【大海原の大冒険】
柱をくぐると、そこには海の世界が広がっていた。
王子様は「ここは、デュポン期における文明が発展しているよ。マーメイドの世界だ。陸も空気層もないんだ。海が支配している」
「ワタシ達どうやって、息できるの?」
「もう、しているよ。ここはもう水のなかさ。スーツを着てなかったら、5分も持たない世界だよ」
また、頭が疑問なった。
「君の常識は常識でないんだ。さぁ、そう長くはいられない。トゥーリッキも水の中ではあまり役に立たない。まずは、ポセイドンと親交のあった街へ向かうよ。そこで親交を深めていくんだ。けど、一つの星ではあるが、双方が存在する。って、喋っていても始まらない進もう」
海の中には見たことのない大きな魚?恐竜?ネッシー?などのたくさん泳いでいる。
「安心して、人を食ったりしないよ。双方の1つは、穏便な生き物だ。もう一方には、人を食う生き物もいる」
徐々に潜っていくと、暗くなってきた。そこに光がさす。
「わーなんてキレイな光なの?」
「提灯あんこのなかまさ、そのデカさは君たちの世界にいる数十倍の大きさだけどね。これで街まで案内してくれるようだ。テレパシーでやり取りしたよ」
「テレパシー?そんなこともできるの?」
「母さんに異次元交信を見せてもらったろう?その同等の力を利用するんだ。君たちだって、相手の感情が分かったりするだろう。それを突き詰めれば、そんなに難しい能力じゃないけどね。君たちには、疑いなしにはいちいちいられない。何度も言うけど、常識は常識でないよ」
そうだったわ。
まったく、私は常識に囚われる。
「さぁ、ついたよ。海に栄える、大都市アトランティスだ」
すると、円形状になってライトアップされた、全体がパチパチ光。
「歓迎してくれている証だ」
「素敵〜、どうやってあれをやっているの?ここでは、僕たちの着ているスーツのように保護フィルムがされているんだ。目には見えない領域の物質を使って、光を共鳴できる。パチパチやっても、住んでいる者にはなんにも影響がない」
「けど、大都市で栄えていると言っておきながら、地球の村くらいの大きさしかないわ」
「相変わらずの信頼だね。空間と自然の恵みに縛られないんだよ。きっと、アトランティスの内を見たら驚くだろうね。君たちは外ばかりみるけど、内を見なきゃ。徳がある人は、とても落ち着いていているだろう。それは、自分の内をみて感情を成熟させているから。内は外に出る。外は内に出るのさ」
「何を言っているの?」
「感じることだ。さぁ、保護フィルムに入るよ」
トゥーリッキは、水の中のためかいつもより動きが遅い。
人という人はほとんどいなかった。
「人はいないわね?」
「ああ、君には言っておかなければならないね。ここでは違った形で成長を遂げた者たちだ。人間との血族一致は、0.00001%に満たない。魚から発展していった星だからね。だから、見た目を怖がったり恐れたりしないでね。外のことで訴訟は、とてもつまらないことだからね」
「さぁ、あそこの建物にポセイドンの友達がいる。待ち合わせしているよ」
そういって、建物にむかった。
古代ローマの神殿みたいな石造りでできていた。
もちろん、崩れておらず美しく造形されていた。
「造形は似てるんだ。けど、そのレパートリーに同じものはないよ」
石造りの扉とは思えないほど簡単に開いた。
「水の浮力を利用しているんだ」と、私の心を読み取って答える。
私は、すこし怒りみたいなものを覚えた。なぜなら、私を見透かして上から目線に感じたからだ。
「怒らないで、怒らなないで、ここでは怒りは禁物だ」
「なぜ禁物なの」
「そのうち分かってくる。この世界のそれが条件だからだ」
そんなやり取りをしながら、すすんでいくと底には、科は心が世にも美しいピンク色の女の人がいた。
マーメイドだった。
「はじめまして私は、バイヤンです。A9493シャンバラからやってきました。よろしく」
と、笑顔で挨拶をかわし彼女の手に口をつけた。そして、彼も手を差し出し彼女が口をつけていた。
くいくいとやって、次は私の番のようだ。
「はじめまして、わたしは、フリッグです。えー地球からやってきました。よろしく」
マーメイドは手を差し伸べてきた。私は手に口をつけ、私も手を差し出し口をつけた。
彼女が喋りだした。
「はじめましてバイヤンさんに、フリッグさん。私はポセイドンの友達のハデス。知っての通りGA492492〇〇〇〇のアトランティスへようこそ」
〇〇という理由は、それを表現できる文字がないのだ。シューシューと言っている。チュリシューシュ?と聞こえてしまって私にはどうしようもできない。
「ポセイドンは元気かしら?」と言うと、わたしの腰に縛り付けてあった角笛が「ホーーン」と鳴った「元気そうね」
そんなことはお構いなしに「フリッグは、KJ97547に位置するよ地球だよ。こんかい相談したいのは彼女の世界についてなんだ。」
と、言うと「あら、そうなのね。時間が限られているようね」
「そうなんだ。この世界にいられるのも、そんなに長くない」
「分かっているわ。じゃあ、さっそく着いてきて歩きながら喋りましょう」と順序よくすすんでいく。
どうして、この世界はこんなに上手く事が運んでいくのかしら?
