第1話 【引っ越し先はシェアハウス】
私は、シェアハウスというものをしたことがないので、どんなものなのかわかっていませんが、たぶんこんな感じかなと物語に合うように理想と妄想だけで書きます!
ずっと、田舎に住んでるからシェアハウスという存在しか知らない…
カーテンの隙間から朝日が差し込んでくる。ベットから起き上がり、カーテンを開くと春の風は僕のもとに巣立ちの知らせを運んできた。
比奈 「おーい!竜星君~。朝だよー!今日から新居に行くんだから寝てないで、準備してきなよ。12時には顔合わせなんだから、間に合わないと穂香さんに迷惑でしょ」
竜星 「おはよう。ひな~。って、まだ7時じゃねぇか!5時間も余裕あるんだからゆっくり行こぜ」
比奈 「私達、もうすぐ大学生なんだよ!大人としてしっかりしなきゃ。ここから新居まで約2時間かかるんだし早く行くよ!」
竜星 「わったよ。準備するから、ちょっと1階で待っててくれ。それと新居って言ってるけど、『シェアハウス』だからな!俺達の家みたいに言うな」
比奈 「はいはーい! あっ、おばさん おはようございます!南海ちゃん!おはよう!私の卒業式以来だね」
南海 「比奈姉ちゃん!おはよう。お兄ちゃん達が卒業しちゃったら一緒に話す人が減っちゃうじゃん。寂しいよ~」
比奈 「いつでも私たちのところに来たらいいじゃん!南海ちゃんは竜星のことが大好きだもんね。私が持ってる『竜星の秘蔵カット』あげようかぁ?」
南海 「えぇっ。欲しい……。」
竜星 「何、おまえらバカ言ってんの。なんだよ俺の秘蔵写真って!隠し撮りしてんのか。まさか比奈にそんな趣味があったとは…。幼馴染として俺は恥ずかしいよ…。」
比奈 「バカ。あんたが隙を見せるからいけないんでしょ!この写真で私はいつでも竜星を脅せるんだからね♪」
竜星 「こっわ。南海はこんな女姓になっちゃダメだよ~」
母 「ほら、三人とも朝ごはん出来てるから、早く食べちゃって!比奈ちゃんと竜星はご飯食べたら行っちゃうのよね。寂しくなるわぁ。南海も今日は、お兄ちゃんの荷解きに手伝いに行ってあげてね。じゃあ、私は仕事行くから」
比奈 「相変わらず、おばさんって自由よね。美味しそうなご飯だ~」
3人 「いただきまーす!」
三人は食事を終えた後、多荷物を抱え自宅を後にした。最寄りの電車に乗り、竜星たちはこれから通う大学近くの駅で下車した。駅には、これからお世話になるシェアハウスの管理人さんが車で迎えに来てくれることになっている。
南海 「ねぇねぇ。二人はさ。穂香さんに会ったことあるの?」
竜星 「実は無いんだよね。どんな人が居るのかも知らんのだよ。比奈が大学に通うのにいい条件の物件があるからそこに一緒に行こうっていうから。入居希望にしたんだ」
南海 「えぇー!お兄ちゃん。それほぼ、何もしてないじゃん。ほんとに大丈夫⁉比奈姉ちゃんが申し込んだんでしょ、安全なの!」
比奈 「ちょっと、南海ちゃん?それは私に言ってるのかしら。しっかり注意事項まで読んだんだから私を信じなさい!」
3人が駅の駐車場で騒いでいると、一台の車が目の前で停まり、助手席の窓が開いた。髪の長いきれいなお姉さんが顔をのぞかせている。
穂香 「ハロー!君たちが竜星君と比奈ちゃんかな?私は管理人の諸星穂香です。よろしくね。それと…君はどなたかな?」
竜星 「はじめまして!この子は僕の妹の高槻南海って言います。今日は僕の手伝いについてきてくれたんです」
比奈 「へー。竜星って年上女性の前だと俺じゃなくて僕って言うんだー」
南海 「家では僕ってたまに言うよ」
穂香 「へー。竜星君って、一人称僕なんだ~。可愛いじゃん!僕君!私、今フリーだよ」
比南 「竜星は、可愛いっていうより、カッコイ…」
竜星 「バ…バカ言ってんじゃねぇよ。二人だって可愛いは!早く行きましょう、穂香さん!手がちぎれちゃいます。」
穂香 「じゃあ、出発しようか!女の子二人は後ろ乗っちゃって~。竜星君は私の隣ね~。今だけは私のものだよ~」(あらまぁ、二人は竜星君のこと大好きなんだねぇ。)
南海 「(ムッ。)ずるいです!お兄ちゃんは私の特権ですよ!隣にはお兄ちゃんだよね?」
車はシェアハウスへと向かった。後ろに座る二人の視線が睨みを利かせていて、穂香さんからシェアハウスの話を聞けなかった。十五分ほどで到着すると想像していたシェアハウスよりずっと、豪華な門に迎えられ、散歩ができるほどの長い歩道を抜けて二階建ての豪華な家に辿り着いた。
3人 「デカくね、広くね、思ってたのと違くね……」
穂香 「あはは、だよね~。やっぱり驚くよね。実は私…結構なお嬢様なんだよ。社長なのです…父が!でも、両親ともに海外に行っちゃって、さすがに一人で大きい家に住むのは怖いからって、父に相談したら、部屋がたくさん空いてるしシェアハウスにしていろんな人と住んじゃうのもいいかなぁって、君たち二人と今もう住んでるんだけど〈3人の女の子〉が住みたいって言ってくれたんだ~。後で紹介するね♬」
竜星 「ちょっと、待ってください!シェアハウスの成り立ちについては理解できたんですけど、3人の女の子…はっ⁉俺以外に男の子は住んでいないんですか⁉」
穂香 「うん!住んでないよ!というかここは、女の子限定のシェアハウスだからね。なんで、竜星君は大丈夫だったか知りたい?」
竜星 「はぁー⁉ 女子限定!俺、大丈夫なんですか!このまま入って、中で八つ裂きにされたりしません?それと、比奈!募集の注意事項しっかり読んだって言ってたけどそこに書いてたんじゃないのか!まさか知ってて騙してたのか!」
比奈 「なによ!一応竜星にも紙は見せたわよ!それに私だって、今知ったわよ!ここが女子限定ハウスってことを!でもいいじゃん!もし何かあった時、男の手がある方がいいんだから。そうですよね、穂香さん!」
穂香 「あらら~。二人ともしっかり読んでなかったんだな~。お姉さん怒っちゃいますよ!仕事柄怒るのは慣れてるんだからね!まぁ、いつか時が来たら、何故竜星君がここに住んでも大丈夫だったのかをお話するね。だから、現状はここの番犬という解釈でいっか~」
南海 「もう、ほんとに二人は注意深さがないよね…、昔から…。お兄ちゃんは番犬の中でもシェパードだよ!かっこいいもん」
竜星 「いや、別に犬種は、関係ないんだが。ここで住まわせてもらうからには、ボディーガードとして、みなさんをお守りしますよ!」
3人 (言うね~、かっこいい~!)
穂香 「じゃあ、行きましょうか!」
穂香を先頭に4人はシェアハウスの中へと、消えていった。そこで、竜星たちを待っている人物たちはどんな人たちなのだろうか。
第1話 【引っ越し先はシェアハウス】