魔改造の勇者の屋敷攻略!…の準備
ステータスプレートの表記を少し変えてみました。
周りが勝手に話を進めて逃げられなくなったので仕方なく、いざ行かん!!魔改造の勇者の屋敷!!!と気合いを入れた俺こと高川太一は今、沢山の仲間たちと共にドアを開けて建物の中へと入った。
そう、王城の騎士訓練場へと。
魔改造の勇者の屋敷はどうしたのかというと、まだ入っていないどころか作戦すらありません!
別にこれは俺が無能だからという訳じゃあ無い。
ちゃんと理由はある。
まず俺はレベル1にしてはステータスが高いがあくまで『レベル1の中では』であって、この国の一般兵士と変わらないくらいだ。そんなステータスで勇者が改造した死に要素がある屋敷に乗り込むなんて自殺行為だし、せっかく『器用貧乏』で職業を習得できるのだから、習得した方がいいに決まってる。
「ーーという訳で、俺の職業習得を手伝ってくれ!」
「おっしじゃあまずは俺から…」
「いやいや剣士なんてありふれたもんいつでもいいじゃねぇか。そんなのより俺の変身術士が珍しいし使い勝手がいいから先に教えるなら俺だろが!」
「あっずるいぞ!俺だって勇者様に最初に教えたい!」
「私だって!」
「あたしだって!」
また喧嘩しだした。皆んな俺に自分の職業を最初に習得させたいらしい。
でも…
「俺、もうレイザルさんから鑑定士を教えてもらって習得してるんだけど。」
この一言を言った瞬間場が凍りついた。
「レイザル…そうかあいつがか」
「あいつには朝まで問い詰められた恨みがあるからなぁ!」
「オイ!あいつヤッちまおうぜ?」
「「「「「…そうだな。」」」」」
ヤバイ!!この流れはあかんヤツだ!話の流れを変えないと!ってかレイザルさんやっぱりいろんな人に問い詰めてたのか。
「えーと…あっ、せ、戦闘職!戦闘職は初めてだからぁ!」
「「「「「そうか!ならやっぱり俺(私)が最初に…アァン!?」」」」」
だからなんでそんなにすぐ喧嘩になるんだよー!
「あーもう!ジャンケン!ジャンケンで順番を決めて!」
「「「「「よし!ジャーンケーン…」」」」」
全員高レベルだから動体視力がいいのかポンまでに何度も手が変わっていた。
そのせいでなかなか終わらない。
「「「「「あーいこーで…」」」」」
「ち、ちょっと待って全然終わりそうに無いからやっぱりジャンケンじゃなくてあみだくじで!」
このままじゃ絶対に終わらない。
あみだくじなら早く終わるし順番がハッキリ出来る。最初からこうしたらよかった。
紙にランダムで番号を書いて線を引いて見えないように折り曲げてから全員に横線と名前を書いてもらって準備完了!
結果発表!
「「「「「ゴクリ」」」」」
紙を広げて…
「「「「「俺(私)は…」」」」」
全員が自分の名前から線をたどって、
「よっしゃぁぁぁ!!」
「「「「「クソォォォォ!!!!!」」」」」
1番になった人はガッツポーズ、それ以外の全員はorzの体勢に崩れ落ちる。
1番目を勝ち取ったのは職業変面士のマクス・ケラケスさん。二つ名は千面のマクス。
ちなみに変面士とは装着している仮面でステータスが変わり、稀に能力も付くというかなり変わった職業。
マクスさんはいつでも仮面を付けているようでその素顔は謎とされている。とプロフィールに書かれいた。
実際今はどこかの部族が儀式で使いそうな変な模様の仮面を付けていた。
「俺が、俺が勇者様の最初の職業を教えることが出来るなんて…」
感極まってるけど、最初に習得したのは鑑定士だからね?空気読んで言わないけど。
「最初じゃねーだろ!レイザルの次だから2番目だろ!」
ちょっ!?せっかく空気読んで言わないでおいたのになんで言うの!?
「…」
無言が1番怖い。
あっ!仮面が変わった!鬼みたいな仮面になった!