バイヤンが「それは、内的に成長しているからだよ。わざわざ苦しむ選択をしなくて済むんだ。君たちは苦しみなしでは何かをできないと思っている。だから、いちいち問題が起きているんだ。こっち側のアトランティスとは釣り合いが取れていない。だから、協力できる人を知らないんだ」
「そうね。だからいまからそっちの面にも属している者に会いに行くわ」と、言って建物から地下に入った。
その階段は美しくずっと見入ってしまうほどだ。
「いちいち雑音をたてないでくれるかいフリッグ」
「なに、美しいと思うことはいけないことなの?」
「そうじゃない。そうじゃないんだ。美しいのなかの感情にもたくさんの音があるんだ。いまの君の美しいには、ものすごい貪欲さがあった。私のものにしたい所有したいなどの貪欲さだ。それらを手放さない限り、協力者は現れないんだ」
「ほしいと思っちゃいけないわけ?」
「こんどは、僕に対しての怒りかい?エゴはいつも同じ結果を招くよ」
と言って、ふとマーメイドを見てみた。そこには笑みがこぼれ私を優しく包み込んでくれているようだ。
「そう、その感情が大切なんだ」と、王子が言った。
「君はもうあまり眠っていない。自分の感情を自分で観測し始めている。しかし、ちょっとなにかあるたびに、おおきな雑音をたてる」
かれの説法にすこし飽きてしまったので、周りを見たこの階段にしろ、この場所はとても不思議ね。
無駄がない。海藻や生き物に満ち溢れ、魚たちがそれを食べている。
シャンバラが恵みの大地なら、ここは、恵みの海地だろう。
「狂暴な生き物が、いないとわかっただろう。この世界はずっと優しいんだ。ハデスをみて良くわかっただろう」
「さぁ、アトランティスの内についたわ」
そういって手を広げて「ご覧あれ」とハデスさんが言った。
岩盤はあるがそこには光り輝く緑色の太陽?があった。基本は海藻がベース。ポツポツと建物があって、泳いで何処にでもいけるようだ。
「なんてキレイな世界なの」
「わかったかな?内に世界を広げるんだ。大都市っていうのは、密集するわけじゃないんだよ。それぞれの人が、波動を理解しているからその場所で造形する。その大きな造形が結晶化するんだ。君たちのいるマンションの雑音とは比べ物にならないだろう」
「だから、わたしに雑音の話をしたの?」
「そうだよ。きみに雑音の感覚を理解してほしかったからね」
「じゃあ、シャンバラはどうなの?まだ内ではないわ?」
かれは満面の笑みで「君はシャンバラの外は見ていないね」と言って笑っていた。
ハデスが「彼はT80570にいるわ。位置するのもいいけど、あのお魚ちゃんに引っ張ってもらおうかしら。ちょうどそっちの方面に行くみたいだから」と言って貝殻で結ばれた楔をヒレにそっとつけた。
そのヒレだけでもワタシ達の数倍はある大きさだ。
T80570には、小さな石造りの建屋があった。先ほどより少し暗く緑の光がそこまで差し込んでいなかった。
ハデスは魚に「ありがとう」と、手を降ってお礼に調理された海藻をあげた。
「ありがとう、お魚さん」と私も言った。すると、喜んでいるようで尾ひれをバタつかせてどこかへ向った。
小さな石の建屋からは「ど〜ん」と爆発音がなり、後転してドアから人が現れた。
「おお、こりゃいかんいかん。また失敗じゃ。ブラックトルネイドとホワイトトルネイドを合わせれば、あらたなグレートルネイドができ、反面の人たちに役立ちそうだとおもったのじゃが」と、ぶつぶついいながら「おお、こりゃ、客人じゃな。恥ずかしいところを見られた」
なにかに彼は気づいたようで
「ハデスではないか。久しぶりだな」と、言って手に口をつける。
