ギルドマスターに会いました
俺達は今ギルドマスターの部屋に通されている。
まあ理由はもう分かってる。
二週間前に達成した依頼の調査だと思う。
そう思うのも実は依頼を王都のギルドで依頼達成の報告とその証拠としてギルド専用に有る魔物の解体用の倉庫で龍を出したのが問題だった。
それを見た俺と一緒に来たミリアと解体作業をしているおっちゃん達が驚いていた。
それはもうスゲー驚いてたとしか言いようが無いほどに驚いていた。
それからすぐに今ある解体用の工具では龍を解体するのは無理だという事で龍の遺体は俺が解体の準備が出来るまで俺がアイテムボックスで預かる事になり、依頼は一応達成という事で終わった。
その後に俺達が倒した龍があの森で確認されていた物なのかを確認する為にすぐに調査隊が結成されてその調査も終わり、持ってこられた情報の確認も終わり今こうして俺達はギルドマスターに呼ばれたというわけだ。
「失礼します。ギルドマスタートウマさん達を連れて来ました」
「入ってくれ」
中から女性の声が返ってきたが、もしかしてギルドマスターって女なのか?
てっきりギルドマスターっていう程だからもっとゴツゴツしたガタイの良いおっさんかと想像していたが、魔法のある世界だし女性がしていてもおかしくないのか。
俺達はミリアに続いて部屋の中へと入っていった。
そこには書類を眺めながらお茶を飲んでいた美女がいた。
金髪の長い髪を後ろでひと房にまとめ、その瞳は翡翠色でとても知的的な女性だった。
良く見ると耳が少し尖っており、彼女が純粋の人族では無いと分かった。
確か少し尖っている種族は…ハーフエルフだっけ?
俺達はギルドマスターの前の椅子に座った所でミリアが部屋から退出した。
「急に呼び出してごめんなさいね?」
「いえ、何か実情があるのは俺達も理解しています」
「あら?あなた意外に素直なのね。それじゃあまずは私の名前から言った方がいいわよね。私はここのギルドマスターをしてるリーネテリア・グリオンよ。呼び方はリーネでいいわトウマ君」
「よろしくお願いしますリーネさん」
俺とリーネさんは簡単に自己紹介した後握手した。
それから今回の依頼であった事を聞かされ、俺は自分の能力の所は省いて話した。
流石に俺の能力を他人に見せるのはまずいと前にソフィと話した結果、俺のステータスはあまり人には見せない事に決まった。
まあ実際、職業に勇者って書かれてる時点で人に見せたらやばいと言うことはソフィから勇者アルスの話を聞いた後思った。
「そういうことがあったのね。その話を聞くとトウマ君とソフィちゃんをそのままCランクでいるのはまずいわね」
「どいうことですかリーネさん?」
「Cランクの冒険者が2人で龍を倒したと言うことがどれだけ異常な事か理解できるかしら?」
「どれくらい異常…何ですか?」
「貴方達が出会ったサイズの龍から考えてSランク以上の冒険者が最低5名+Aランク以上の冒険者20名以上の人数で挑まないとダメかしらね」
「そんなに…過剰戦力じゃ無いんですか?」
「相手は空を自由自在に飛べる化物よ?これでも勝てるか分からないんだから。SSランク冒険者なら一人でいけるかもしれないけどそれも相性の問題ね」
俺は言葉に詰まった。
龍がそこまで凄い強敵だとは俺は思ってもいなかった。
「そこで私が今からトウマ君と模擬戦をしてその評価によっては貴方をSランク冒険者に昇格させるわ」
「そんな簡単に決めていいんですか?」
「あら知らない?私これでも元Sランク冒険者だったのよ?」
「すみません知れませんでした!」
「そこまで必死に謝らなくても良いわよ。それじゃ行きましょうか」
リーネさんがそういうと、指を鳴らして周りの背景がガラリと変わった。
「ギルドの練習場でやると建物が壊れちゃうから転移魔法を使ったのだけれど、おどろかせちゃった?」
リーネさんはそう悪戯が成功した様な顔をして軽く舌を出した。
俺はその子どもぽっい表情にドキッとしてしまった。
「トウマ…さん」
「…何でしょうかソフィさん」
俺は後ろで笑顔のソフィさんにゆっくりと振り向いた。
「これが終わったらわかっていますよね?」
「はい…」
どうやら俺はもうソフィの尻に敷かれてるようだ。
それを面白そうに見ているリーネさんに俺は絶対に勝つと決めた。
それから俺は一度久しぶりに自分のステータスを開いてみた。
龍討伐の後、何かと忙しく見ていなかったからな。
<<一条 当麻>>
種族:人間
年齢:21歳
職業:勇者・冒険者
レベル:45
HP:6800/6800
MP:8250/8250
攻撃力:2460
防御力:2300
俊敏力:4970
魔力:4160
魔防:3790
<<装備>>
騎士王の剣エクスカリバー
魔法の鞘エクスカリバーの鞘
女神の指輪 『ソフィーナ』
<<固有スキル>>
言語翻訳
言語記入
英雄憑依『騎士王』
神眼『先読み・鑑定』
神の宝物庫
不死『魔法の鞘 装備時』
一条流剣術LvEX
<<スキル>>
剣術:Lv10
体術:Lv10
盾術:Lv10
自動回復:Lv10
縮地法
跳躍
気配察知・魔力察知
<<固有魔法>>
転移魔法 Lv10
<<魔法>>
火魔法 Lv3
水魔法 Lv7
雷魔法 Lv5
風魔法 Lv8
光魔法 Lv10
回復魔法 Lv7
<<称号>>
ニート・一条流剣術皆伝・異世界の勇者・騎士王の後継者・女神の夫・冒険者Cランク・世界最速のランカー・龍殺し
何かかなりレベルも上がって強くなってるんだけど。
俺は今度はリーネさんのステータスを神眼を使ってみて見た。
実際に使うのは初めてだけど、やっぱり俺がおかしいのかそれともこれが普通なのかを知りたかった。
<<リーネ・グリオン>>
種族:ハーフエルフ
年齢:54歳
職業:ギルドマスター
レベル:75
HP:2500/2500
MP:4290/3700
攻撃力:1200
防御力:800
俊敏力:2400
魔力:3160
魔防:1860
<<装備>>
風竜の魔弓
精霊の指輪
<<固有スキル>>
精霊化
<<スキル>>
剣術:Lv4
体術:Lv3
弓術:Lv7
自動回復:Lv2
遠目・夜目
気配察知・魔力察知
<<固有魔法>>
転移魔法Lv4
精霊魔法 水 Lv5
精霊魔力 風 Lv7
<<魔法>>
水魔法 Lv6
風魔法 Lv8
回復魔法 Lv3
<<称号>>
冒険者Sランク・王都ギルドマスター・竜殺し・精霊使い・風戦姫
うん。
俺が異常だ。