第2話 クルー探し
いくつかの港を回りながら、故郷の港に到着する
いつも通り商業ギルドにバウロスとセバスと一緒に向かい、仕事を確認する
良い仕事が無いのを確認して、船員紹介所に向かいリストを確認する
「良い人探すのも難しいですね」
「仕方ないよね条件にマッチする人はなかなかいないよ」
ぜばすと話しながら輸送艦に戻る
「バウロス、若久しぶりです」
見覚えが有る2人の男がやってきた
「クーゼンとイゼル久しぶりだな」
「無事に航海出来ているようで良かったぞ」
「イゼル、ロボスが頑張っているからな」
「迷子にならず、無事に航海できて居てくれて助かったぞ」
「クーゼン、もしかして乗りたいのか?」
「そうだ!マサテルが艦長になる前に降りた俺も用事は終わったからな、出来れば乗せて欲しい」
「俺もな親の介護が終わったからな乗せてほしい」
「バウロス2人はどんな理由で降りたの?」
バウロスはクーゼンとイゼルを見て
「説明して良いか?」
「艦長は知っていて貰えた方が良いだろうその上で雇うか決めるものだ」
クーゼンが言うとイゼルも同意する
「長い話になるならどこかで話そう」
エステス号の食堂で話を聞くことにする
クーゼンは航海士で奥さんが病気で余命短い為に船を降りて看病していたとの事でイゼルは親の看病の為に船を降りたと言うことだった、雇う条件も確認して
「事情は解りました」
「余り条件が良いとは言えませんが、私を支えてください」
「ありがとうございます、艦長」
2人は頭を下げて、笑みを浮かべる
「バウロス良い艦長に育っているな」
「艦長の適正はあるとは思っていたがここまで順調に育ってくれて嬉しいですよ」
墓参りに行きたいと言うとイゼルは断り、クーゼンは承諾してくれた、翌日墓参りした後クーゼンの家に寄ると2人の子供が待っていた
「父がまたお世話になります、母の看病の為に艦を降りた馬鹿な父ですがよろしくお願いします」
クーゼンは娘の言葉に娘に抗議するが
「先代にお世話になったのでしょ、それなのに艦を降りて看病なんてあり得ない上に、世代交代した船にまた乗せて貰えるなんて幸せでしょ今は船に乗りたくても乗る船が無いのだから、私も乗りたくても船が無いから港で働いているんだから!」
クーゼンは言い返せずに黙り込む
「船に乗りたいのですか?」
「そうです!その為に学校も卒業したけど、仕事が無いから港に就職しただけです!」
「見習いで良ければ、乗りますか?この港になかなか戻れなくなりますが・・・」
「本当に良いのですか?勿論見習いで構いませんどんな仕事でもやりますし、父がサボるようなら容赦なく叱りつけます」
「艦長娘を乗せて良いのですか?」
「履歴書は後で確認し、みんなが良いと言えばですが!」
「解りました、ありがとうございます」
「今年卒業しますが、自分も良いですか?砲撃と操舵は出来ますので!見習いで構いません」弟もそう言って頭を下げる
「学校は大丈夫なのですか?」
「単位は取れているので早期卒業扱いに出来ますので大丈夫です!」
「履歴書を送ってください」
「ありがとうございます」
帰りにイゼルの家を訪ねると留守だったが娘が家にいた
「父が世話になります、父の事よろしくお願いします、こんな時に留守なんて申し訳ありません」
「帰りにいきなり訪ねたので気にしないでください」
「整備士で船に乗れるなんて、羨ましい限りですから、エステス号は良い船ですから」
「船を知っているのですか?」
「この間整備していただいた時に担当しましたので、それに小さい時から見送りに良く言っていましたので、羨ましいです」
「船に乗りたいのですか?」
「はい!そうです、港で整備士をやりながらチャンスを待っていましたが、もう無理と思っています」
「履歴書を送ってくださいね」
「え?履歴書ですか?・・・・・本当に?」
「整備士は一人より2人いた方が良いですから」
「解りましたちょっと待っていてください」
