第二話
それはある晴れた雨の日
雪が積もり日がさすその風景はさながら地獄のようだった
彼方【冒頭から某エクスカリバーみたいなノリやめろよな】
瑠璃【誰に向かって怒ってるの?】
彼方【なんでもない、忘れてくれ】
今日はとあるゲーマー達のイフのお話
普通の世界に普通の学生として生まれ育った彼らのお話
彼方【なんで朝は来るんだろうか】
そんな一言から彼方の朝は始まった
瑠璃【地球がまわってるから】
彼方【そんな真理突きつけるなよ・・・】
ボケを期待していたがやはりこの少女、瑠璃には難しかったようだ
瑠璃【とりあえず早くしなきゃ遅刻するよ?うちは行くからね?】
そう言いながら彼方に背を向けて部屋を出ていく少女
それを見送ると布団から抜け出し立ち上がり制服へと着替える
2人は幼馴染で小さい頃から共に育ったためそういうやり取りはいつもの風景である
主に彼方が寝坊するのが悪いわけだが
彼方【学校いってきまーす】
部屋から出て母親に挨拶し家を出る
玄関を開けるとそこには瑠璃が待っていた
なんだかんだいいつつ待ってくれる優しい幼馴染だ
瑠璃【あと五秒遅かったら先に行ってたよ】
訂正、なんだかんだいいつつ時間までは待ってくれる優しい幼馴染である
彼方【そうそう、変な夢見たんだけどさ】
瑠璃【また子供の前で鳥を鶏肉にかえる夢?】
彼方【違うわ!】
瑠璃【なら、ガチャで欲しいキャラが来なくて泣いた夢?】
彼方【それ夢でもなくて昨日の俺だろ!】
携帯ゲームが爆発的に流行り今やほとんどの人がプレイしてるといっても過言ではない
そんな中でもちろんゲーマーの2人もやっているゲームがある
昨日欲しいキャラが来ずに泣いていたのも事実だ
彼方【じゃなくて!なんつーか、こうVRMMOで遊んでるんだけど妙にリアルで・・・】
瑠璃【それ多分ラノベの読みすぎ、そもそもVR技術は最近着手されたばっかりなんだからね?】
彼方【わかってるけど・・最近見てないんだけどなぁラノベ・・】
首をひねりながら夢の内容に疑問符浮かべる少年
2人で少しばかり歩くと同じ制服姿の少年2人とメイド服の少女に出会う
亮【よっ、相変わらず朝から仲の良いことだなお二人さん】
狸太【ホント、良く毎日飽きないよな】
香夜【全くです、お二人の無駄なイチャラブに周りを巻き込まないでください】
カバンを脇にかかえ2人を出迎えた男、亮
頭の上で手を組んで2人を眺める男、狸太
そしてカバンを2つ持ち狸太のネクタイを締め直しているメイド服の少女、香夜
彼方【いや、亮はまだしも狸太と香夜はブーメランだと思うぞ】
瑠璃【そもそもうちは彼方とは付き合ってない】
ただの幼馴染、それが今の2人の距離感である
そして5人は歩き学校へと向かう
いつもと違ういつもの学園生活
そんな彼らのお話はまた次回