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「2016.12月の感傷人格が書いたもの」

「リストカットⅡ」

作者: ちなつ。

 見てもらいたいと見せつけたいはちょっと違う。

 リストカットの痕を隠さない奴がみんなこの傷を見てもらいたいわけじゃない。

 

「見て見て可哀想でしょ私?」


 って、そういうアピールでもないんだ。


 見てもらいたいと見せつけたいはちょっと違う。

 リストカットの痕を隠さない奴がみんなこの傷を見せつけたいわけではないけれど。


「この傷あるでしょだからあたしはおまえらとは違うんだよ」


 って、そういうアピールでもあるんだ。


 どっちにしろ、やべえやつだって思われるかもしれないんだけどさ。


 でも、別にそんなにやばくもないんだよ。


 君がオ7にーして性欲を吐き散らすみたいに。


 手首を切らないと生きてる感覚を忘れちゃいそうになるからしてるだけ。


 見てもらいたいんじゃないよ。


 どっちかっていうと見せつけたいだけ。


 あたしの傷は普通じゃないことの証拠だもん。


 普通になれなかったことの証拠だもん。


 ホントはもっと真面な普通が欲しかったけど、


 もうそんなのどこを探したって手に入れられないから、


 仕方ないから不幸を装って、変人を装って、悲劇を装って、


 普通じゃないことを必死に自己肯定したいだけです。


 見てもらいたいわけじゃない。


 見せつけたいだけ。


 見てもらいたい奴はレスポンスを待っているけれど、


 見せつけたい奴は手首を曝せばそれで満足なんだもの。


 こんな人間もいるんだよって。


 こんなあたしのおかげであんたの幸せが少しはマシに映るでしょ?

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