「オラルさんこちら、パイヤンとフリッグさん、異世界からきて協力しているのよ。ポセイドンちゃんとの友達でもあるの」
「そうか、そうか。こんなくだらん、研究はあとにして話を聞こうぞ」
「なるほど、地球の変化のために、なんとかしたいというわけだな。で、わしが選ばれた」
「そうです。この世界の反面側に案内役となってくれませんか」
「ちょうど、新たな実験を試すために行く予定じゃった。よかろう。ワシにできることがあったら言ってくれ。けど、行って具体的にどうするのじゃ。あっちの世界は、トップがいる。海を司る神として君臨する暴君がおる」
「その暴君と地球が密接に関わっているのです。だから、その暴君に会って話をしたいのです」
「わしも直接あったことはない。こっちの世界に侵略したがっているのも事実だからな。そして、暴君は条件を求めてくるじゃろう」
私はふと疑問に思った。
「そういえば、こっちの世界の人たちはどうして、お金も貰えないのにこんなに親切にしくれるの?」
一斉に、笑い声が上がった。
私は、何が面白いのかわからなかった。
「ごめん。ごめん。君を笑ったわけじゃないんだ。見返りがないから、何もしないとしたらそれはとてもエゴが強いのさ。僕たちは、自発的な奉仕をすることで見返りがもらえるんだよ」
「どういうこと?」
「例えば、誰かと笑顔ですごすために面白いことを言うよね。すると、周りが笑う。自分の周りが笑顔に満たされる。これは十分立派な見返りなんだ。なにも、むりに笑わせようとしなくて良い。果物を作ったり、料理したり、その人にとって自発的な奉仕はその時に選択できるものなんだよ」
「さっき、ハデスちゃんが魚に手料理したご飯を渡していたね。運んでくれて、ありがとう。自分も食べた手料理が余っていたから、その時渡したんだ。お互いがお互いに均衡が取れて成り立っているんだ。そのときできることを全力で考えて、自分も他人も幸せになることを見つければ、それが何よりも幸福に感じるんだよ」
また、説法でも聞いている気分で退屈してしまった。
「退屈かい?」
「そうね。なんか偽善者みたい」
「そうだね。偽善者かもしれないね。君たちからとったらね。退屈の感情はどうして生まれるの?」
「情報が多すぎるから?」
「それも一理あるね。退屈も苦しみの一つだ。君たちは、暴君を自分たちで呼び寄せている。そのため、これから暴君に会いに行く必要があるんだ。君もそれを見たら、声を上げずにはいられない。なぜなら、暴君は残虐性や暴力性を具現化した魔物だ」
「さぁ、話をまとめるよ。暴君が条件を求めるのはどんなときだと思う?」
「ちょっと、難しくてわからないな」
「ちょっとだけ、感情で受け取ってみて?退屈と思ったときにどんなことをしようとした?」
「そうね。あなたにもっと面白い話を求めたわ」
「そう、それが条件なんだ。自分は退屈だから、見返りに面白いモノをしなさい。これが、暴君の条件のはじまりだ」
「お金もそう。自分が、何かをしてもらえないなら、支払いません。そうなってしまったとき暴君によるおもちゃになるんだ。不正や賄賂、麻薬、人身売買などが生まれていく。持ち運びのしやすいツールは、何処に行くにも対価を求める暴君となるわけさ」
「他人に条件をつけなければ、暴君は手出しをできない」
「言うのと、行動するのとではわけが違うけどね。さぁ、行こう。GA492492△文明へ。いまのことを覚えておいてね」と、にっこり笑った。
オラルさんは、家の奥から真っ黒い宇宙の模様をしたピラミッド型の石を持ってきた。
