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女性総理がゆく

女性総理がゆく  そうだ、征夷大将軍になろう

作者: 無夜

 まさか、このタイミングで、本当に教皇交代とは。。。



 台湾有事発表があった日。

 与野党は国会に集まっていた。


 総理はどこだ、怖じ気づいたか


 という野党の怒声の中。



 巨大なスクリーンに、いつもの黒いスーツ姿の総理と、天皇陛下が映った。


「104代総理大臣である貴女を、征夷大将軍に任命する。我が国と、国民を守るように」

「謹んで拝命いたします。これより、南房総幕府を開設する。内偵していた外患誘致罪の議員をすべて拘束。また、外国籍者の帰化・永住権を現時点にてすべて取り消し。外国籍者が取得した不動産、公共性の高い施設は一時、ないし永劫に、国家が管理するものとする。公務員に就いている外国籍者は、現時点にて、解雇。自衛隊、機動隊、警察、消防、協力して土地・建築物、そして違法滞在者を回収せよ」



 国会議員のかつての与党、そして野党の上から第6位までが、半数以上捕まった。

 国営放送からも。

 民放からも。

 裁判官からも。

 検察からも。

 警察官からも。

 ずっと内偵されていた結果、実に1万人超えの外患誘致罪適応者が出たのである。

 そして自衛隊基地や役所の近くの田畑や土地を手に入れていた外国籍ないし帰化人たちは、自衛隊による素早い動きに大半が拘束された。

 が。

 一部は銃を持って小学校に立てこもり、母国語で叫びながら、学校にいた生徒を人質にし、十歳の少女の顔の肉をナイフで削り取るという残酷な真似をしてこちらをあざ笑った、ところで。

 狙撃班が犯人を射殺した。


 まるでリバーシというゲームのようだった。

 中国人に土地や施設を買われ、身動き取れなくなっていたのが、あっというまにひっくり返った。

 民主主義政府では動けないなら、別の支配者になればいい。

 本当は、天皇陛下にやってくれませんかと、十二年前に打診したのだが、断られてしまった。

 貴女がやればいいでしょ、征夷大将軍。

 と。

 十年かかった。

 杞憂であれば、と思ったが。


 国と国民の安全も尊厳も、元与党ども、そして野党も、笑いながら売り払おうとした。

 外国人に健康保険を使わせて、日本人の高額医療患者の治療費を払わない法案を可決しようとした。それつまり、外国人のために、国民に死ねと言ったわけだから。




 外患罪で捕まった議員達は何故、どうして自衛隊が真っ先に元総理、現将軍に従ったのか、わからなかった。

 理由は簡単。

 抜き師派遣の折り、消耗品を持って行かせていたのだ。

 売国奴の暗躍で、自衛隊員は寮での生活消耗品を自腹で払っていた。

 一つ一つの基地や宿舎に、二万円程度のトイレットペーパーや洗剤などを毎月渡したので、彼らの心は、抜き師の与える快楽と物品という心遣いでがちっと掴んだのである。




 さて、ここでタイムラインだが。

 7/6 0600に台湾有事発生(開戦)。同日0625に征夷大将軍が就任(映像が流れたのは0800)。0705には国内自衛隊掌握(この時点、台湾への援護に自衛隊出撃準備開始)。0745警察・消防を掌握。1000各都道府県の役所掌握。1200外患罪容疑の議員全員拘束と帰化者の帰化取り消し。外国籍者の所有した土地・公共施設の1500に接収開始。(この約一時間後に小学校立てこもり事件発生)

