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3  年老いた竜

 そびえ立つ山の切り立った崖の上で、一頭の年老いた竜が冷たい風から卵を羽根を広げて護っていた。


『この卵を孵すまで、命はもたないかもしれない……』


 灰色というより白く変色した身体を力なく卵の上に横たえるが、温める体温は残されていない。


 リュリューは自分に卵を託して亡くなった竜達の為にも、魔力の強い竜が現れるのを待っていた。


 しかし、竜どころか、魔力を持った動物すら姿を見せず、絶え果てたのかと絶望する。


『おや……この波動は人間だが……』


 風が運んできた微かな魔力の波動に、リュリューは残った体力を使って立ち上がる。


『人間に、竜の卵を託すのか……』


 魔力を持った動物達は、人間に狩られて消えていった。


 リュリューはためらっている時間はないと、きらめく魔力を持った人間を自分の元へと引き寄せることにする。


 風の魔法体系に属するリュリューは霧を作って、山々の道をおおっていく。


「飛ぶ体力が残っているだろうか……」


 この切り立った山の崖にまで、きらめく魔力を持った人間を連れてこなくてはいけない。


 リュリューは大きな溜め息をついて、人間がなるべく近くまで来るのを待つことにした。


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