部屋に戻り紙を持ってくる
「これになりますよろしくお願いします」
紙を受け取りエステス号に戻る
クーゼンの娘レスティは、航海士で港では整備士をしていた
クーゼンの息子クランは、砲撃士と操舵士両方できる
イゼルの娘ケスティは、港の整備士をしている
「バウロス、クレス、メッサーラ、ロボス3人とも採用しても良いかな?」
4人とも頷き
「整備出来るのが増えるのは良いことですね、クランは砲撃士て、レスティは万能ですね、ケスティは一流ですね」
クレスが言うとみんな同意している
「クーゼンもイゼルも船を降りれなくなりましたな」
みんなで笑う
3人には準備もあるので、次回入港した時に艦に乗って貰うようにする
商業ギルドで仕事を受けて出港の準備の為に船へ帰り道、レベロスにまた会う、そして又
「バウロス、艦長俺を雇う気になったかな?」
「雇う気ないよ!操舵士はもう育てる事にしたからいらない」
「なっなっなっ何だって!!そんな・・・・・」
その場に崩れ落ちて泣き出す、そのままにして去ろうとすると足に抱きついて
「何でもしますので、お願いですお願いです!ですから船に乗せてください・・・・・」
「レベロス離れろ!!艦長を困らせるな!馬鹿者!!」
バウロスは引き離そうとするがなかなか離れない・・・
セバスが手を取り腕を極めて引き離してくれたがそのセバスを殴り今度はバウロスの足に抱きつく、横から女がレベロスの腹の辺りに蹴りをいれて、腕を掴み投げ飛ばす
「これ以上纏わりつくと警備兵につき出すぞ」
バウロスがそう言うとレベロスはその場で泣き崩れる
「艦長今のうちに行きましょう」
セバスとバウロスと女と一緒にその場を去る
「先程はありがとうございます」
「余計な事だとは思いましたが、手を出してしまいました」
女性はそう言って頭を下げる
「手際が良かったので、警備の仕事をしているのですか?」
「護衛の仕事をしています」
「護衛の仕事ですか?なるほど強いのすね」
「それしか出来ないので仕事の依頼が無いときはブラブラしているしか無いです」
「警備会社で仕事を?」
「そうです」
「では何かあれば依頼をするようにしますね」
「本当ですか?ありがとうございます、リンドと言いますのでよろしくお願いします」
リンドと別れて船に戻り出港の手続きして、明日出港する準備をする
「クーゼンさん、イゼルさんようこそエステス号に」
「艦長よろしくお願いします、まさか子供も乗せて貰える約束をしていただけるとは思いませんでした。」
「俺の娘も乗せて貰えるかもと喜んでいました」
クーゼンとイゼルは笑いながら手を差し出す、そして2人と握手した後出港前のチェックをし始める
翌日出港の準備完了して出港する
「ロボスと一緒に船に不具合が発生しないように気をつけますので、艦長と副艦長は運用に集中してください」
イゼルの言葉にロボスも頷く
「航路と計画は私がやりますので決断をしてくださいその他の相談は何でも受けます」
バウロスとクレスは微笑みながら同意する
「ちゃんとした艦になりましたね」
メッサーラが笑う
そして、順調に航海して目的地に到着し、商業ギルドに連絡して積み荷を下ろし、商業ギルドで仕事を探し次の仕事を受けて、出港の準備をして出港する
そして順調に仕事をこなし1ヶ月後故郷の港に入港する
商業ギルドに向かおうとすると、リンドが男と言い争いをしている
「あれは、バッカス?なんであいつが女と言い争いなど?」
「知っている人ですか?」
「先代の時に船に乗っていましたが、荒事しないので、船を降りた男だ」
バウロスが言うとクーゼンも同意する
バッカスがリンドを殴りリンドが倒れる
「ヤバくない?止めた方が良いかな?」
クーゼンとバウロスが同意する
「バッカスそのぐらいにしたらどうだ!!港で女を殴るのは良くない!!」
「バウロスか久しぶりだな、こいつが悪い!!」
「何があったんだ」
