へと歩いて行った。

 もちろん私は校舎の方へと歩いてゆく。



「さて、このルービック・バトルは我々の勝ちだ。さて、あとは彼らの回復を待つとしようか。」

一章が一通り完成しました‼︎

ルービック・バトルはこれからも続くので、よろしくお願いします!

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