 狭い国土であるから、夕方前に終わっている。

 そして、同日1700にて、正式に台湾支持発表。準備済の自衛隊が台湾に向けて出発。

 7/7 0000に、中国側から宣戦布告が発表される。



 中国側は問題なくことが進むと思っていたが、諸外国のタイムラインはこうなる。


7/6 0600台湾有事発生。

 それはまあ、日付はともかく有事が直近に起きそうなのは予想通り。

7/7 0000に、中国から日本への宣戦布告。

 これによって、日本と貿易しているほとんどの国が、東日本大震災による自国の影響を思い出した。風化するには早すぎる。

 ものすごく、簡単に言えば、中国からしか買えないものはない。代替がある。割高なだけで。

 ただ日本という国は、ここからしか買えないものが多く存在した。

 被害が多かったのは東北である。国土の三分の一ですらない。しかし、それで起きた『商品の製造に致命的になる部品の欠如』による混乱。

 製造業経営者の大半が覚えていた。

 そこが戦火に巻き込まれることを、いずれも、経済力や発言力のある者が懸念した。

 その上に、子供を切り刻む姿が全世界に放映され、利益と嫌悪が一致した結果。

 世界からの中国人の排斥が一気に始まった。

 中国の要人側には、戦争だから念のためと外国に家族を逃がしていた者も多かった。

 念のためと、日本の売国議員から日本国籍のパスポートでいかせている。

 が、日本国籍のバスポートで日本がまったく話せない者、は怪しいことこの上なく。それぞれの国の当局に拘束され、偽造パスポートでの入国、と疑われ留置所へ。無事に入国して、金にあかせて豪遊しても、中国人ヘイトが発生し、だいたい欧米諸国にいっていると、アジア人の見分けなど付かないので、日本国籍パスポートがあろうがなんだろうがまとめて暴力にさらされた。

 市民レベルのリンチのようなヘイトと、国家が主導する排斥である。

 念のために逃がされた、中国政府要人家族は連絡を次々に絶ち、またどこかにうまく隠れても、長く持ちそうにないと連絡が入った。

 ヴァチカン 7/7 1000にて、新教皇により、『不快』表明がなされた。前教皇は中国に対して歩み寄り姿勢を見せていたし、新任した教皇も否とは言っていたなかったが、内心中国にいる信者を見捨てるに等しい前教皇の政策に不満があった上、中国と台湾、中国と日本なら、台湾と日本の方が、圧倒的に友好関係が厚い。

 まあぶっちゃけると、内心はなんでアジアの猿にこちらが歩み寄らされて、譲歩させられるんだよ、ふざけんな、だった。

 新教皇はそんなことを、これまで一度も口に出していないし、今後も出さないが。

 ヴァチカンが明確に敵に回ると、それまでの布石が、やはりリバーシのようにひっくり返り始める。

 もともとは、ロシアとウクライナとの停戦が合意する前に、中国は台湾と日本を実行支配してしまうしかなかった。

 南東に兵を集めたら、北部からロシアが降りてくる可能性があるのだ。

 もっといえば、


 中国が強くなって、ロシアがうれしいわけがない


 のだから。

 中国と国境を接している国は、ほとんどがそう思っている。

 そして、その国境を接しているアジア中近東のキリスト教教会が、中国に明確に敵意を持った。中国が国内でやっているキリスト教弾圧をいずれ自分たちの国を占拠したときにも同様に行うだろう、という懸念というより、確信がある。


 旗色が悪くなった。

 強くなりすぎていたのだ、中国は。

 だから周辺国だけでなく、離れたアメリカ大陸・欧米・オセアニアにまでも、嫌悪されていた。


 という多々の原因で、中国は焦っていた。

 一番焦っているのは中国の特権階級の一部で、子や孫と連絡が取れなくなったから、急いで迎えに行きたい、という話。


7/7中に、日本の友好国から、「中国人への危害に巻き込まれないように、日本大使館に日本人を誘導して大使館の保護しておきます」という表明が次々届き、そしてだんまりした国を控えて、征夷大将軍になった女は笑った。

「戦後、ここいらの国から海外援助(ODA)なくそう」

 国連は動かなかったので、国連も抜けた。中国の傀儡組織になっているからもういい。



7/10 

 中国は空軍から二十万機集めた。

 船で威圧して、等の悠長なことはせず、8/6の終戦記念日に再度屈服させてやる、という計画は白紙にして、圧倒的な制空力を見せて、気持ちを挫いて、占領することにしたのだ。



副総裁改め家老「殿、台風が来ます」

将軍「なんで、殿?」

家老「もう総理じゃないからですね」

将軍「御屋形様では、長いか。通信もそれで統一されてほしい」

家老「閣下でもかまいませぬ」

将軍「男女省(どちらかというと広報の人なので、戦時下はめっちゃ忙しいからここにいない)がおらんと、ネーミングをうまくつけられる奴がいないなぁ。最悪、米軍基地をよけながら、和歌山ぐらいまで焼いていくかもしれないが(パンダ回収していったし)、東京をがら空きにして私が囮になって見せてるから直接くるだろう。そこをカウンター攻撃して。台風、大陸にいってくれないかな」