「こいつが上司を殴って会社を首になった、その相手が悪く警備の仕事もう出来なくなったから、とにかく謝れと言ったが聞かないからだ!!」
「バッカスあんただって、仕事してない癖に偉そうな事言うなよ!!!昔は船に乗っていたからって今じゃ誰も雇ってくれないくせに!!」
「なんだリンドおまえ!!」
「家を追い出されたくないからって私にあの男に謝って寝ろと言うのか?アホも休み休み言え!!!」
「お前が殴るからだろ!違うのか?あーー」
「2人とも止めてください、ここは一度頭を冷やしてください」
マサテルの言葉に2人は一度引き離して別の所に連れていく
「リンドさんは上司を殴ったのですか?理由を聞いて良いですか?」
「嫌な奴だったけど、仕事だと言うから行ったらあいつが襲って来たうえに言うこと聞かないと首にするって言うからボコボコにしてやっただけ!」
「事情は解りました、バッカスさんとはそれで揉めたのですか?」
「あいつは私が仕事を辞めて寝る場所が無くなるのが嫌だっただけだろうし、あいつの教育が悪いからこんな仕事しか出来なくなったのに、娘を売り飛ばそうとするからだ!!」
「バッカスさんはリンドさんの親なのですか?」
「そうだけど!」
「リンドさんはこれからどうするの?」
「全く決まってないけど、寝るところと食べることに困らなければそれで良いから住み込みの何か探すさ」
「給金はそんなに気にしないの?」
「あいつを殴ったから、いろいろ根回しされているから、仕事見つかれば良いかな?居候させて貰えれば無くても良いかな?」
「みんなに相談はしないといけないけど、うちの船に乗る?」
「本当ですか?警備しか出来ないですよ?」
「良いですよ、みんなが良いと言えば」
リンドは喜びながら抱きついてくる
バウロスがバッカスといろいろ話して、バッカスは金より寝るところがあれば文句は無いので乗せて欲しいと頼み込まれたみたいだった
「バッカスは仕事が無くて困って娘を頼ったみたいですね」
バウロスがいう
「リンドさんもかなり困っていて、どうもその殴った相手がそこらじゅうに、雇うなと手を回しているようだね、ご飯と寝る場所があれば良いというぐらいだから」
「少し調べた方が良さそうですね」
クレスが言うと相手を調べて、こいつだね警備会社の社長の息子であること無いことを言いふらしたみたいだね
「最悪の人間性だね」
「2人を雇うのに反対意見はあるかな?」
誰も反対する人はいないのを確認して2人を雇うことにする
数日後商業ギルドで仕事を受けて出港の準備を始める
レスティ、クラン、ケスティの3人も準備をする、バッカスとリンドも乗船する
「今回はこのまま戻って来ないかもしれないから準備は万全にするように」と伝えると全員同意する
準備をしていると男達がやってきて、艦長をだせと言っている
「何かご用でしょうか?」
「艦長か?」
「そうですけど、なんでしょうか?」
「リンドをなぜ雇った?知らなかったのか?あいつを雇うなって事を!!」
「なんの事ですか?」
「親父の会社と母の実家を敵に回したくなかったら、リンドを首にしろ!!!」
「母の実家?親父の会社?何ですか?」
「知らないのか?」
「いきなり言われてもなんの事か解りませんが」
後ろの男が
「造船会社と警備会社とその親会社の事です」
「何故敵に回すのですか?リンドを雇ったら」
「解らないのか?馬鹿な奴だな!あいつは俺を怪我をさせたからあいつを雇うならお前も同罪だと言うことだ、あいつを差出していけば、許してやるがな」
「リンドを襲って言うことを聞かないから、追い詰めているのですね」
「なんだと!知っているなら早く出して消えちまえ!」
「確認しますが、リンドを仕事だと嘘を言い呼び出して押し倒したのは本当ですか?」
「仕事は仕事だ、俺の相手をするのも」
「そうですか、それでボコボコにやられて、親を使い追い詰めているのですね」
「そうだ!!文句あるか!!あいつが謝って俺の物になれば許してやるがな、ワハハハ」
