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ルービック・バトル  作者: レイ
第1章 学校編
24/38

23話 豪風

〜数分前、ロウラサイド〜


「んで?お前はなんの能力なんだよ?」


 戦闘狂が俺に詰め寄ってくる。

 なんで能力教える前提なんだ?


「教えねぇよ?敵同士だろ?」


「まぁそうかぁ!じゃあいいぜ!こっちから行ってやるよ!【身体強化(しんたいきょうか)】‼︎」


「んな⁉︎」


 俺は驚いた。

 だって身体強化だろ⁉︎

 あの厄芽山にいたヤクザと一緒の能力なんだよね⁉︎

 外見からしてあのヤクザではないと思うけど……


「行くぞお前!この千 冠秀(せん かんしゅう)様の攻撃、くらってみろや!【突拳(とっけん)】‼︎」


 俺が思惑していると、戦闘狂――――もとい千が突っ込んできた‼︎


「な……!」


 俺は咄嗟にパンチで受ける。

 しかし、さすがは能力【身体強化】。

 俺はかなり反動を受け、後ろに下がってしまった。

 しかも受けた手が痛い……


「2個持ちで威力低くなってるはずなのにこれかよ……!」


 もしかしてこの能力ってまぁまぁおかしいんじゃないのか?


「どうした⁉︎その程度か?能力も一切使っていないようだが?早く使えよ!能力‼︎」


「……あのなお前。こっちは最近能力が使えるようになったから、まだ能力の模索ができてねぇんだよ‼︎」


すると千は、急に面白くなさそうな顔になった。


「……なんだ。能力が使えねぇのかよ。だったらいいや。即刻叩き潰す‼︎」


「⁉︎」


 その瞬間、千が消えた。

 ……いや、そうじゃない。俺が見えなくなるくらい加速したのだ。

 ってことはつまr……


「【瞬足罰拳(しゅんそくばっけん)】‼︎」


「⁉︎⁉︎」


 俺の思考が追いつく前に、千は俺の頬にパンチを入れた。

 おかげで俺は空中で何回転かして地面に叩きつけられる。


「ゴフッ……!」


「ざまぁねぇな!いくら肉体が強かろうが、能力を使いこなせなかったらただの雑魚なんだよ!」


「……てめぇ、やったな……?」


 俺は血が流れ出した頭を抑えながら立ち上がった。


「なんだ。まだ生きてんのか。つまらねぇな。さっさと、終わらせるぞ!」


 すると、千はまた消えた。

 だが、今回は俺も油断していない。


「模索ができてねぇだけで、基本能力は使えるようになってんだよ‼︎【豪風(ごうふう)】‼︎」


「んなっ……⁉︎」


 俺がそう言い放つと、台風並みの風が吹いてきた。

 もちろんそれを言い放った俺は風の影響を受けていない。

 だが、高速で移動していた千はおもむろに地面に叩きつけられた。


「痛ってぇ....‼︎てめぇ……そんな能力使えるんだったら早く言えよ‼︎この風続いてるし……」


 だから言うわけないっての‼︎


 まぁそんな心情は置いておいて、これは周りの敵味方関係なく影響を受ける。


 ……そう、恋歌が気がかりだ。


 ――――――恋歌サイド――――――


「お前、さっきから避けてばかりで、攻勢に出ていない、な‼︎【切断】!」


「うるさいですね……あなたのそれと私の嘘、どう考えても相性が悪いんですよ‼︎【私は攻撃を回避する】‼︎」


 どうにかして自動回避を行う。

 そういえば、

 ついさっきから風が吹いてきた。

 おそらく先輩が能力を発動したのだろう。

 この場では相手も、もちろん私も動きづらい。

 だったら……


「【私は風の影響を受けない】‼︎」


 どうにか風の影響を0にすることには成功。

 ですが、この嘘でまぁまぁ体力が持っていかれましたね……


 けどこれで、アドバンテージは取れました……‼︎


「……?お前、なんでもありかよ……」


「はい。文句ありますか?これも私の応用ですよ?」


「ちっ....‼︎まぁいい。【切断】!」


「くっ...!」


 風を消せたのはいいものの、何せ元々のこの相性。

 これでやっと相手にできるようになった程度……ですね……

 まぁいいです……!


「行きますよ!【強制認識(きょうせいにんしき)】からの……【私の筋肉はとてもあり、足も速い】‼︎……はぁ……はぁ……」


まずいですね……体力が、もうない……

そしてそれは敵にも気づかれましたね……!


「ふん。もう自分の能力でギリギリなのか……!だったら人思いに消してやるよ‼︎【次元切断(じげんせつだん)】‼︎」


「んな⁉︎」


 一瞬、嫌な予感がした。

 その勘で剣の軌道の延長線上にも当たらないよう体を動かして配慮したのだけれど、それが功を奏した。


「チッ……初見でやれねぇのかよ……」


 その反応を見て、後ろを見てみると、元から切断されていたバリケードがもう一太刀切断されていたのだ。


「あっぶない……」


「これ、結構体力持っていかれるんだからな……?」


「こんなのが応用じゃなければ私は今頃ランク紫なんて呼ばれてませんよ……」


「まぁそうか……チッ……この風ほんとに邪魔だな……」


 ……今だ。


「行きますよ‼︎はぁぁぁぁ‼︎」


 私は風に気を取られていた傭兵隊リーダーの腹部に拳を入れた。


「グハッ……‼︎」


 そして傭兵隊リーダーはよろめいたのだ。


「では、畳みかけますよ!」


 その時だった。

 ヒュウゥゥゥゥゥ――――――

 2頭の竜が、相打ちで落ちてきたのだ。


「ラン⁉︎」


 残りメンバー

 西高校学校軍+無所属

 沙座三 楼羅

 藍 恋歌

 家革 絵口

 西堀 智砥(校長)

 計4名


 傭兵隊

 千 冠秀

 リーダー

 計2名

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― 新着の感想 ―
[良い点] キャラが個性的で会話も楽しくて面白かったです(*^^*) 能力もよく考えてあるなと思いました。 楼羅も基本能力が使えるようになって、この先どんな活躍するか楽しみです! [一言] 楽しい時間…
[良い点] 緊迫感と場面切り替えがお上手で関心いたしました。 [一言] これからも頑張ってください!!
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