 日本の夏の風物詩。台風5号エリザベートは今回も史上最強を更新して、最近多い進路、大陸へ向かっていった。

 台風も、別に珍しいことではないし。

 記録更新も珍しくもない。

 最近異常気象が多いので。

 そして、日本に来ないで大陸に向かうのも、珍しくない。



将軍「東京は、警察・消防・猟友会だけ残して、愚民どもよ、散開せよ。あと、十日分ぐらいは、生活費の現金もってな。電子・キャッシュカードの決算処理できんぞ、たぶん。現金、紙だけを信用せよ」

 と、全国放送した。



 7/12

 台風が来る前にと、中国軍は日本へと出発。

 大空母にも、二万は載らないため、遠距離型戦闘機は後追いすることになった。

 後追いすれば台風に突っ込むことになるので、大丈夫ではなかった。お高い虎の子戦闘機が無惨に散ったのは、出撃命令を出した人が悪い。




 国会議事堂は最低限の警察官が巡回しているだけで、がらんとしている。

将軍「陛下も豊田市あたりにいってもらえませんか」

 総理時代から、黒いスーツだったが、今日は真っ白な新品のスーツを着用している。

陛下「囮なら私も必要かと。何、他の皇族は名古屋に向かった」

皇后「私も残りますけれどもね」

 この二人もまた、白い装いだった。

 死に装束である。

将軍「この面子が一気に死ぬと国内が混乱するから嫌だなぁ。一応、私の居るこの国会議事堂が現臨時幕府で、副総裁だった家老が南房総に、私がロストしたあと統制をとる二次幕府を新設しています。そこも潰れたら、豊○さんと三○重工さん(戦争になった直後に名古屋に本社機能移転した。総理時に根回し済)に協力を得て、皇族による第三次名古屋政府を作ってください。民主主義の選挙制システムに復帰して欲しい」

陛下「南は和歌山ぐらいまで戦火に包まれそう、という予測だったようですが」

将軍「本当にちゃんと占領したいなら、名古屋空港と名古屋港押さえたいでしょうから、ばんばん焼夷弾とか落とさないと思うんですよ。と、敵の理性を信じたいんですが、もう本当に、あいつら何するかわかんなくてなー。九州・四国・山陰・山陽・関西を焼かれるぐらいなら、東京まで一直線に来させようかと、ここをがら空きにしました。多面積焼かれると復興が面倒なので。ぶっちゃけ、東京は焼けたら、再度もっと効率よく都市計画できるから、もういっそ焼けばいい。一応、戦力として残した猟友会(警察・消防は無人になった東京のパトロールで忙しいんだよ)が『私たちに人を撃てというのか』とごねましたが。人は撃たなくていい、ただ弾を込めて、私が撃てといったら、引き金を引け。すぐ背後にいるから、責任は私に降りかかるよ、と説明してやったら、なんか泣いてましたが。銃撃戦になるような段階で、東京に人が生きてる可能性ってないんだよなーって思ってますから、連中が人を撃つことはないです」

 落ち着かないのか、やたらよく喋る。

皇后「焼いては駄目ですよ。皇居だってあるんですから」


「自衛隊改め、日本国防衛軍は、北海道軍は、そのままロシアを警戒して待機、他は全軍台風の進路を後追いして、北京を急襲せよ」



 自衛隊ではなく。

『軍』が


 台風に握り拳ぐらいのヘリウム入りの風船を大量に飲ませていく。

 台風の性質上、上空に巻き上げる。


「敵を本土に入れる覚悟を決めた以上、こういう自爆的なのも、仕方なしか」

「自爆というか、自傷っていうかな。有線電話と、有線による電報しかもはや通信はかなわないからな」

「目隠しで殴るみたいな」

 と、遠く消えていく風船を眺めた。握り拳ぐらいなので、すぐ見えなくなった。



 中国軍は日本海域に入り、空母から大量の戦闘機を出撃させた。

 日本にわずかに残った諜報員から、東京を守る軍はなく、将軍と天皇が残っているという。

 拘束、または殺害すれば、もうこの戦争はおしまいである。

 台湾?