「そうですか・・・解りました、造船会社と警備会社とその親会社にこの事は確認を取ります」
「へ?何を言っている!!」
「では失礼します」
無視して船に戻ると男は船に乗り込んで騒ぎ出している
「直ぐに警備隊を呼びます」
「よろしくお願いします」
しばらくすると警備隊が男を船からおろして事情を聞き始める
「直ぐに両親に連絡して事情を話せ」
「解りました、会社にも連絡をしておきます」
しばらくして警備隊から連絡があり
「事情をお聞きしたいのですが、解りました」
警備隊の元にいき、説明をするが、男が変なことを言っているので状況がつかめないでいるので警備隊も困惑している
「それで出港させずにしろと言っているのですね」
「その通りです、しかし警備隊に出港を阻止するだけの材料がないので・・・」
「親の会社がうるさくなるのが困ると言うこともあるからですね」
「その通りです」
「では勝手に乗り込んだ奴を牢屋に叩きこんでおいて大丈夫です」
「ですが・・・クレームがあると面倒です」
「親にはこちらからクレームをいれてあります、こちらを親に送り確認して頂きました、そして今回の件に関わらないと言ってきました。」
警備隊員たちも内容を確認して苦笑いする
「脅迫も罪状に入れられそうですね」
「後は任せます」
「これだけの証拠があれば男が言っている内容が嘘だと解りますし、勝手に乗り込んだ事と扉を破壊しようとしていた事も解ります」
翌日出港する
「リンドさんもうあいつが親の力で脅すことは出来なくなっちゃいました」
「艦長ありがとうございます」
「相手が馬鹿だったので楽勝です」
「スッキリしました」
リンドも笑う
航路を順調に進んでいると妨害電波圏にはいってしまう
「宇宙海賊がいるのかな?」
「間違えないですね」
「戦闘準備をしてください、主砲も準備!」
「了解!」
「前方に艦影あり、駆逐艦と輸送船です」
写し出された映像に駆逐艦と輸送船は横付けされている、輸送船は着弾し破損している、そして、近づくと無線に救援を求める通信が聞こえてくる
「主砲を駆逐艦のエンジンに向けて発射準備!」
「了解!」
クランは操作して照準を合わせるそして砲撃を始める
「発射!!」
駆逐艦のエンジンに次々と着弾する、次に妨害電波を発生させているアンテナを狙いを付けて撃っていく
「妨害電波が消えました」
「直ぐに警備隊に救援を要請してください」
駆逐艦との距離を保ちながら、次は駆逐艦に繋がった部分に主砲の狙いを付けて発射する、そして駆逐艦と輸送船を引き離しに成功する
「輸送船から通信ですがどうしますか?」
「今は無視しておいてください下手に救援を求められても出来ないので!」
「了解しました」
「駆逐艦から通信ですがどうしますか?」
「わかった!何て言っていますか?」
「降伏すると言っています」
「主砲発射は停止して待機してください、駆逐艦に動力停止を命じてください」
そのままの状態で待機して輸送船との通信で話しあい待機する、輸送船は救助を要求してくるが、救助する能力が無いと伝え放置する、輸送船も理解してくれて待機してくれる
「前方に艦影!駆逐艦3隻所属は警備隊です」
2隻は駆逐艦と輸送船に横付けして制圧をしていく
「救援ありがとうございます」
「通報通り海賊船拿捕出来ました、通報ありがとう!」
「この海域で海賊に遭遇するとは思いませんでした」
「この頃増えているので気を付けてください」
「解りましたエステス号は目的地に向かって良いですか?」
「良い航海を!」
了解を取り付けて出発する、そして目的地に無事入港して積み荷を商業ギルドに引き渡し次の仕事を探すために商業ギルドに向かう
「エステス号艦長ですか?」
「そうですが何か用事ですか?」
「先頃レント号より連絡があり、お礼をしたいと言っていましたので数日滞在可能ですか?」
「仕事の具合ですね」
「解りました、後で伝えておきます」