「これと同じものが向こうにもある。監視がされており、この方法以外で出入りすると巣をあらされた。蛇のように襲いかかってくる。異端者を外に追い出すわけだ。帰ってくるときは気をつけることじゃ。ハデスちゃんにはここでこの暗黒ワーテルホールを見守ってもらおう。あと、何が起きているか分かるよう、パールで見守ってくれ」と、いうと、体くらいある大きなパールが現れた。「これは、聖徒アトランティス王女が肉体の入れ替えをするときに残した代物じゃ。さぁ、暗黒ワーテルホールに三角になって手を握ろう」そして、
「汝、なんどき清き心を忘れぬ者」
と3回オラルが繰り返した。すると、周りがくるくる回りだし吸い込まれた。
「うーん」と言って目を開けると、バイヤン王子がまた手を指しのべてくれた。
周りを見渡すと、先ほどとあまり変わらない場所だった。
しかし、ハデスちゃんがいなくなっていた。
ここは、アトランティスと対になる世界。基本は一緒なのじゃが、文明の進みはまったく逆。気をつけて、外を覗いて見なさい」
私は、そっと外を見る「なにこれ、あぶない。絶壁。周りも絶壁の建物ばかり」
「そうなんだ。外ばかり見るばかりに上に上に建てている。もう少し良く見てみなさい」
すると、この建屋より高いものは、ボロボロ崩れている。「海気と宇宙層がぶつかって崩れているのじゃ。この建屋は、保護コーティングしている。安心して大丈夫じゃ」
「この技術を暴君は自分の手にしたがっているが、手にするためには、暴君の視野以上にならないと不可能。その歪みの結果が、海気と宇宙層じゃ。じつは半々と言っておったが、徐々に崩れるスピードが早くなっている。狂暴な魚たちも腹を減らしてさらに暴れる始末。なので、暴君はこの技術を手に入れて起死回生を狙っているのじゃ」
「トップの暴君の住処はどこなのでしょう?」
「ほれ、見えるじゃろう。あの宇宙層に平たく建造されたきのこ型の建物が、あそこの中央にいる。プロビデンスの目と呼ばれておるそうじゃ」
「キノコ型?プロビデンス?聞いたことがあるわ?」
「同じような進化過程を辿ると同じような物になるんだよ。問題は、どうやってあそこまで行くかですね」
「ここにある発明品なら、使っていいぞ。一時記憶喪失ビームに、下痢でるビーム」
「いや、使い慣れないものはかえって邪魔になる。やめておきましょう。もう準備はしてきています」
「かつて、あそこに出入りしている大量の魚人たちはどういう人ですか?」
「プロビデンス社の社員じゃ。小さい頃からたくさん勉強して、一部の人間だけが出入りを許されているのじゃ」
「なるほど、フリッグ姫。あの女の魚人の社員を思い描いて君の首に付いているネックレスを押してみて」
さっそく、押してみると、体が変わっていきなんとあの魚人と一緒です。
「よし、準備はできた。ぼくはあっちの魚人っと、彼とか彼女は社内で恋愛関係にあるようだ」
「このままいくと、同一人物が二人いることになっちゃうわ」
「よし、下に降りて早速びっくりさせよう」
「大丈夫なの?」
「20分は大丈夫。それ以上は生命の保証はないかな?はっっはは」
「ははっはっ」て、まったく。私は、急いで彼を追いかけた。オラルさんは
「お二人さんが遭遇するのはまずいの。わしが、うまいこと言って20分間姿をくらまそう。ちょうど試してみたかったモノがためせる。姿くらましじゃ。これを使うことで、動作や言動はするが、まわりからみるとその姿は見えない。目の錯覚を応用した光線により実現できた代物じゃ」
「ありがとう、オラルさん」
「20分で片付けてくるんじゃよ。それ以上はこの光線の効果が切れる。それまで、上手くやるので、こっちのことは安心せい」
「よし、時間がない。早速そびえるキノコの壁に入ってみよう。この建物がちょうど中心に位置するね」
「ねぇ、なにあの一番上の目。こっちを見ているわ。」
