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歴代勇者の後始末  作者: なななな
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魔改造の勇者の屋敷攻略! 中編

『ハッズレ〜ww!5回連続でハズレなのでーーー』


「くそったれぇぇー!!」


「ちくしょぉぉ!!」


「またなのぉ!?」


ここは7代目勇者で魔改造の勇者のヒロキの屋敷。

その中の青と赤と緑の色のボタンがあるだけのシンプルな部屋にスピーカーからの音声と、パーティーの悲鳴と怒号が響き渡る。


それもそのはず、この部屋にある3つのボタンの中からランダムで選ばれる正解のボタンを押さなければいけないのだが、5回連続で間違えると…


「「「「「うわぁぁぁ!!」」」」」


床がバネのように跳ねて外に吹き飛ばされてしまうのだ。


落下先の地面にはマットもない。

高いステータスで特に怪我とかは無いが、さっきから人をバカにしているスピーカーからの声といい嫌らしい配置の罠といいとにかくイライラする。


実はさっきのでもう3回目。まだ一度も正解のボタンを押せてない。


「今度こそ正解を当てるぞ!」


「ほら!早く行きましょう?」


途中の罠に気を付けながら進み例の部屋の前に到着、4回目のトライ。


「作戦としては『同じボタンをずっと押す』のと『適当にボタンを押す』の二つだけどどっちにする?」


「俺はずっと同じボタン作戦かなぁ。」


「私も。」


「私もです。」


という訳で作戦は『同じボタンをずっと押す』に決定した。


いい加減先に進みたい。

さっきから俺達以外のパーティーの悲鳴や怒号が聞こえては遠ざかっているので、恐らく同じ様な部屋が他にもあると思われる。


ドアを開けて真ん中の赤いボタンを押す。


太鼓の音が流れて、


『ざ〜んね〜〜んw!ハッズレ〜ww!』


相変わらずイラッとするけどもういちいち声に出す気になれない。

作戦通り同じ赤のボタンを押し続ける。


『ざ〜んね〜〜んw!』


押し続ける。


『ざ〜んね〜〜んw!』


お、押し続ける…。


『ざ〜んね〜〜んw!』


「さあっ!最後の1回いってみよう!」


「押してみよう!」


…みんなのテンションがおかしくなってきた。


赤いボタンを押し、全員飛ばされるのを警戒して身構える。


『…チッ……正解!運が良かったねぇ〜ぱちぱちぱち〜。』


「…お?」


「せ、正解?」


どこからともなく紙吹雪とスピーカーからラッパの音がする。

どうやらやっと正解のボタンを当てられたらしい。


「「「「「や、やったぁぁぁ!!!!」」」」」


パーティー全員でハイタッチなどをして喜ぶ、普段から仲の悪いブラッドとブレイトの2人も今回は笑顔でハイタッチをしている。


とパーティーで喜んでいると、前の壁が横にスライドして通路が開通した。


「…すげえな。通路があるなんて全く気付かなかった。」


「私もただの壁だと思ってたわ。」


「何はともあれ通路が開通したんだ早く進もうぜ?」


本当にどうやって隙間無くピッタリくっつけたのか気になるが、立っていても仕方ないので取り敢えず開いた通路を進む。


通路は2人が並ぶのがやっとなくらいの幅で壁はコンクリートの様な物で造られた一本道。


一応隠し扉等が無いか横の壁に気を付けながら100m程進むとまた扉があった。


「罠無し。よし、開けるぞ。」


仲間達も頷いたのでゆっくり扉を開ける。

中には青と赤と緑と黄の紫の5つのボタンと看板があった。

あれっ?ものすごく嫌な予感が…

同じ予感を感じているのか、全員冷や汗をかいて引きつった笑みを浮かべている。

正直読みたくないけれど、看板を読む。

看板には、


『ハッハッハ!楽しんで貰えたようでなにより。そこでこの僕が君達にもう一度レベルアップしてプレゼント!えっ?お礼なんていいよ。思う存分楽しんでくれたまえ。それじゃあ頑張ってね!』


と書かれていた。


「ちくしょう!またかよ!」


「嫌ぁぁ!!」


「しかもレベルアップとかぁぁ!」


そりゃ悲鳴もあがるよね。やっとクリアしたのにそのすぐ後にレベルアップしてもう一度だなんて。


10分くらい悲鳴をあげたり魔改造の勇者ヒロキに大声で文句を言ったりした後、仕方ないからとさっきのと同じ作戦でもう一度トライ。


『ざ〜んね〜〜んw!ハッズレ〜ww!』


「くそ!」


『ざ〜んね〜〜んw!』


「く、くそったれ!」


『ざ〜んね〜〜んw!』


「当たれ!」


『ざ〜んね〜〜んw!』


「た、頼む!」


『ざ〜んね〜〜んw!』


「う、うわぁ!」


「最悪だ!」


ヤバい飛ばされる!




……あれっ?


『ハッハッハ!5回だと思ったかい?7回だよーん。』


ピキッ!そう聞こえた気がした。


振り返ると額に青筋を立てたブラッドが剣を構えていた。


「もうこんなのに付き合ってられねぇ。どうせここに扉があるんだろう?」


な、何をするつもりですか?


「こんくそがぁぁ!『千剣の王』!」


ブラッドの周りにおびただしい数の剣が出現した。

『千剣の王』ブラッドが剣王の二つ名を付けられた理由のスキル。文字通り千にも及ぶ数の剣を自在に操る超強力なスキル。威力は勿論、範囲や手数もトップクラス。

その大量の剣が扉が有ると思われる場所へ突っ込んで行く。

攻撃された壁は派手な音を立てて崩れ落ちた。

その奥には通路があった。


「ふう。ほら!さっさと行こうぜ?」


「「「「「…」」」」」


突然の出来事に自分を含めた全員声が出ない。


すると突然スピーカーからけたたましいサイレンの音が鳴り響き、


『やってくれたねぇ。せっかく僕が楽しんでもらおうと用意したのにそれを無視して壁を壊して進もうなんて、これは罰が必要だな!』


その言葉が響き渡ると同時に床に罠を知らせる『!』のマークが出現。


「全員床にーー」


『気を付けろ!』と言おうとしたが時既に遅し、床がパカッと開いて俺達は下に落とされた。


「「「「「わぁぁぁー!!!」」」」」


落とされた先の部屋はどこにも扉の無い密室だった。


『さて、このペナルティはキツいよ。』


すると床から沢山の鎧が出てきた。


『僕の作ったゴーレムは強いよ。生き残れたらまた進めるから頑張れ!』


どうやらゴーレムらしい。


そして音声が流れ終わった瞬間にゴーレムが動き始めた。


こうして俺の初めての戦闘が開始した!

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