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歴代勇者の後始末  作者: なななな
21/30

無口キャラになろう

「そう拗ねるなよ。」


「だって…だって…『ブレイトセイバー』って……うぅ…恥ずいわぁ〜。」


「なんでよ!いい名前じゃない!?」


「あぁ、悪くないと思うけどなぁ。」


そう、この世界には本当に魔法やらスキルやらが存在するのだ。

つまり地球では厨二だの言われるような聞いていると恥ずかしくなってくる単語が当たり前に存在する世界なのだ。


そんな厨二単語を恥ずかしくて名乗れない俺の感覚はこの場に居る誰にも理解して貰えるわけもなく…。


「大丈夫だたいち、心配するなって。俺は思うんだ、」


ミ、ミジェントル!ま、まさかお前もか!?お前はこの感覚に共感してくれるのか!?

確かにミジェントルはいわばゴーレムのような存在、そしてミジェントルを産み出したのは日本人の勇者浩樹。同じ感覚でもおかしくなーーー!!


「あんだけ大声で魔法を詠唱して使えるんだ!今更恥ずかしがること無いじゃないか!」


アアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!

ミジェントルのバァカァァァァ!!


期待させて油断したところをひと刺し。ミジェントル恐るべし!

そんなことを考えて少しでも恥ずかしさを紛らそうとして、だが全然効果が無く悶えていると、


「ブフッw!」


ミジェントルの奴が吹きやがった。

コイツさっきのもわざとじゃないのか?


…プツン!


その時何かが千切れる音が確かに聞こえた。

なるほどどうやら堪忍袋の尾は本当に有るらしい。


「フフッフフフフッハハハハハハハハ!」


「た、たいち?」


「なんか怖いんですけど!」


「アレはヤベェ!」


あぁ、アイツらなんか言ってるけどなんて言ってるのかわからない。ま、いいか。


「フハハハハ!アーッハハハハハハハ!」


ミジェントル、お前は…





        有・罪・デス☆(死あるのみ)





「死ねぇぇぇェェェェェ!!」


「総員!緊急クエストだ!内容は勇者の迎撃!」


「…傷は?」


「極力無傷で無力化しろ!」


「なぁ、ここでやり合って大丈夫か?」


「…場所を移すぞ!誰でもいい!『テレポート』を使える者は周りに何も無い荒野や草原に全員を送ってくれ!さあ!気合い入れて頑張れ!」


「「「「「「「おう!」」」」」」」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「う、う〜ん…ん?ここは…?草…原……?」


あれ?なんで草原に?


「おう、起きたか!」


「なんでこんなところに?」


「いや〜ギルド名でもがもが!?」


「ちょっと!言ったらまた暴れるかも知れないでしょ!?」ヒソヒソ


「な、なるほど」ヒソヒソ


「えっと何してんの?」


「「いやなんでもない!」」


「たいちが外の空気を吸いたいって言ったから来たんだそ?で、そのまま眠ってしまったんだよ。寝ぼけんなよ〜。」


ミジェントルが説明してくれた。

???なんだ?みんなミジェントルを信じられない物を見る様な目で見て…。


「コイツ!元凶なのによくもまぁいけしゃあしゃあと。」ヒソヒソ


「うわぁー引くわー。」ヒソヒソ


「顔色一つ変えないで、人の心は無いのか!?」ヒソヒソ


「「「「「「「あっそうかミジェントルは人じゃ無いんだった!」」」」」」」ヒソヒソヒソ–!


「オイ!ふざけんなお前ら!もたあと言えばお前らが『ブレイトセイバー』なんて名前を採用したからだろ!!」ヒソヒソ!


「テメッ!逆ギレしやがったな!」ヒソヒソ!


「ちょっと!みんななんでヒソヒソ喋っているんだよ!」ヒソヒソ!


「たいちヒソヒソが移ってるよ!」ヒソヒソ


「貴方もね」ヒソヒソ


どうしようか、ここまで来たらヒソヒソ喋りをやめたく無くなってきた。


「ん?」ヒソッ


なんだあれ?


「ねぇ、なんか土煙みたいなのがこっち来てない?」ヒソヒソ


「「「「「「「なんて?」」」」」」」ヒソヒソ


「土煙みたいなのがこっちに来てるって!」ヒソヒソ!


「「「「「「「ごめん聞こえない!」」」」」」」ヒソヒソ


「だ・か・ら!土煙みたいなのがこっちに来てるってば!」ヒソヒソ–!


「「「「「「「…本当だ!」」」」」」」ヒソヒソ!


「まて!まさかグラd」


「「「「「「「あー!オハンの負けー!」」」」」」」


「なっ待て!そんな勝負して無かっただろう!?いや今はそれどころじゃない!その土煙の正体はグラディックスかも知れんぞ!」


「!?『望遠』!………あっグラディックスだ。」


「はははは早く!誰かテレポートを早く!」


「急げ急げ!」


一瞬で阿鼻叫喚の地獄絵図。グラディックスの恐怖は相当なものだな。

アワワワワ!ヤバイヤバイヤバイ!!!


「ギャー!見えて来た!」


「最後までヒソヒソ喋りを続けた私が優勝!」ヒソヒソ


「「「「「「「もうヒソヒソとかどうでもいいから!」」」」」」」


「『テレポート』!」


誰かが唱えた『テレポート』で景色が移り変わる。

そこはもう慣れ親しんだいつもの…いつ…も…の……


「た、助かった!」


「こ、怖かったー!」


「じゃないよ!なんでこんな机とか散らかってるんだよ!?」


「「「「「「「ミジェントルが煽ったからだ!」」」」」」」


………!そうだったミジェントルの奴め!この勇者である俺を散々コケにしやがって!


「フフフッ!」


「まあ待て!実はだな!『無詠唱』というスキルがあってだな!」


何?


「その話kwsk!」


「実は詠唱をせずに魔法を使える『無詠唱』というスキルがあるのだ。ただ、それは習得がとても難しいのだ。」


習得が難しい?それがどうした。俺にはあの厨二地獄を耐える方が難しいね!


「頼む!教えてくれ!」


「いや、俺は使えない。使えるのは筆頭宮廷魔術師のファルマ・マゲイヤ殿だけだ。」


「よし教えて貰おう!」


どんだけ難しかろうが無詠唱術師に俺は成る!

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