その後仕事を探すが希望の港への仕事がなかったので船員紹介所に向かいリストを見に行くがめぼしい人はいながった。
エステス号に戻ると警備隊から連絡が有ったとのことだったので、警備隊に連絡をとる
「こちらエステス号艦長マサテルです」
「警備隊のこの地域担当の隊長ですが、今回の海賊討伐及び通報ありがとうございます」
「目の前で遭遇しただけです」
「良い判断でしたお陰で海賊を逃がさず捕まえられました」
「この辺りには他にも海賊がいるのですか?」
「残念ながらいます討伐しようにもなかなか発見出来ないので歯痒い限りです」
「私はもう遭遇したくないですね」
「気を付けて航海をしてください」
「ありがとうございます」
通信が終りみんなを見ると
「海賊が増えるのは警備が手薄だからだろうに」
「この海域まで海賊が増えると言うことは大きな海賊団の手先かな?」
「あまり良いことじゃ無いですね、しかしその可能性がありますね」
「護衛艦必要になってきますね」
「その為に稼がないといけないですね」
クーゼンは色々心配しているが巡洋艦の事はまだ内緒にしている
数日後レント号と海賊船が曳航されて入港する
レント号艦長がこっちにやってきた、
「レント号艦長のバールだよろしく」
「エステス号艦長のマサテルです」
「若いな、救援助かったありがとう、命の恩人だ!」
「たまたま通りかかっただけですので」
「あの状況じゃ通りすぎても文句は言えないが見事な判断だった海賊船もエンジンが攻撃し動けない状態にしてくれ、さらに接続を遮断してくれたから、こっちは助かった」
「後ろからしか戦えないですからね輸送船では」
「その通りだな!しかしあの判断はそう簡単に出来るものじゃない、賞金稼ぎになることも夢じゃない」
「ありがとうございます」
「実はレント号はしばらく動けない状態だ、過剰にクルーを集めていたから解雇しないといけなくなった」
「そうなのですか?」
「駆逐艦級の造船を始めたばかりでこれは痛すぎる損害だ人を減らし頑張らないといけなくなったから・・・」
「何人解雇するのですか?」
「機関員と警備担当と操舵士の3人だが可哀想な事だが仕方ないが出来れば雇用し続けたい路頭に迷わせたくないからな・・・」
「出来ればその3人に会わせて貰えませんか?」
「わかった話をしておこう、喜ぶだろうな、しかし大丈夫なのか?余剰な人を雇って」
「そろそろ船が出来上がるのでクルーを探していた所です」
納得してレント号のバール艦長は帰っていった
「バウロス造船中の船の持ち主が死んだらどうなるのかな?」
「造船は中止でキャンセルされます、造船所にはキャンセル料を支払い造船は取りやめになることが多いです」
「レスティお願いがあるんだけど、この海域で海賊に襲われた船について調べて欲しいだけど、特に造船所に造船依頼してないかね」
「解りました」
警備隊から連絡が入り艦長達は警備隊の港に向かう
「エステス号艦長のマサテルです、クレテス商会の代表もしています」
「ご足労ありがとうございます」
「どのようなご用件ですか?」
「海賊船の事ですが、取り調べは終わりましたがめぼしい情報はありませんでした、通信記録とレント号の話から既にエステス号に降伏していたので駆逐艦はエステス号に引き渡しますので、好きに使ってください」
「え?駆逐艦をですか?」
「まだ修理すれば使用可能ですので、護衛艦にすると良いでしょう」
「バウロスこんなこと有るのかな?」
「時々ありますが海賊船を拿捕する事はそんなに無いので所有権が引き渡される事自体珍しいです」
マサテルは考えている
「簡単に言えば報奨金代わりだと考えて貰えれば良いですよ、エンジンと通信関係電波関係が壊れていますが中古で良い物を手に入れて取り付ければ運行できますよ」
「解りましたありがとうございます」
商業ギルドと国に書類を作成して、所有権の登録をする、そして船の中も確認してどのぐらい修理が必要かを確認を始める