「そんなに怖がらなくて大丈夫。気にすれば気にするほどみてくるよ」
「さぁ、入った。入った」
「ゲートがあるわ」
「問題ない顔認証だ。僕たちの体は完璧にいま彼らだ。セキュリティがむしろ味方してくれる。周りの人はまったく怪しまないからね」
「社員同士が、おはようもいわないわね。まるでみんなロボットみたいね」
「内的成長でなく、外的成長ばかり目を見ると、感情が固まっていくんだ。僕たちもあまり私語をしないほうがいい。このゲートの向こうから音声も管理されている。黙ってついてきて」
これの半歩後ろをあるく。
中央に浮遊装置があった。それに乗るみたいだ。
浮遊装置のなかは、ものすごい魚人に囲まれて上がっていく。
一度、停まって、また上がっていく。
徐々に乗っている人が減った。最上階までもう少しだ。
最上階につくと、真っ黒い一本道が続いていた。
血の気はない。冷たさを感じる。
奥に行くと、そこに大きなプロビデンスの目があった。ギョロッとこっちを向いた。
こわごわとした声が聴こえる。
「お前ら、この世界のものではないな。何しにきた。私の配下でないものは、すぐに立ち去れ、でなければ消えてもらおう」と言った。
そんな脅しにパイヤン王子様は、まったく怯える様子がなかった。
むしろ、いつものにこやかなまま話し出す。
「はっはっは。大層なご挨拶ありがとうございます。ちょっと相談しに参りました」
しかし、プロビデンスの目はにらみつけるのをやめない。
「なんだ。相談とは、私より偉いモノの存在を許せるか」と、怒り混じりに話し出す。
次の瞬間私は金縛りにあった。
まったく体が言うことを聞かない。
そして、私の体が勝手に彼を襲い口から「パイヤンお前が憎い、殺してやる」とに動き出す。これにもまったくパイヤン王子は動じず動かない。
わたしの思いとは、裏腹にパイヤン王子の首に襲いかかる。
その時だった。
角笛が「ホーーン」と鳴った。
それと同時に、私の金縛りは溶ける。
プロビデンスの目が「なぜそれを持っている。ポセイドン。愛しきポセイドン」と、言い出した。
「そなたポセイドンをどこで。。。」
突然、映像が私の中にながれてきた。
かつて、彼も争いを好まない一人の青年であった。魚人たちのリーダーとして地位につき、新たな時代を作ろうとガムシャラに勉強していた。
そこに一人の女性が「あなたは、なんのために勉強をしているの?」と、優しく微笑んでいた。
彼女は、美しいマーメイドだった。
その美貌に、恋をした。
彼は、彼女に認めてもらうためにいままで以上に勉強をした。
誰も達成したことのない点数を叩き出しプロビデンス社に入社した。
しかし、それとは裏腹にそのマーメイドはまったく異なった世界を創っていった。
それが、この世界の二面化になっていった。
かれは、このことすら忘れていた。
わたしは、自分も忘れていた。
気がつけば、この頂上プロビデンスの目として君臨していた。
プロビデンスの目は、ぼろぼろ泣いていた。
映像は、いまの現実となった。
「そなたたちの相談とはなんだ?」
「2つあります。1つ目は、彼女フリッグの世界に、あなたが干渉しています。少なからずの影響をもたらしています。そこに、波動が流れていることは、ご存知でしょう?それを、やめてほしい。そして、もう一つは、ポセイドンと縁を切って欲しいのです。彼女もまた違った道を歩みたがっている。あなたの執着により、影響を受けている」
「無理なことだ。そもそも、私にはどうしようもできん」
その瞬間
「当たりが真っ暗になった」
「時間が残されていないね。後3分だ」
と、彼にしては少し早口だ。
私は、ただただ佇むだけだった。
