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歴代勇者の後始末  作者: なななな
2/30

勘違いでした

もう読んでくださる人がいて、嬉しいような恥ずかしいような複雑な気持ちです。

今後もよろしくお願いします。

勇者とは、ゲームやラノベの主人公又は重要人物としてよく登場して、大体が真なる力に目覚めたり、チート能力を持っていたりする人又は人外を指す。中には魔王と協力していたり、闇堕ちする場合等もあるがそれは置いておいて。


俺こと高川太一は今部活から帰っていたはずなのに何故か知らない場所で知らない人達に囲まれて勇者と呼ばれています。


「突然のことで混乱しているかもしれませんが落ち着いてください勇者様」


落ち着けと言われた。そしてまた勇者と言われた。何故こんな部活終わりで汗臭い高校1年生を勇者呼ばわりするんですか!?


新手の詐欺か!?何だろう、あなたは勇者様です詐欺?それとも遠回しに根性なしとバカにしてるのか!?確かに勇気が有り余っているわけじゃないけど、知らない人達にバカにされる程じゃ…はっ!わかったぞ!これはどこかの番組がドッキリをしているんだな!!

どうやってあの一瞬の間にこんな舞台を用意したのかは分からないが、最近はドッキリにも手が込んでいるからなぁ。人が空を飛んだり、姿を消したりするドッキリもあってどうやっているのかわからないのも沢山あるし、最新の技術でどうにかしたのだろう。


「どうかされましたか勇気様?」


ラノベやゲームが好きなのを親から聞いたんだろうな。でもここまで手が込んでるドッキリなのに、すぐに気付いて台無しにしてしまうのもなんか悪いし、仕方がない、ここはドッキリに引っ掛かったフリをしよう。


「いや、何でもないです。此処はどこですか?」


「此処はルサレベ王国の王城です。それと敬語はいりませんよ勇者様。どうか話しやすい話し方で結構ですので。」


ルサレベ王国という設定らしい。そして敬語は必要無いと言われたが初対面の人にタメ口で話せるわけないし、もしタメ口で話したら後で親に怒られそうだしなぁ。

そんなどうでもいいことを考えていたら、玉座に座っている人(たぶん王様の設定)が立ち上がって頭を下げながら


「突然で申し訳ありません。しかし我々では手に負えない問題があるのです。勇者様、どうか我々に力を貸して欲しい。」


「「「「勇者様、どうか我々に力を貸してください!」」」」


王様のような人や、周りの人達(貴族?)にお願いされた。

焦っている感じがひしひしと伝わってくる。

プロの役者さんってやっぱ凄いな。


「分かりました。任せてください!」


「おぉ!感謝しますぞ勇者様!」


そう言ってもう一度頭を下げてきた。

よーし明日学校でみんなにドッキリされたって自慢してやろう!