 あとでやる。一応、千の船舶と五百の戦闘機をあてがっている。


 アメリカは


 動いていない。



 関東の海域に中国軍が入った瞬間に、すべてのレーダーが狂い始めた。


 日本全域を、強力な妨害電波で包み込んだのだ。ちなみに家電メーカーが極秘開発した。車メーカーも、重工も、零戦とかで忙しかったから。

 赤外線・音響系レーダーすら、通さない。

 人体にとっても悪そうな妨害電波であった。ナノ分解したアルミなども撒き散らしているので、日本は上空写真はもはやきらきらの雲にかかっているようなありさま。

米軍「何が起きたっ。聞いてないっ」

台湾政府「何、なにが起きのか、あ、日本軍の人。あ、そういうことー。事前に言って。ねえ、事前に言ってよっ」


 台風が飲み込んだ風船も、妨害電波の小型機である。


 最新鋭の機体には、たいてい自身の位置を把握するためのGPSとかレーダー等ついている。

 目視のみで行け、と訓練されて、そういった最新鋭なセンサーを搭載していないのは、日本軍の零戦3500機のみ。


 味方のはずの米軍・台湾軍の視力・聴力を完全に奪いながら。

 普通、やらない。

 日本はおかげで、スマホも固定電話もATMも使用できなくなっている。

 ちなみに台風の進行具合でミャンマー、ブータン・ネパールにも多少迷惑をかけたが、三国は日本に文句言うどころではない事態に陥るので、なんかなあなあになった。ほとんど気が付かなかったようだ。


「現金、現金だよ。あと、アナログのダイヤル電話なら繋がるよ」

 と、将軍は言った。

 まあ、そんなわけで、各軍への情報伝達は、基地に電話をかけて行っている。



 見た目で敵を圧するため、密集していた二十万機の戦闘機は、自分と友軍機の位置が把握できなくなって、ぶつかって墜落した。

 多くは海へ。

 でもいくつかは、自分たちを連れてきた空母へ。

 焼夷弾やミサイルを詰んだまま。


 オート操縦をマニュアルに切り替えて離脱した戦闘機もあるが、二十万に対して三百機に満たなかった。

 ここで、なんでこんなことが起きたのかと言えば、急遽作戦が変わったために、パイロットと機体をかき集めた、という裏事情がある。

 万全ではない機体と、能力的に足りないパイロットである。

 そして、再度中国の上層部が絡む。

「日本人を殺しに行きたい」

 と、身内がねだるので、二十万人もパイロットがいるなら、乗せてしまえ、と。

 さすがに、空母には乗せても、それはなあと思う親もいたが、出撃となったら、自分や親の権力を笠に着てぶんどる者もおり、そういった場合はオート機能がある機体に乗せ、撃たれたり攻撃されると危ないので中央に飛ばせていた。

 が。

 そんなのが混じって、レーダーも位置情報もわからなくされて、マニュアルに戻すも何も、パニックである。


 東京に防衛力はないので、300機も残れば空襲可能だが、全軍の二%以下しか残らないありさまになったのに気が付いて強行できるだろうか?

