4話 ネグリジェと共に…
「亜子ちゃん、夜も遅いし、今日は寝ようか。そう言えば寝間着はどうしたの」
「はい、そちらも先ほど買ってきましたので、今から着替えてきます」
「そっか、じゃあ着替えるの待ってるね」
亜子ちゃんは洗面所へ向かい、寝間着へと着替えをした。
あのドアの向こうで亜子ちゃんが着替えてるんだ…。
いや、昼間に下着姿も、さっきは水着姿も見ちゃったけどさ……。
そんな事を考えてると、すぐに着替え終わった亜子ちゃんが出てきた。
「どう……でしょうか、ご主人様」
顔を紅く染めた亜子ちゃんが、シースルータイプのネグリジェを着て、そう下着が丸見えの状態で出てきたのだ。
そんな姿を見てしまった僕は、元気になった下半身を隠す事も忘れ、亜子ちゃんに目を奪われてしまった。
そんな僕の下半身事情に気づいた亜子ちゃんが
「その……あのー……」
そう言いながら視線を僕の下半身に落とし、顔どころか全身を紅く染めていた。
そんな亜子ちゃんの視線に気づいた僕は、もお遅いと分かりつつも下半身が分かりづらいように座り
「うぅぅぅ、ごめん……変な目で見ちゃって……。でも何でそんな恰好をしているの?」
「はい……お店の人に聞いたら、ご主人様にご奉仕するならこれ一択だと言われまして……。やはり、やめた方がよろしいでしょうか?」
「いや、凄くキレイだよ!でも……僕も男だから反応はしちゃうと言うか何というか。でも本当に亜子ちゃんは可愛くってスタイルも良くて。だから似合わない恰好なんて一つもなくて。だからその恰好も凄く良いよ。なんて言うか色っぽいというか…………」
慌てテンパり、語彙力の死んだ僕は、亜子ちゃんをほめる事しか出来ないが、そんな永遠とほめ続ける僕の言葉を受けている亜子ちゃんは、全身を紅く染めたまま、さらに目を泳がせていた。
「あの……ありがとうございます。出来ればそのぐらいで大丈夫です……」
(そんなに褒められると、キュン死にしちゃうよ……てゆうか、やっぱりこんな格好普通じゃないのかな……今まで外で着れなくなったようなボロボロの服でしか寝た事無いから、寝間着って知らないんだよ……)
亜子ちゃんは僕の言葉を途中で遮り、何か身体をくねくねモゾモゾさせていた。
「あっそうだね!とりあえず寝ようか。僕はここのソファーで寝るから、亜子ちゃんは隣の部屋のベットを使って」
「!?いえ、それはいけません!ご主人様はベットで寝てください。私なんて床でも玄関でも構いません!」
「いや、玄関とか良い訳ないでしょ?ちゃんとベットで寝なよ」
「いえ、ご主人様を差し置いて私がベットで寝るなどあり得ません」
「大丈夫だよ。ベットは置いてあるけど、僕はいつも面倒でソファーで寝てるし、普段ベットなんて使わないからさ」
実際、いつもはテレビを見ながら寝落ちとかで、ベットなんてかれこれ1週間以上使っていない。
だから、亜子ちゃんがベットを使ってくれることに何にも問題はないのだが……。
「それに、その格好だと明け方寒いからさ、ベットでしっかり布団被って寝なよ」
「………わかりました。でもご主人様をソファーで寝させることなんて出来ませんので、ご主人様もベットで寝てください」
「いや、でも流石にベットは一つしかないから、僕はソファーで良いよ」
「いえ、ですので、一緒に寝ましょう。そうすれば私もご主人様もベットで寝る事が出来て解決です」
……ホワーイ?
イッショニネル?
ナニヲイッテルノカナ?
「亜子ちゃん……僕も男だし、亜子ちゃんそんな恰好だし、さすがに一緒のベットはどうかと……」
「ご主人様は、失礼ながら私に好意をもっていただけると申されています。それに私は命を落とす事以外であれば、どんなご命令にでも従うつもりで、今この場にいます」
(大ちゃんが望むのであれば、手でも口でも……どんな要求でもありがたく受けるよ。だから……)
「それでもご一緒に寝て頂けないという事であれば、私は玄関で寝させていただきます」
「いやいや、玄関はダメだって!!……わかったよ、一緒に寝るよ……。でも僕と反対を向いて寝てよね……。僕も恥ずかしいんだから……」
僕がそう言うと、亜子ちゃんは微かにではあるが笑顔を見せてくれた。
その後、何日も放置していたベットだったので、新しいシーツに替えて僕と亜子ちゃんは、一つのベットで寝る事となった。
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