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過大評価に対しての件について…

早速俺らは検問を通った後、冒険者ギルドに行った。

道はソフィがしっかりと憶えていて広い王都で迷うことも無くたどり着いた。



中に入ると時間帯的にそこまでの人は居なかったのだが、入って来てからずっと俺達のことを見ていた。


特にソフィにガン見と言っていいほどに見てた。


メッチャ気まずいんだけど!

俺は心中で何度もそれを繰り返しながらどうにか受付までたどり着けた。


「すみません、冒険者になりたいんですけど良いですか?」

「冒険者登録ですね。ただ今、担当の試験官を呼びますのでそれまで待っていて下さい」


受付の美少女は笑顔で応えてくれてそのまま奥へと行った。

俺はその場で周りをキョロキョロ見ながら待っていると、先程の受付の人が鎧を着た男を連れてきた。



「こちらが今回試験官を務めるランクB冒険者のガイルさんです」

「初めましてガイルさん。自分は当麻です」

「敬語は止めてくれ。どうも俺は敬語で話されるのが苦手なんだ。普通に話してくれ」

「わかったよガイル。これからよろしく」

「おう!よろしくなトウマ」


俺らはそれから模擬戦をする為に裏手の試合場にきた。

この中だとどんな傷や怪我も精神にダメージが通り、肉体には残らないように出来てる特殊な結界が貼ってあると受付のミリアが教えてくれた。



名前を知ったのはさっき自分から教えてくれた。


なかなかいい子だなと俺は思っていたのだが、隣のソフィからは何故か鋭い視線でミリアを見ていた。

それスゲー怖いんですけど、何てソフィに言えるはずも無く俺は見てない振りをしてきた。



俺は腰に指してたエクスカリバーを鞘を抜かない状態で構えた。

鞘を抜かなかったのは、普通に抜いた状態で戦ったらこの結界を壊してガイルさんを倒してしまいそうだったからだ。


これは多分では無く確実に合ってると思う。



ガイルさんは俺が剣鞘から抜かないのを聞くことも無く、背中に背負っていた戦斧を片手で持ち上げた。


どんだけ筋力あるんだよあの人!?


俺は動揺した顔をどうにか外に出さないよう必死に耐え、戦闘へと気持ちを切り替えた。




「ほぉ、お前そんな顔も出来るのか?いったいその歳でどれだけの戦場を切り抜けて来たんだか、改めてお前の評価を変えないとな」


俺はガイルさんが何を言っているのか全く分からなかったがそれを聞くこともせず、ただ目の前の敵をどう倒そうかと思考を回していた。

そして試合開始の合図と共にガイルさんは突進して来た。


俺はそれをギリギリまで来た所で振り下ろして来た斧を躱し、ガイルさんの戦斧を握ってる右手を蹴り上げ、手から離れた斧を剣で遠くに弾き飛ばした。


そして首筋に剣を当てた。


「俺の勝ちで良いですかね?」

「文句無しの満点だ」


俺はそこで剣を腰に指し戻したところで一気に肩から力が抜けた感覚を感じながら模擬戦で満点を貰った喜びでいっぱいだった。

それもそうだろ、自分の実力がこの世界でも通用できるのが元剣士だとしても嬉しいものだ。



「それにしても本当にお前のその力はどうやって鍛えた?」

「叔父が剣士でしたので直接教えてもらっていました」


ガイルさんはそれだけでも何処か気になる感じだったがそれ以上は聞いてこなかった。




それからギルドのエントランスでソフィの模擬戦を待ちながらミリアと会話を楽しんでいた。

会話の内容は何処の宿が良いのかとか、何処かオススメの飲食店は有るかとたわい無い話だったがそれはそれで楽しかった。


これから夕食をミリアがオススメする飲食店に一緒に行く事が決まった辺りでソフィが帰ってきた。

ただ俺らを見る目がすわっていてとても怖かった。


その後ミリアが結果を見に行く為席から離れ、結果を待っている間にどうにかソフィの気をなだめた所でミリアが戻ってきた。


「それでは発表しますね。お二人方共に登録試験で獲得できる最高ランクのCランクで決まりました!おめでとうございます王都冒険者ギルドでの初の快挙です!」


俺は何故そこまでの評価がされたのかが理解出来なかった。

俺がした事と言えば躱して蹴って降参をさせただけなんだが…


「まず最初にトウマさんの評価から言いますね。戦闘に入ってからの切り替えが異常に速く、また技術もとても素晴らしくあらゆる状況に対しても対応できると判断が決まったそうです!

それからソフィさんの評価は無詠唱が可能な事とまた使える魔法の属性が五大属性全て可能というのがかなり高評価でした。これは本当に凄いですよ。五大属性何て王都でも過去の英雄で1人だけしか知られてないのに!

これらの評価から2人はランクA以上の実力を有ると考え、登録試験で渡せられる最高ランクを渡すだそうです」



全くかなりの期待を持たさえてるようだけど、ソフィさんやっぱりあなた俺より強いんじゃ無いの?

俺使える五大属性何て三つで後は特殊属性だしな。




こうして俺とソフィは晴れて冒険者になった。


この後にミリアを連れて食事しに行ったのだが、そこで楽しく食事ができなかったのが何故かは察してくれ。


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