ランドノーツin魔王城
3話目です。護人君は魔王城に飛ばされますた
-何処かの一室-
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
なにやら物が散乱した部屋に、全身が黒い服で包まれ黒髪ロングな青年らしき人物と、
同じく全身が黒い服で包まれた赤髪ショートの女性がいた。
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
その部屋の中心には、物を散らかした張本人が、
「かー」
寝ていた。
「・・・・・魔王様、これは一体どういう状況ですか・・・・・・・?」
女性の方が長い沈黙の末ようやく声を絞り出した。
「・・・・・私に聞かないでくれ、私も何がなんだか・・・・・・・・・・・」
魔王と呼ばれた青年が声を絞り出して答える。
「・・・・・・・・・・・・そうですか・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・ああ・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
長い沈黙が降り、本来兵士を呼ぶ状況なのにもかかわらずそれすら出来ない、なんとも言えない空気が場を満たし、
「スカー・・・・・・・」
部屋の中心で部屋を散らかした人物---柊 護人は、そんな空気を無視して眠り続けていた。
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「スーーー・・・・・・・・・・・・・・・・・・フガッ!・・・・・・・・あら?」(つд⊂)ゴシゴシ
「あっ」
「・・・やっと起きましたか。」
「ぅん?」(つд⊂)ゴシゴシ
目が覚めたら目の前に黒ずくめ(コナ〇じゃないよ)の男性と、赤髪のキャリアウーマンっぽい美女がいた。
・・・・・何か男性の方の雰囲気がついさっきまで一緒にいたチーター(www)とおんなじ感じがするんだが。
そんで、なんか、その二人の頭上に
「(゜д゜)《ポカーン》・・・・・・・・」
旗・・・・・いや、あんまり現実逃避はやめようか。
いくつかフラグが見えていた。
くっそ、あの糞神、ネタってこれか!?
「・・・・・・それでどうします?この男・・・・・・見たところ人族ですが・・・・・・」
「うん、兵士呼ぶタイミング逃したっぽいよね。・・・・・・・・・・取り敢えず彼から話を聞こうか。暗殺の類じゃなさそうだしね。」
「わかりました。ですが一応エリスとユマンを呼んでおきます。」
「うん、よろしく。」
なんか俺の目の前で話が進んでいってる・・・・・・。ってか異世界来たはずなのになんで言葉がフツーに通じてるんだ?
これもテンプレか?
・・・・・・・・・・さっきから警戒してるのか、殺気が凄いんだが・・・・・・・
「じゃあ、これから来る2人が来るまで大人しくしてくれる?謎の少年?」ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・
「あ、あぁ。分かった。」
有無を言わさぬ気迫だった。す、スゲエ・・・・・・・・
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その後、話にあったエリス(金髪ひんぬー勝気娘)とユマン(ゴツくて無口な長身ミドルガイ)って人が来てすっごく睨まれながらお話が始まった・・・・・。
ちなにみに正座です。
「キサマ、どうやってここに入ってきた!!」
「俺が知りたいわ!!」
いや、これホント。気が付いたら最高権力者の部屋って・・・・
あんの糞神がああぁぁぁ!!今すぐぶん殴りてぇ!何なんだよこの扱いは!俺がなんかしたか!?イジメか!?新手のイジメか!?
「ふざけるなぁ!!」
「ふざけられるか!こんな場所と状況で!!」
今の状況:ユマンさんに拘束されて、エリスっつー娘っ子と怒鳴り合いの最中
「エリス・・・・気持ちは痛いほど分かるけど落ち着きなさい。」
「アンタはなんで落ち着いてられるのよ!国家権力者の部屋に、不審者があっさり入られたのよ!?」
「・・・・・・・・・ですから落ち着きなさいと。わめき散らしても解決しませんよ?」
「2人共喧嘩しないで、ね?ユマン、迷惑掛けるね。」
「いえ、自分は近衛兵なので。」
「・・・・・・みんな、もっと軽くいかない?っていうか話逸れてるし、進まないし。」
・・・・・・これが魔王様とその仲間たち(笑)で良いのか?一番偉いハズの魔王さんが疲れてるぞ、精神的に。
ここは本当に魔王城(仮)なのか?っつーか眠いんで早めに用事済ませたいんですがね。
ってあれ?ここに来て何すりゃいいんだ?あの野郎(糞神)に聞いてねぇし・・・・・・
「「はぁ・・・・・」」
おお、シンクロした。
「(_´Д`)ノ~~オツカレー」
「・・・・・・・・・君には緊張感というものが無いのかね?・・・・・・・まあいい。これからじっくりOHANASIをしようじゃないか。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
やばい、なんか地雷踏んだ?お話の発音が違う気がしたんだが・・・・
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「ふむ、つまりかくかくしかじかと、そういう訳かい?」
「なぜそれを知っている」
とりあえず今は状況の説明した後。糞神の事も言ってみたら、4人共その部分で特に目を見開いていた。
・・・・・・だよなぁ・・・・・・・
「勇者召喚に、異世界に神様かぁ。」
「にわかには信じられませんね。」
「んなこと言っても俺ここにいるし、聞いた話だとあの2人止めなきゃだし」
「人族が勇者召喚した裏ずけになりますかね?」
「なんで2人ともフツーに受け入れてんのよ!?どう考えたっておかしいでしょうが!!神とか異世界とかぶっ飛んでるでしょうが!!ユマンも何か言いなさいよ!!」
「・・・・・俺は魔王様の決定に従うませだ。」
「だあああああぁぁぁぁもおおおおおおぉぉぉぉちょっとはおかしいと思いなさいよおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!」
・・・・・ツッコミはありがたい存在だが、
「・・・・・・うるせぇー「ああぁん!?」スミマセンm(_ _)m」
俺弱っえぇー・・・・、あっれ?目から汗が・・・・
「でも嘘じゃあ無さそうなんだよねえ・・勇者召喚っぽいのも感じたし。」
「えっ」
観測出来るもんなの?それに嘘じゃないって何故解る?
