第5話 【大学スタート】
新しいルームメイトが増えます!
キャラが増えていくと話が難しくなるから大変だ…
半年も予約が取れない寿司屋なんて行ったことないぞ、羨ましい。
回るお寿司で充分ですよ。私は、貝系が大好きです。皆さんは何が好きですか?
私立鳳凰大学に到着した3人。今年は、全体での入学式は執り行われないため、各学部で予定されていた。
竜星 「俺と比奈は文学部だからさ、Ⅾ棟なんだ」
柚菜 「うん。私も文学部だよ。もしかして竜星知らなかったの?比奈ちゃんは知ってたに…。」
竜星 「マジか! 知ってたなら教えろよ!」
比奈 「だって、聞かれてないもん。今日まで、柚菜ちゃんと仲良くしてた癖に知らないなんてバッカじゃないの?」
柚菜 「もう、くだらないことで言い合いなんかしないで!急がないとほんとに遅刻するよ!初日から目立ちたくないんだから」
3人はⅮ棟に向かい、入学式に参加した。文学部には多くの学生がおり、席が離れてしまった。知り合いがおらず、また県外から越してきた3人にとっは、友達作りには致命的だった。竜星は、とりあえず、前の人と友達になろうと思い、話しかけてみることにした。
[トントン]と肩を叩いてみる。
竜星 「あの…俺、高槻竜星っていいます。席前後になったんで、話かけてみました。」
⁇ 「は…はい…。急だったのでびっくりしました。風月美花っていいます。よろしくお願いします。生まれも育ちも東京です。」
竜星 「美花さんか…、よろしく!俺は、埼玉からこっちに引っ越してきました。この辺のこと知らないので、よかったら教えてほしいです。今は、シェアハウスで生活してます。この学校にも何人かいます。」
美花 「いいな~、シェアハウス!大学生になったら一回はやってみたいです。羨ましすぎる~。部屋は空いてませんか?」
竜星 「聞いてみないと分からないんだけどさ、シェアハウスにまだ空きがあったから、美花ちゃんが住められるか聞いてみてあげようか?」
美花 「ほんとに⁉ 夢が叶うかも~!連絡付かないと困るからさ、連絡先交換しよ!」
竜星 「あーうん、いいよ。初めて会うのに、美花さん話しやすくて助かるわ~。後で俺の友達も紹介するよ!」
入学式と今後の大学生活・履修登録を一日のうちに済ませ、大学は週明けから授業がスタートするということで、ここでお開きとなった。竜星は美花を連れ、比奈と柚菜に合流した。
竜星 「ふたりとも~、お友達できたよ~」
比奈 「あんた、またナンパしたの?しかもかわいい子だし。」
美花 「ナンパされちゃいました~!違うけどね。この子たちが竜星君とシェアハウスしてる人たち?」
竜星 「そうそう。幼馴染の比奈とシェアハウスで知り合った柚菜だよ。二人ともかわいいでしょ~。いい子たちだよ!」
比柚 (竜星、素でかわいいって言うのなんとかならないの…。照)
美花 「竜星君ってさ、天然なの?それともタラシなの?私も可愛いって言われたけど。」
比奈 「竜星は、タラシです。でも、みんなに優しいし、強いからさ、好かれるのも無理はないかなって思う。私もずっと一緒にいても嫌いにならないし。」
柚菜 「だって、好きだもんね(小声)」
竜星 「なんか言った?実はさ、美花ちゃんがシェアハウスで暮らすのが夢だったらしくてさ、一緒に住みたいんだと。だからこれから家までついてきてもらって、内見会じゃないけど部屋とか見てもらおうかと思うんだ。穂香さんにはもうアポ取ってるから!実物見た方がいいかと思って。」
美花 「竜星君、仕事早い。見ておきたいかな。では、お邪魔させていただきます!」
柚菜 「美花ちゃんも一緒に暮らせるかもなの⁉ いいね!人が増えていくのって最高!同時にライバルでもあったりしてね、比奈ちゃん。(小声)」
比奈 「うん! 結構いい家だから、見たらびっくりするよ~!確かにまだ美花ちゃんが竜星に興味を示しているっていう路線もあるかもね、柚菜。(小声)」
竜星 「君らさっきから、何ボソボソ喋ってんの?」
帰宅後―――。
穂香 「3人ともおかえりー!そして、いらっしゃいませ!美花ちゃん!お部屋に案内するのでじっくり見てきてね~。」
美花 「すごい豪邸ですね。ここに来るまでにいろいろなお話は聞きました。気に入ったら住みたいです。」
穂香 「ほんと~。いいとこだよ~。ぜひ、検討を~」
内見会後―――。
美花 「穂香さん!私決めました‼ここに住みます!住ましてください!」
穂香 「やった~、気に入ってもらえてよかったわ~!風花と部屋の掃除しといてよかった~、いつぐらいに引っ越しする?」
美花 「一応、両親に相談してくるので、早くても週末には引っ越してきたいと思います。」
穂香 「りょうか~い 週末はお寿司だ~」
そして、週末の夕方―――
[ピンポーン、ピンポーン]
美花 「お久しぶりです!今日からお世話になります。少しばかりですがお近付きの印に東京名物の東京バナナ持ってきました!」
穂香 「あら、そんなの良かったのに!」
竜比 「東京バナナだ~、これ好きなんだー!も~らい!」
未来 「あんたらは、サルか!何本もくわえて(笑)」
竜星 「未来も食えよ~、無くなるぞ!」
未来 「許せん!それは私のだー!」
意外にも、東京バナナは人気だったようだ。さすが、東京駅人気商品だ。
穂香 「今回も板前さんに握ってもらったお寿司が到着したから、ご飯にしようか、ちょっと張り切って十人前頼んじゃった。」
風花 「張り切りすぎじゃん!」
柚菜 「私、タコとイカ苦手なので竜星君あげるね」
美花 「私もなの~、竜星君あげるね」
竜星 「わっ、可愛いけど、嫌いなものも食べろよー。高い寿司なんだからよ」
こうして、シェアハウスに新しいルームメイト、『美花』が加わった。
大学生となった竜星達は、週明けからちょくちょく大学に通い始め、ほとんどの授業を同じにしていた4人は、食堂で来週から始まる『ゴールデンウイーク』について話し合いをしていた。
次回、ゴールデンウイーク編‼ 8連休ということは、いろんなところに行けますよね。彼らはどこに行くんでしょう⁉
第5話 【大学スタート】