「勇者様立ち話もなんですし、場所を変えて座りながら話しましょう。」


おっ!そろそろネタバラシか?最後のリアクションはどんな風にしようかな。

前を歩く人達に連れられながらそんなことを考えていたら、大きなドアの前まできた。


「こちらでございます勇者様。」


なるほど、このドアを開けたら番組スタッフが待機していてネタバラシをするんだな!リアクションは普通にびっくりした風にしよう。

そしてドアノブに手をかける。

ヤバイドキドキしてきた。深呼吸深呼吸、それもテレビ映りが良いように思いっきり変な感じで。


「すぅーはぁー、すぅーー……はぁーーーー、ひっひっふぅー」


「大丈夫ですか勇者様?」


心配されてしまった。そりゃそうだよなぁ目の前でいきなり深呼吸しまくったらそりゃ心配になるか。


「いえ大丈夫です。」


そう言ってドアを開ける。

もう覚悟は出来てるんだ。大丈夫大丈夫。


「さぁ、勇者様はこちらにお座りください。」


あ、座ってからネタバラシする感じ?あれだけ緊張してたのが恥ずかしくなってきた。


「それでは勇者様も来たことだし、勇者様への説明と今後の事についての会議を始めよう。」


…あれ?ネタバラシはしないの?まだリアクションを撮るの?そ、そうかぁまだ続くのかぁ。


「それではまずは自己紹介から始めましょうか。私はこの国ルサレベ王国の国王イーラ・マベア・ルサレベです。よろしくお願いしますぞ勇者様」


「私はクマール家の…」


「私は…」


周りの人達が自己紹介をしてくれた。名前考えるの大変そうだなぁ。

なんてことを考えていたら、俺の番になった。


「お…私は高川太一です。ええっと、よ、よろしくお願いします。」


噛み噛みだ。後で親になんて言われるかな。


「勇者たいち様か、よろしくお願いしますぞ。」


発音が平仮名だった気がする。まぁ誰も携帯電話とか漢字表記してくれなかったけど…

噛み噛みで恥ずかしかったので、恥ずかしさを紛らわすために質問してみた。


「お、俺…私を勇者と呼ばれてますが、お…私は元の世界では一般人でしたよ?」


この質問にはさっき俺を心配してくれた男の人(宰相らしい)が答えてくれた。


「大丈夫です。異世界から来た方は何かしらの能力を持っているので。」


そう言いながら、スマホくらいの大きさのカードを取り出した。


「これは、ステータスプレートというもので、最初に魔力を流した者のステータスを表示するという魔道具です。勇者様には、これに魔力を流してもらい、ステータスを確認して頂きます。」


そう言って手渡されたステータスプレートなるものは、大きさはスマホくらいだが、薄さが厚紙くらいでとても薄い。


「それに力を流し込むような感じでイメージしてください。」


そう言われたので、言われた通りに力を流し込むようなイメージをしてみたら、何かが、流れていく感覚がした。そのすぐ後、ステータスプレートが光だして、文字が表示された。そこには


高川太一     LV1

職業 勇者+α

攻 80   攻防 60

魔 100   魔防 60

速 70   運 65

特殊能力

器用貧乏(全ての職業を習得できるが、その職業に就いている者の教えが無いと習得できない。また、スキルの威力は通常の7割程に弱体化する。) 


と書かれていた。てか器用貧乏って酷くないか?確かに何かを1点に極めた事は無いけど、父さんか、母さんか、分からないけど、どんだけ情報流したんだ?


「流石勇者様!我が国の兵士も平均で100程です。LV1でこれほどならば、中々良いステータスです。それとこの器用貧乏という特殊能力は…強力な能力ですね。これだけの能力ならば、本当に…」


「そういえば、何故俺を召喚したんですか?やっぱり魔王を倒すためですか?」


やべ!つい俺って言ってしまった!


「いえ、魔王は先代の勇者星輝様が倒されました。」


「へっ?」


予想外の答えに変な声が出てしまった。これもドッキリの一部か?ていうかドッキリ長くね?


「勇者たいち様には先代迄の歴代の勇者様方の残した問題を解決して欲しいのです。」


「そ、そうですか。」


変な設定だなぁ。

その後も色々と話し合いをした後


「もう話す事はありませんね。それでは勇者たいち様よろしくお願いします。」


「「「「お願いします」」」」


「それではたいち様、国民にも勇者様が召喚されたことを伝えるためにパレードを準備しておりますので、よろしければパレードの主役になって欲しいのです。」


「あっはい」


「ではこちらに…」


やっとドッキリが終わるのかぁ長かったなぁ。

部屋を出て少し歩いた後、大きな門の前に来た。

てか広くないか?こんなスペースあったっけ?


「開門!」


門番が大声で叫んだ後、門が、ゴゴゴという音を立ててゆっくり開いた。そして外には、


「「「「「「「ワァーー!!!!!」」」」」」」


アニメや映画で見る様な西洋風の街と、大勢の人がいた。


「…」


そして理解してしまった。ドッキリではなく本当に異世界に召喚されたのだと。


「う〜ん」


俺の意識はそこで途切れ、倒れてしまった。


「ゆ、勇者様ーー!?」

貴族や王様の言葉遣いがおかしかったらすいません。

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