「ぶっ殺してやる!!」
「かかってこいやゴラァ!!」
「やめてー!」
ちなみにマクスさんに言ってはいけないことを言ったのは職業蹴撃士のチャーレ・キッカルさん。
蹴撃士は名前の通り蹴りを主に使う前衛職。
この人の蹴りは敵の身体を吹き飛ばして返り血で足を染めることから紅蹴のチャーレの二つ名が付いている。
「みんな二人を止めてー!」
「オラ落ち着け!」
「まぁまぁ」
二人とも羽交い締めにされてやっと静かになった。
「話が進まないのでやめてくださいね?」
「は、はい」
「ふっ」
「何笑ってんだゴラァ!!」
「だからそういうのだよ!!!」
この人達はすぐ喧嘩になる。
なんとか場を収めてやっとマクスさんに教えてもらう。
「よろしくお願いしますマクスさん」
「マクスでいいですよ。」
「じゃあ仲間だし敬語とかも無しで」
「わかった。よろしくなたいち。」
「おうよろしくマクス!」
「みんなもタメ口でいいから」
個人的に敬語とかよりタメ口とかの方が喋りやすいんしよかったわ。
「じゃあさっそく、1番大切なのは仮面の力を感じること。仮面によって力は全然違うからこればっかりは着けてみないとわからないんだよなぁ。」
「仮面の力を感じる…?」
仮面の力を感じるのにすごく苦戦したけどなんとか習得できた。
ステータスプレートは、
高川太一 LV1
職業 勇者・鑑定士・変面士(NEW)+α
攻 80+α 攻防 60+α
魔 110+α 魔坊 70+α
速 70+α 運 65+α
特殊能力
器用貧乏+α
こうなった。
戦闘職だからか魔と魔坊が少し増えた。
あと変面士の特性で、全てのステータスと特殊能力に+αが付いた。
職業も元々+αがあったからステータスプレートが+αだらけになってしまった。
…名前とかにも+αとか付かないよね?
その後無事に、全ての職業を習得できた。ステータスプレートはこうなった。
高川太一 LV1
職業 勇者・鑑定士・変面士・蹴撃士(NEW)・賢者(NEW)・剣士(NEW)・弓使い(NEW)etc+α
攻 145+α 攻防 120+α
魔 150+α 魔防 100+α
速 100+α 運 95+α
特殊能力
器用貧乏 栴檀双葉(獲得経験値量が多くなり、ステータスの上昇率が高くなる) 戦上手(なんとなく相手の弱点がわかる、特定のスキル持ちや格上には効かない)+α
ステータスが伸びて、特殊能力も二つ増えた。
ただ職業が被ってまた喧嘩になったり習得するのに時間がかかってしまったりで、夜になってしまった。
寝るには早いけど、屋敷攻略に行くには遅いという微妙な時間。
どうしようかと考えていると、
「そろそろ来る頃かな…」
ん?来るって何が?
「おーい!連れてきたぞー!」
そう言いながら歌舞伎役者の化粧みたいな模様の仮面を付けたマクスが檻に入れられたでっかい金色のネズミを連れて来た。
「何そのネズミ?」
「やっぱレベル1は不安だしな、このネズミはゴールドラットっていう弱いのに経験値の多い魔物だよ。」
…まさか、
「ほら遠慮すんなってたいち!」
遠慮しないってな、何を?
き、聞きたくない…
「ほら!その剣でサクッとイッちゃえ!」
やっぱりかぁ!
「ほら早く!」
うぅ…ごめんなさいこれも生きる為なんです…
「エイッ!」
「ギュゥ…」
うわぁ、手に感触が残ってるぅ。
南無南無。
「レベル10くらいにはいったんじゃね?ステータスプレート見てみろよ。」
周りとの温度差がすごい。
言われた通りステータスプレートを見てみる。
高川太一 LV15
職業 勇者・鑑定士・変面士・蹴撃士・賢者・剣士・弓使いetc+α
攻 320+α 攻防 290+α
魔 360+α 魔防 310+α
速 210+α 運 195+α
特殊能力
器用貧乏 栴檀双葉 戦上手+α
ステータスの伸びが凄いけど、やっぱり気持ち悪い。
「今日はもう解散!明日の朝城門前集合!」
「オウ!」
なんか食欲ないし今日はもう寝よう。
明日は魔改造の勇者の屋敷攻略、気持ち切り替えていかないと!




