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8話 転校生 如月 麗(能力者プロフィール付き)

「はぁ…はぁ…間に合った…」

教室に入ったと共に学校のチャイムが鳴る。本当にギリギリだった。奇跡的に目立った傷も無く、席についてホッと胸を撫で下ろした。輝を見ると、輝が不思議そうな目でこちらを見ている。明音は目をすぐに逸らした。

「お前ら全員居るかー?」

先生が教室に入ってきた。そして教卓に立つと

「今日は転校生が来ている」

突然の知らせに周りがざわざわと喋りだす。しかし輝はおおよそ誰が来るのか予想出来ていた。教室の扉が再び開くと、髪が長く、高校生とは思えないぐらい綺麗で、胸も大きい。輝の知っている女子生徒が入ってきた。

「如月 麗と申します。これからよろしくお願いします」

輝は周りの生徒を見ると、何人かの男子生徒が鼻血を流している。

(こいつら…)

朝のHRが終わると、男子生徒が麗に群がる。

「君!何処に住んでるの?」

「何処から来たんだ?」

「なぁ今日学校終わったら、一緒にカラオケとか行かない?奢るからさ」

「俺と遊びに行こうぜ!」

(積極的過ぎるだろ…こいつら…)

麗は立ち上がると、輝の前に行き

「今日から学校でもお世話になります」

と綺麗で眩しい笑顔を輝に見せた。輝はまずいと感じた。なぜなら…

「お前!!如月さんとどういう関係なんだ!?」

「知り合いなのか!?」

「おい!!どういう事だ説明しろ!!」

「はぁ…」

輝は説明するのが面倒だなと思っていると、麗が周りの男子生徒に向かって

「私は輝さんの家…」

と言い終わる前に

「俺の家の近くなんだよな?そういえば挨拶に来てたな!!最近引っ越してきて、一人暮らしだって言ってなぁ。そうだそうだ思い出した!思い出した!!」

大声で棒読み感満点の発言を繰り返し、麗を廊下に連れて行くと

「良いか?俺とお前が同じ家で暮らしてるっていうのは皆に内緒だ」

「どうしてです?」

「皆が敵になる。特に男子が」

麗は銃を出すと

「あの人達は全員敵何ですか!?」

「いやいや!!今は違う!!とにかく俺とお前が一緒に暮らしてるのは内緒だ!!良いな?」

「了解しました」

2人は教室に戻った。男子達が寄ってきたが、チャイムが鳴り先生が来たので、渋々席に着いて行った。


休み時間になると、1人の男子高校生が突然大声で

「あのタレントの睦月ムツキ 美伽ミカさんが近くに住んでるだって!?」

と叫び出した。周りのクラスメイトもその男子高校生の方を見る。しーっとその男子生徒の前に座っている男子生徒は、人差し指を口に当てているが時既に遅し。一斉にクラスメイトがその場所に集まる。

「美伽ってあの美伽さんか!?」

「あのタレントの!?有名人の!?よくTVで見るあの!?」

「何処だよ!教えろよ!!」

「嘘でしょ!?そんな人がこの近くにいるの!?」

「私も会ってみたいなー」

一点に集まりテンションが上がっているクラスメイトを見て、

「輝さん。あの人達がおっしゃっている睦月 美伽という方はご存知なんですか?」

「まぁな。TVでよく見る。女優だったり、モデルだったり色んな事をしている。まぁタレントだな」

「そうなんですか」

しかし1人の生徒が何か思い出したように

「でも美伽さんの夫さんって能力者なんじゃあなかったけ?」

「そうんだよね。変わってるよね。能力者なんかと結婚するなんて。ある意味すごいよ。怖くないのかな?」

「それほど良い人だったという事じゃないのか?」

輝が横から入る。

「でもさぁ。能力者って何してくるか分かんないよね…」

すると1人の男子が輝の肩をポンポン叩いて

「まぁまぁ。お前能力者じゃねぇんだろ?能力者の味方するなって。世間一般的には能力者は悪い奴らってなってんだからよ」

輝は気に食わない顔をした。

「まぁ。能力者の中にも良い奴は居るかもしれないけどな。ハハハ」

パンと1人の男子が手を叩いて音を出した。

「こうなったら仕方がねぇか。今日その美伽さんの家に行こうと思ってるんだが皆行くか?サイン貰うだけになるかもしれねぇけど」

「良いのかな?」

「大丈夫だろ」

「迷惑になるんじゃない?」

「サイン貰いに行くだけ。それ以外は無し。OK?」

男子は文句無くOKした。女子達も本心では会いたい気持ちで一杯な為、結局行く事になった。

「如月さんも行きます??」

男子が鼻息荒くして麗を誘ってきた。麗は即答で

「はい。行かせてもらいます」

と返した。輝が

「行くのか!?」

と質問した。

「はい。あの人達の会話で美伽さんの夫さんは能力者と言ってました。能力者…。どうしても気になります」

「じゃあ俺も行くよ…。なんか心配だな」

「私も行くわ」

明音も入ってきた。こうして今日の放課後に、タレントである睦月 美伽の家に行く事に決まった。

「明音さん?」

「うん?どうしたの?」

突然麗が近付いてきた。そして手や首の匂いを嗅がれると

「血の匂いがしますね。何かあったのですか?」

と聞かれた。

「血の匂い?」

輝も不思議そうな目でこちらを見ている。

「え?そっ…それは…」

「お前誰かに襲われたのか?」

輝が明音の手首を掴んで睨むように聞いてきた。勿論怒ってはいないのだが、輝の必死さ故に自然と眉間にシワが寄り怒っているようになってしまう。明音は隠そうと思ったが、必死に聞いてくる輝を見て仕方なく正直に答えた。

能力者プロフィール


広島ヒロシマ 明音アカネ 17歳


身長161cm 体重 57kg


好きな食べ物

スイーツ系


見た目・6、知力・6、体力・5、スピード5、器用・8、破壊力・8


能力

自分が殴ったり、刺したりした場所にその攻撃の衝撃を溜めて、何でも良いので音を出して合図をすると、そこからその攻撃した時の破壊力がそのまま衝撃波となり、放出する事ができる。


説明

南部 輝と幼馴染。クラスメイト。輝の事を想っており、輝に「関わるな」と言われても、変な婆さんから貰った血を注入し能力者になり、一緒に戦おうとする。元は人間である為、ステータスは普通(中の上)だが、破壊力は能力の性質故に向上している。それを明音自身はすぐには気付かなかったが、硬希との戦いで気付いた。

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