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10 歓迎会①

「それじゃ花村くんの歓迎を祝って、乾杯!」


「かんぱーい!」


 4人でグラスをくっつけ合う音が個室で響く、


 浜山SOに出勤して3日目の夜、俺の歓迎会が開催された。

 オフィスの近くにある居酒屋で個室があるためよく利用するらしい。


 人が来れば歓迎するし、人が去れば送別会を行う。

 これはわりと当たり前のことだが、女性だけのオフィスに来た以上歓迎会が開かれないのも覚悟していた。


 開いてくれるってことはそれなりに歓迎されているってことだろうか。

 しかし4人用の個室で前見ても、横みても飛び切りの美女ばかり……目の保養にはなるけど、目の置き場所が分からない。


「所長、ビールもう一本頼みます? 九宝さんは同じ烏龍茶でいいかな」


「それでいいわ」

「す、すみません」


 目の置き場所が分からないならグラスに注力すべし! 空きそうなグラスを事前に確認して、店員さんを呼んで注文する。

 通路側にいて正解だった。

 上座に行かされる可能性があったのでトイレに行きたいなど言いくるめて通路側に席をもらったのだ。

 奥に押し込められると身動きが取れなくなってしまう。

 一番面倒なのが女3人で盛り上がって、俺一人が押し込まれた席で隔離されることである。


 でも通路側なら話題を追えず気まずくなってもトイレ行くって言って逃げられる。


 ふふふ、完璧だ。

 さぁ……どんな話題でもするがいいさ。


 正直ちょっと女性陣がどんな会話をするか楽しみだったりする。

 この会話を参考に女子会ネタでも書いてやろう。


「基本的にハイファンタジーの流行は追放ざまぁよね。まずギルドとか団体から追放されるのってのは大前提ってわけね」

「はい。あとはいかに主人公の能力で他の作品と差別化するかですよね。んーー何かないかな。魔法は使えないけど、筋力で頑張るとか」

「そんな作品いくらでもありますよ。一発ネタだと連載が苦しくなるのでやっぱりある程度応用性が利くのがいいですよね」


「最近、一点突破とか流行ってたじゃない。炎属性とか水属性とか」

「あたしランキングの上位は全て読んでるんですが全部使われてるんですよねぇ。火水風地闇光」

「新しい属性を生み出してみてはどうでしょう。例えば」


 なんだこの会話。

 俺が想像する女子会の会話と違う。

 

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