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ルービック・バトル  作者: レイ
第1章 学校編
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10話 楼羅の能力

あれから2、3日が経った。

 依然として西高校学校軍であるらしい人物は俺たちオカルト部に手を出してこない。

 なんだ?あいつらビビってんのか?

 そんなことを思いながら学校生活を送っている。


「おい大丈夫かロウラ?厄芽山でひっっどいめにあったらしいけど。」


「別に気にすんなよ。よゆーだぜこんなん。」


 今もリュウビと話をしているところだ。


「そうか。それは良かった。ところでロウラ〜。次の時限何〜?」


「ん〜?次は……体育だぞ〜?」


「おけおけ。っつーか最近、平先生、みねーよな。」


「ん?誰だっけ?その先生。」


「体育教師だよ‼︎おまえ2年にもなってまだ覚えてなかったのか?確かに一年の時のシャトルランでは大笑いされてたがな……」


「……その話は墓場まで持っていくって決めてたんだが?」


「おまえ墓場まで持っていくって意味知ってて言ってるか?」


 だが確かに、あの体育教師、みてねぇな。

 俺は体操服に着替えながら頭を働かせる。

 確か俺と恋歌があいつを倒した時くらいからか?

 さてはあいつ、結構な重症だったりすんのかな?

 けどそれにしてはロッカーから消えてた謎とか25倍治癒とかがが引っかかるし……


「……ウラ!ロウラ‼︎」


「‼︎」


 やべぇ。色々考えちまってた。


「ん?どしたんだ?」


「時間みろ。ジ・カ・ン‼︎」


 そう言われて時計を見る。

 ………………


「よし、体育は仲良く遅刻だな‼︎」


「しねーよアホ‼︎ほら急いで行くぞ‼︎」


 俺は腕をリュウビに掴まれながら、廊下を走り、グラウンドへと向かった――――――


「それで、ドジやって遅刻したと……」


「あぁ。」


「先輩だけならまだしも、リュウビさん巻き込んじゃったんですね……」


「おう。あいつめっちゃ怒ってた。皆勤がどうの精勤がどうのって……」


「…………」


 放課後のオカルト部。

 俺は今日やらかした出来事を恋歌に話していた。


「知ってますか?先輩。皆勤賞ってめっちゃ....とは言わなくても、案外進路に関係あるんですよ?これがあったから企業に入れた人もいたとかいないとか……」


「あ、あぁ。なんかめっちゃ怒ってますね恋歌さん……まぁリュウビには謝っとこ....。」


 俺はリュウビに謝ることを決意した。

 そして話を続ける。


「そういえば、ここのドア直ったんだな。」


 そう、俺たちがオカルト部へ行くと、いつのまにかドアが直っていたのだ。


「ですね...いくらなんでも早い気がしますが……」


「まぁ考えても仕方ないか。」


「そうですね。」


 少し雑談を済ませたところで俺は本題へと移る。


「それで?今日はなんかあったんだろ?」


 そう、恋歌に「先輩、今日は絶対に来てくださいね‼︎」と昼休みに言われていたのだ。


「あ、はい。実は、査定していた先輩の能力がわかったんです‼︎」


「本当か‼︎」


 こりゃたまらない収穫だ。


「ていうか、査定ってなんなの?ランが能力探知で調べたんじゃなかったの?」


「クゥ〜」


「え?」


「あ、ついてきたらダメだって言ったのに……」


「ちょっと恋歌さん⁉︎またこの犬(人間)入ってきてんですが⁉︎」


「すみません……今回はこっちの責任です……」


これバレたらまじでやばいんだからな……


「……まぁいいや。どうせバレないだろ。……話を戻すぞ。なんで査定とかいるんだ?」


「じゃあ単刀直入に言いますね。先輩は、ランの言ってることわかりますか?」


「うん。もちろんわからねぇ‼︎」


「ま、そうですよね。勿論私もわかりません。ですが、知り合いのルービッカーに動物の言葉がわかる能力の人がいて、その人に協力してもらったんですよ。」


「え?一瞬でそれすまないの?」


「えーと、その人家が西の方にあって……仕事の都合もあるらしく、昨日やっときてくれたんですよ。その能力が、直に聞かないと翻訳できないらしくて……」


「それは確かに仕方ないか。つーか恋歌さん人脈広いね‼︎」


「まぁそれは同じ【無所属】同士、手伝わないとやっていけれませんからね。」


 へぇ。その知り合いの人も無所属なのか。

 案外無所属もいたりすんのかな?

 そう俺が考えていると、


「では先輩の能力を発表します‼︎」


といきなり恋歌が言った。


「ちょっと待てちょっと待て。まだ心の準備が……」


「キャンキャン‼︎」


「ラン〜!急かさないで〜‼︎」


「安心してください!全然使えない能力なんて全体の15%にも及びませんので!」


「恋歌は俺の能力知っててそれ言ってんだよね?」


「?はい。勿論ですよ?」


 この人、ガチでSの素質あるよね⁉︎

 怖いんだよその言い方は‼︎

 注射打つ前の子供のようにギャンギャン言ってるおれも別ベクトルでやばい人って感じはするけど。

 けどやっぱ怖い‼︎


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 それから俺の心の準備ができるまで10分かかった。


「先輩。流石に時間かかりすぎでは?」


「すみません。流石にこれは怖くて……」


「けど腹は決まったんですよね?」


「あぁ。どうぞ発表してくれ。」


「じゃあ言いますよ。先輩の能力は【風】です。」


「か……ぜ……?」


「はい。あの気象現象の。」


「……」


「どうしました?まぁまぁいい能力だと思うのですg......」


「しゃあぁぁぁぁぁ‼︎当たりだあぁぁぁぁぁ‼︎」


 俺は叫んだ。

 助かった助かったやったガチャに当たった‼︎

 正直言って戦闘以外の能力きたらやばいと思ったんだよね‼︎

 だって体鍛える以外に強くなる方法ないじゃん‼︎


「ちなみにランクは黄色です。」


「あ、ランクは高くないのね⁉︎」


 最低でも赤はあると思ったのに……

 だが俺の興奮は止まらない。


「とりあえず恋歌‼︎グラウンド行って撃ってみようぜ‼︎」


「ちょっと待って下さい先輩‼︎ここだとバレるので、どうせなら華化山でやりましょう‼︎」


 そんな俺を遮って、恋歌は華化山へと俺を連れて行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 華化山。


「よし恋歌。やっていいよな‼︎」


「どうぞ先輩。やって下さい‼︎」


「よーし行くぞ‼︎【強風】ぅ‼︎」


 ……………………

 ………………

 …………

 ……


「あれ?」


 全然風が吹いてこない。

 what?

 どゆこと?


「恋歌さん?」


 俺は恋歌に聞く。


「あー、まだその段階ですか……。」


「???俺にわかるように言ってくれない?」


 何?なんか段階とかあんの?

 だが恋歌から来た答えは、少しベクトルがずれていた。


「それがですね……ルービックが体に順応しないと能力が出せなくなっていて……」


 ………………


「なんでだよ〜‼︎」


 俺は少し項垂れつつ、家に帰った。

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