「あれだけ莫大な魔力消費させればね。私もそれだけの力があるってことさ。伊達に魔王やってないよ。あと、嘘かどうかは君の目と服に使われている技術、魔力の不自然なまでの残滓の無さ、それと私の経験だよ。」
心読むな。しかっし魔王ってスゲーんだなあ・・・。随分とフレンドリーだし、何より強そうだ。ユマンさんも頼りになりそうだし、丸投げして寝てえ。
「ぅー・・・・・・でもこいつをこのままにするのも不味くないですか?私達2人が同時に呼ばれれば皆興味持ちますし、何より隠すにしたって、隠しきれませんよ?」
「まあ、一応そこは考えているよ。取り敢えず師匠のところで預かっていてもらおうと思っている。」
「!・・・ほぉ、成程。あの方なら安心ですな。」
「最もな選択かと考えられますね。」
「んー、それなら何かあっても大丈夫そうだし、このヒョロいのも・・・精々・・・・こき使われて・・・・・ボロ雑巾に・・・・・・」ガクガクブルブル:(;゛゜'ω゜'):
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
おい、なんだ最後のは。とてつもなく不安になったぞ・・・・?ちょっとそこkwsk
「よし、今は仕事があって忙しいし・・・・・・新たな案件も出来て忙しくなりそうだから、君は私が一番信頼出来る人の1人の所で生活してもらいたいんだが、いいかい?何分王と言っても忙しいことには変わらないからね。」
「・・・・話聞く限りだとあんたの師匠って人の所らしいな。」
「ああ。時間を見つけ次第詳しい話を聞かせてもらうけど、それまで大人しくしておいてくれよ?」
「りょーかいだ。慌ててもなんにも無んねーしな。」(つうかいい加減眠くなってきた)
「ん、話が早くて助かるよ。あと質問とかあれば師匠か私にすれば問題ないとおもうよ。」
「分かった。」
「よし、後で師匠への手紙を渡すから、ユマン、彼を案内してあげて。リリ、予定の調整をお願い。」
「了解しました。」
「ハッ」
「よし、では解散!!」
「「ハッ」」「また後でね。」
おお、最後の最後で決まった。さすが。
「・・・・では、行くぞ。」
「ああ、よろしく。」
ようやく拘束を解いてもらい、ユマンさんと共に(ようやく)部屋から出た。
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「ふう、勇者召喚に神様、異世界、魔物の大量発生か・・・・・・・。頭が痛いな・・・・・・・。」
魔王が1人でつぶやく。
「人族は何度過ちを犯せば気が済むんだ・・・・」
その目は窓の外----そびえ立つ山脈の向こう側にある人族たちの国の方向へ
「何故間違いを認めず隠蔽しようとする・・・・・。そんなことでは同じ悲しみが続くだけだと言うのに・・・・・」
そして書類の散らかった部屋を魔法で整えながら
「・・・・・・彼を利用してでもこの国を------『僕ら』の家族を守り通す。でなければ王になった意味がない。」
ゆっくりと自らの椅子に座り
「・・・・・・・・これからまた忙しくなりそうだ。」
止まっていた仕事を再開した。
魔王サイドの登場人物が出ました。早速ネタ能力が出ましたが、護人君はスルーしています(笑)次回から孤児院を絡ませようと思っています。何か間違った点やおかしな部分があれば、御指摘よろしくお願いします。