 ついでに、政府の高官の身内やら、権力者の関係者が死んでいるのに。

 帰ったら、指揮官でもないのに責任を取らされる。

 なので、燃料があるうちに、逃げた。その後の行方がわからない。海に浮かない機体だったのだろう。




 そして。北京である。

 台風の飲み込んだ通信妨害装置で連絡が取れず、また酷い雨で、地下のシェルターにいた政治中枢たちは溺れてはたまらないと地上に出てきた。

 そして、台風一過し、ほっと夜中の、暗い抜けた空を見上げた、のが最後の記憶である。


 北京が焼けた。



 民主主義国と社会主義国の違いは、権力者が一掃されたときに、出る。


 日本は東京がすこんっと消し去られて、総理大臣以下議員たちが死亡しても、権力を手に入れようと軍事制圧してくることはまずない。

「あ、みんな死んじゃったんだ。復興したり、いろいろするには総理とか大臣いないといけないから、選挙しましょう」

「そうだねー、じゃ急ぐから来月あたりで調整しましょう。そのあと、東京の追悼式典とかしますかねー」


 てな感じだろう。

 たぶん、アメリカも台湾も、きちんと選挙が成立する国は、粛々と後任を決めていくが。



 力で国を維持している国は、分裂する。

 自分の地位を脅かすナンバー2を排除しているから、最高権力者が死亡すると、それを巡って争いが起きるのだ。




将軍「おそらく、国家主席とその近辺の連中の殺害に成功しました」

陛下「当人から、無事である宣言が出ないですからね」

将軍「なんかあっけなかったな。軍は台湾の援護に回って。中国軍はそれどころじゃないだろうけれども」

 中国の対台部隊は軍撤退命令も進撃命令も出ないから、動けなくなっている。

 という感じだった数時間後、事態は

将軍が「え」という方向に動く。


 ロシアの首都モスクワに、十五発の核ミサイルが発射され、十二発は落としたが、三発は命中。

 モスクワが消し飛んだ。

 といった感じで、中国に国境を接する国の首都に核や普通のミサイルが降り注いだ。あと、アメリカにも。

将軍「国家主席が死んだときに、オートでミサイル撃つ設定にしてましたね。モスクワ、もうなくなった? 大統領も? 北海道で待機している軍は北方領土奪還。北海道の役場は十年以上生活保護受給している連中のリストを作り、防衛軍の後続船艦にのせてあちらで暮らさせろ。人が住んでれば文句もねじ伏せられる。九州に待機した軍も竹島奪還。山陰・山陽・関西で、十年以上生活保護受給している者を竹島に住まわせろ」

陛下「竹島に人が住めますか」

将軍「生計を立てて暮らすのは無理でしょうけれど、生活費は国が持つので、そこにいさえすればいいんですよ。後々尖閣諸島と沖ノ鳥島、南鳥島にも住まわせます」

陛下「なんてことでしょう。北方領土がまだしも、住めそうな感じになってますね。私も少しいってみたい」

将軍「平和になったら、視察にいけるようにしますね。でも船ですよ、ヘリは落ちますからね」


 ちなみに日本と台湾が免れた理由は、大軍を送り込んでいたので、過って攻撃しないように、設定を解除していたため、だ。

 戦闘機なんて、一機一億二億で買えるものではない。二十万機をうっかりやってしまったら、時間と金をかけて育てたパイロットともども、損害が計り知れない。

 なので、近い台湾と、大軍を派遣していた日本は外した。

 ちなみに北朝鮮も近いので、核ではなく普通のミサイルが撃ち込まれた。

 中国と北朝鮮は仲良しではないのか、という感じはあるが、考えてみて欲しい、日本に向けてばかすこミサイルを撃つ、頭のおかしそうな指導者のいる国が、いつその照準を逆側に向けてくるか・・・と疑わずにはいられないだろう。ミサイルの飛距離は北京に届く。というか、北京と真反対に着水している。

 北朝鮮は国土の一割近くを消失し、人民は逃げようと韓国へ殺到した。

 結果。

 韓国は竹島が奪われて、抗議はしたが、北朝鮮が決壊すれば、直接中国にさらされてしまうので、そちらの対応で忙しくなったので定期的に文句をつけるだけになった。


 沖縄の米軍基地にもミサイルが撃ち込まれたが、迎撃ミサイルが全弾落とせたので、特に被害がない。だいぶ経ってからアメリカ本土にも核ミサイルを放ったことが発覚したが、海上でほぼ迎撃した。

 二発、本土上空での迎撃になり、被害が出たことで、アメリカが激怒した。


将軍「世界対中国になりゆくので、うちは賠償金もらって手を引くよー? 外患罪の人、粛々と処刑して。生かしておくとお金かかるから。血税で生かしておくのは嫌じゃないか」




外患誘致罪確定犯の証言


「気が付いたらもう、与党でなくなり、力を失ったら、捕まって死刑しかないところまできていたからね。走るしかなかったよ、私の権力と地位がなくなって死刑になるか、この国民全部地獄に引きずり込んで、自分だけ生き残るか、ね。だから、この国の金を全部全部、外に撒いてやったよ、にげきれるようにさっ。私は生きたかったからっっ」


 死刑確定の二年後、死刑執行

 126人目

 大臣の経歴有り


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