5話 がっちりホールド
朝だ……
うん、物凄く明るいな……
何時だろうな……
どうしよう動けない……
僕は決して金縛りにあっているわけでは無い。
別に身体が固まって動けない訳では無い。
一部は凄く固く、どうしようも出来ないけど……。
今、僕は亜子ちゃんの抱き枕になっている。
少し前に目が覚めたのだが、その時にはすでに亜子ちゃんに両手両足でがっちりホールドされ、今に至るまで全く身動きが取れていない。
しかも、亜子ちゃんの柔らかさに暖かさを全身で感じ、僕の耳元では常に寝息をたてていて、息が耳にあたってこそばゆいし、何でか右手が僕の下半身にあるし……。
しかも、どうにか抜け出そうにも、亜子ちゃんの力が強く、全然抜け出す事が出来ない。
そんな状態で、僕の意識はばっちりと、僕の下半身はギンギンと……。
これ、今亜子ちゃんが起きるとまずいんじゃない?
どうしよう、この状況……。
僕がそんな事を考えている横で
(どうしよう……。目が覚めたら大ちゃんの事をがっちりホールドしてた……。しかも右手にある感触は……。これ、私が目を覚ましたら、物凄く気まずいよね……?でも、大ちゃんの匂い…大ちゃんの温もり…大ちゃんのおっきい…いや、最後のは違うよ、駄目だよ私!大ちゃんに嫌われたら生きていけないよ……。違う、私が普通に寝がえりで反対を向けば良いんだよ。そうしたらきっと大ちゃんが先に起きてくれる!……でも、もうちょっとだけ大ちゃんを感じていたいな……)
彼女はそんな事を考えながら、かれこれ2時間も狸寝入りを続けていた。
そんなこんなで、さらに狸寝入りを1時間してから、何事も無かったかの様に寝返りをしたので、その隙に僕はすぐにベットから飛び起きた。
僕がリビングでお茶を飲んでいると
「おはようございます、ご主人様。ご主人様より遅く起きてしまい、申し訳ございません」
「そんなの、全然いいよ。昨日の事で色々と疲れていたんだよ。僕もちょっと疲れてたのか眠気がしっかりとれないから、ちょっとシャワー浴びてくるね」
そう言って、僕は亜子ちゃんに下半身を見られまいと、ささっと浴室に行った。
これは駄目だ、すっきりしておかないと、色々と暴走しそうだ…
僕は服を脱いでシャワーを浴びながら、ネグリジェ姿の亜子ちゃんを思い出しながら……
そんな事を初めて少ししたら、亜子ちゃんが
「失礼します。本日もお背中を流させてもら……あっ……」
「……………うぅぅぅ、ごめん……」
僕は亜子ちゃんに見られた事で我慢が出来なくて……亜子ちゃんの足には白い液体が……
「急に入ってしまい、申し訳ありませんでした。私は一度出ておきますので、お気になさらずに続きをしていただければと思います」
(今のって……一人でしてたのかな?私に言ってくれれば何でもするのに……)
「うぅぅぅ……もお大丈夫だし、亜子ちゃんの足も洗わないといけないから、入ってきて良いよ……」
「本当に申し訳ございませんでした。なんでもご奉仕させていただきますので、私に出来る事があれば私がしますので、何でもいい付けて下さい」
(洗うなんて勿体ない……って、違う!私は別に変態じゃない!)
「うぅぅ、うん、大丈夫だよ……。でも、もしこれからもお風呂に入ってくるなら、せめてノックしてくれるといいかな……」
「はい、かしこまりました」
僕は簡単に身体を流して、すぐにお風呂を後にして、亜子ちゃんも僕が服を着るとすぐに出てきた。
今日は亜子ちゃんの寝間着を買いに行く事にした。
今持ってるネグリジェも、そりゃ凄く魅力的だけどさ……。
あんな格好で毎日同じベットで寝てたら、いつ我慢の限界が来るかわからないよ。
僕は亜子ちゃんが大切なんだから、亜子ちゃんが昔みたいに接してくれるぐらい心を許してもらえるまで、手を出したくないんだから……。
そりゃ、お金で買った事もあるから、たぶん……多分だけど言えばさせてくれるとは思うんだ。
でも、それじゃダメなんだよ。
お金で買った僕が言うのもあれだけどさ、そんな身体目的で亜子ちゃんを買ったなんて思われたくないんだよ。
僕は亜子ちゃんが大好きだから、昔みたいね関係に戻って結婚したいんだ。
だから、欲望に負けて襲うのも、主従関係として奉仕させるのも絶対に嫌なんだ。
だから、僕は亜子ちゃんの寝間着を絶対に買うんだ。
最後まで見ていただきありがとうございました。
もし良ければ評価とかしてもらえると嬉しいです。
あと、他にも色々と書いていますので、もし良ければ見てもらえればと思います。