「イゼルとケスティに任せて調べて貰いましょう」
レスティの提案に任せてバッカスを護衛に付ける事にする
商業ギルドでレント号バール艦長に会いに行くと4人の人を連れてきていた
「マサテル艦長このもの達が今回解雇する人ですもし気に入ったら雇ってください」
4人それぞれと面談して別室で相談を始める
主計のエレンはバール艦長の娘ですよね何故解雇するのかな?と思ったが、3人を解雇するのに自分が残るのは可笑しいとバール艦長に迫って自分から今回解雇して貰ったとのこと
操舵士のローカスは副操舵士で解雇
機関員のベスタルも同様に解雇
警備担当のクエレスは警備担当を置いておけなくなったので解雇
4人とも信用は出来そうだし4人とも命の恩人と思っているため裏切りそうに無いので誰も反対はしない
「ローカスさん、ベスタルさん、クエレスさん雇用しますのでよろしくお願いします」
「拾っていただいてありがとうございます」
「エレンさんは本当によろしいのですか?」
「兄が船には残っていますのでみんなに納得して貰うために私は辞めないといけないですから、もし雇って頂けるのでしたら全力でサポートさせて頂きます」
「解りましたよろしくお願いします」
バース艦長はエレンを見つめている
「バース艦長エレンさんの事は本当に良いのですか?」
「エレンが言い出したことだから仕方ない、エレンの事頼みます」
「解りました」
「駆逐艦の修理改修の指揮をお願いします」
クーゼンとイゼルとセバスとバッカスに駆逐艦の修理の指揮を任せることにしてエステス号の出港の準備をしている
今回の積み荷はエレンに任せて自前交易を目的にして出港することにしている、積み荷も積込完了して出港する、1ヶ月かけていくつかの港を回り交易を繰り返し駆逐艦のある港に戻る航路を想定している
「エレン見事な交渉術と交易品の選び方でした」
「交渉は馴れていますが経費の計算はあまり得意とは言えないので、船が増えると厳しいかも知れないです」
「そこはセバスがフォローしてくれるから大丈夫です」
想定よりも利益を出して駆逐艦のある港に到着する、そして港でクーゼンが出迎えてくれた
「クーゼン駆逐艦の改修は終わりましたか?」
「完璧に終わりましたが少し経費オーバーしてしまいました、申し訳ありません」
「経費より期間通りに終わらせてくれた方が良いですから」
駆逐艦の元に向かい内装のチェックと外装のチェック、そして装備品のチェックを終わらせる
「後方の副砲有ったんですね」
「故障して使って無かったので修理して使用可能にしましたが経費オーバーの原因になりました」
「これで完璧ですね、オートメーションはどうですか?」
「艦長、通信士、レーダー技士、操舵士、砲撃士、整備士、機関員の7人は確実に必要です」
「募集はどの程度応募がありましたか?」
「給料を安く集めているので20人の応募がありました」
「使えそうな人はいそうですか?」
「若いのが多いですがその分やる気を出してくれるかどうかですね」
「わかりました、艦長をお願いします」
「え?艦長を?」
クーゼンは、思考が停止する
「私が艦長ですか?」
「駆逐艦は戦いもそうですが、艦隊を編成したら最後方に位置して貰うので、航海士であり信頼が出来る者に任せる方が良い」
「バウロス殿に任せた方が適任だと思いますが・・・」
「バウロスは艦隊の副提督になるからダメです」
「わかりました期待に答えます」
クーゼンと握手する
応募者の履歴書をみんなで確認していく
「取り敢えず面談して採用していきましょう」
みんなも同意する
採用が決まったのは
操舵士2名、通信士2名、レーダー技士1名、砲撃手1名、整備士1名、機関員2名、料理人1人の計10名
駆逐艦 カウセル号
艦長 クーゼン
操舵士長 ローカス
機関長 ベスタル
防衛長 バッカス
取り敢えず再びいくつかの港を回り交易をしていきながら、訓練をする