「お前は憎い。あの王子のことが憎いはずだ。こんな事に巻き込み、普通に過ごしていたはずの日常がいまはどうだ。さっきだって、意味の分からない説法を聞かされ、より良く生きろという。そんな彼が憎いはずだ。この剣をもて、もつのだ。戦え。戦うのだ。すれば、地球も救われる。楽になれる。剣を持ちかえり、この剣を売れば、お母さんやお父さんに、友達にいくらでも富を渡せる。さぁ、握るのだ」
すると、暗闇の中に輝く一本の剣が現れた。
「いらないわ。分かってしまったの。あなたの干渉をつくっているのは自分。ポセイドンの干渉をつくったのも自分だわ」
この音色を聞いて「ほーーーん」と角笛を吹く。
すると、ボロボロと角笛が崩れ落ち、プロビデンスの目は号泣した。
そこには、マーメイドが立っていた。
そして、周りのキノコ型の塔が外から崩れ始めた。
パイヤン王子が言った「すぐにここから離れて、オラルさんを読んで戻ろう」と。
全速力で走る。
浮遊装置は停止していた。
すると、パイヤン王子は、崩れた絶壁の一部がむき出しになっているところをみつけた。
「あそから出よう」と、ポセイドンと私に言った。
しかし、ここから飛び降りれば、水力の浮力があっても体が持たない。
アトランティスと違い△の世界では海流により渦が発生しているのだ。
「大丈夫、マーメイドはそんな水力や海流などもろともしない」
そういって、絶壁から外にでる。すごい海流に押しつぶされそうだ。
そのときだった。マーメイドのポセイドンが私と王子を抱えて、すごい速さで泳ぐ。
すぐさま、オラルさんも見つけてアジトに戻るようだ。
無事に暗黒ワーテルホールのアジトについた。こんどは4人で囲い手を握って
「汝、なんどき清き心を忘れぬ者」と3回言った。
目を開けると、ハデスがいた。
「かなり無茶をしたわね」といって、わかめのスープを出してくれた。
隣から「ハデス。久しぶり」と、ポセイドンが言った。
ふたりとも笑顔になって抱き合っていた。
「どういうこと?」と、私は言った。
「上手く言ったんだ。かれに協力を求めても条件を出して契が結ぼうとする。ただ、それを手放すだけでよかった」
「△の世界はどうなったの?」
「どうもなってないよ。キノコ型が少し壊れただけさ。いつものことだよ」
「なにか釈然としないわ。地球とシャンバラの関係は?」
「さっきも言った通り縁が切れた。地球に波動を送れなくなったよ。もちろん、君の見たい景色が、あの世界でれば、当然また現れるけどね」
「まって、わからない」
「本当に手放すべきは君自身の執着なんだ。私に対して怒りや憎しみがあっただろう。それを手放せば、干渉できなくなるんだよ。その結果、ポセイドンも自由の身になった」
「プロビデンス目は?」
「まだ言っているのかい?あの世界は、あの世界で完結しているんだ。この世界は、この世界で完結している。いま、ヒツジからポセイドンとしての世界になったんだよ」
わたしは釈然としなかった。ならこの世界はまだあのプロビデンスの目は存在し続けるではないか。
いつまた、ポセイドンがヒツジに変えられ、地球に干渉するか、わからないじゃないか。
「君も言っていたじゃないか『あなたの干渉をつくっているのは自分』って、まさにそれなんだよ」
「確かに言ったけどどうして?」
「それが本当の君だからさ。普段は隠れている。何かを通して、隠れていることの本当の姿が見えるんだ。こんかいは、プロビデンスの目を通じてね。さぁ、ポセイドンとハデスとオラルさんが美味しい料理を準備してくれているよ」
わたしは、なにか釈然としなかった。
いままでにない感情が生まれた。それを言葉にすることはできない。
けど、目の前の美味しいご飯と仲間たちと祝福を上げた。