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2話 跳弾(能力者プロフィール付き)

〜南部家〜

家のドアを開けて2人は中に入った。すると奥の部屋から女性が歩いて来た。

「お帰りなさい。あなたが話に聞いていた女の子ね。名前は?」

「如月 麗です」

「そう。麗ちゃんね。これからよろしく。ここの家族は全員能力者だから、気にしないで暮らしてね」

「とにかく上がれ。今日はもう遅いしな。輝は?」

「自分の部屋でもう寝てるわよ。この時間だったら、いつも寝てる時間帯でしょ?」

「そうか。今日はリビングで寝てもらうしかないか」

「そうね。私達の部屋は物がいっぱいだしね。それで良い?」

「はい。私はどこでも…」

リビングに入り、ソファに座らせてもらった。

「そうだ。風呂には入らないのか?」

「いえ。私は大丈夫です」

麗はきっぱりと断った。時間も午前2時を回っており、麗もウトウトとしているので、眠たいのであろう。

「そうね。お風呂は朝からにしましょうか」

「そうだな。とにかく今日は寝よう。また明日色々と話するか」

麗を見ると、座ったまま寝ていた。綾は毛布を麗に被せて寝た。


そして翌朝の8時。

「はぁ。今日は一日中ゲームでもするか」

南部ナンブ アキラ。17歳の南部家の一人息子である。趣味はゲームと、父親の警察署に偶に行き暗殺組織。つまり能力者差別主義者を殺しまくっている殺人組織を探している。

「母さんはまだ起きてないのか?」

階段から降りる時に、料理の匂いがしなかった為、不思議に思った。そしてリビングに降りると、知らない女子がソファで寝ている。

「……」

輝は目を擦って、再びソファを見た。

「……」

「ん…ん?」

美少女と言っても過言ではない。黒髪ロングヘアーで、腰あたりまで長い。前髪は癖っ毛なのだろうか少し乱れていて、手足も細い。そして何より巨乳である。

「おっ!!お前誰だ!!」

顔を赤くしながら叫んだ。少女は目を大きくし、黒目を輝に向けると、すぐに手からデザートイーグルと呼ばれるマグナムを出し、輝の顔面。正確には眉間に銃口を向けた。その間1秒も無かった。とても速い。

「貴方こそ誰です!!」

パン!!と問答無用で銃を撃ってきた。


「なっ!!」

銃声で目が覚めた春明と綾の2人は、急いで一階のリビングに降りた。すると後ろに仰け反る輝と、銃口を輝に向けている麗の姿があった。

「あっぶねぇ…」

「!?」

麗は驚愕していた。確実に眉間に撃った。なのに弾は天井に刺さっていた。春明は「はぁ」とため息をした。

「麗。そいつは俺の息子の輝だ。能力は…」

「体を鉄に変える能力。変身系だよ」

「鉄に…」

輝は体を起こし、眉間に触れていた。眉間部分だけ色が変わっていた。

「いきなり撃つなんて流石に酷くねぇか?」

「…」

再び銃口を向ける。春明が麗を制止させた。

「良いか!敵じゃない!最初に輝が何をしたのか分からんが、とにかく敵じゃない!」

「…」

麗はデザートイーグルを消した。

「能力者か?」

「そうだ」

「銃を作り出す能力。創造系…です」

麗は輝から目線を逸らして呟いた。どことなく輝を避けているのが分かる。

「輝お前何したんだ?まさか…美少女だから襲おうと?」

「そんな事する訳ねぇだろ。ただ『お前誰だ!!』って叫んだだけだ」

「綾話してなかったのか?」

「えぇ。電話の時には既に寝てたから」

「話す?何を?」

春明は輝に一から説明した。麗はじーっと春明の後ろから輝を見ている。

「なんだよ。そういう事か…。ただ寝る所はどうするんだ?うち小さいから、部屋はあまり無いし、母さんと父さんの部屋は無理だろ?」

「あぁ。その事だが…」


「俺の部屋!?」

「そういう事になるわね。大丈夫。そのうち片付けて行って、麗ちゃんが過ごせそうな部屋のスペースが出来たら、そこに移動させるから。女の子をリビングで寝かせるなんて出来ないでしょう?」

「その前に同じ年頃の少女と男子を同じ部屋で寝かせるのも変だと思うぞ」

輝は麗の顔を見た。麗はまだ警戒している。本能的に気に食わない部分でもあるのだろうか。

「取り敢えずこれから一緒の家に住む事になるんだから、挨拶ぐらいはしておこうか…。俺は南部 輝。I高校に通っている17歳の高校二年生の男子高校生だ」

「如月 麗。17歳。誕生日2月1日。血液型はB型…」

「お前…本当は記憶あるんじゃねぇの?」

春明と全く同じ質問をしてきた。麗は首を横に振り

「他の事は覚えてない。自分が何者でなんだったのかが思い出せない」

「だそうだ」

春明はソファに座った。そしてファイルを開いた。

「彼女があの組織の一員だったという可能性もある」

「あの組織って、あの殺人組織の事か?こいつが?」

そんな風には見えなかった。がしかし確かにあり得る話だし、それに…

(そういえば構えた瞬間銃口を的確に俺の眉間に向けて、震える事なく躊躇なく撃ってきた。銃を撃つ時の構えも完璧だった。そういう事は本能的に、体が覚えているという事か。だとしたら、確かにあり得る話だ。組織は長年に暗殺をしてきた。警察の目を掻い潜り、政治家だったり署長も殺したりするような組織だ。生半可な力じゃあこんな30年以上も暗殺なんて出来ない)

輝はあの時確かに見た。銃を構えた瞬間の麗の殺意に満ちた目を。今はしていない。警戒はしているみたいだが、殺意までは持っていない。

(やっぱり本能的に覚えている部分があるのか)

とにかく彼女がこの組織に関わっている可能性は0ではないのは確かだ。それをこれから調べて行かなくてはならない。

「今まで奴らの手がかりは無かった。あったのは能力者差別主義者だけを狙って殺していたという事だけだ。彼女はもしかしたら組織に近付く為の、大事な手がかりになるかもしれない」

麗は何を言っているのかよく分かっていないのか、春明が開けたファイルをぼーっと見ていた。

「それはなんです?」

「暗殺組織のファイルだ。警察は長年こいつらを追ってるんだが、全く掴めなくてな。お前が組織のメンバーだったのなら、この組織にかなり近付ける。協力してくれるか?」

「それが私の記憶を戻す事になるのなら…。はい。手伝います」

綾はパンッと両手の平を合わせて

「さぁとにかく朝ご飯にしましょうか」

急いで朝ご飯を作って、4人で一緒にTVを見ながら朝ご飯を食べた。

能力者プロフィール


南部ナンブ アキラ 17歳


身長167cm 体重 70kg


好きな食べ物

肉全般


見た目・8、知力・6、体力・10、スピード・7(鉄化している部分は1)、器用・5、破壊力・7


能力

体を鉄に変える能力。変身系


説明

南部家の長男。I高校に通う男子高校生。麗の銃は全く効かない。顔は悪くはなく、逆に良い方なのでまぁまぁモテる。バレンタインは毎年2個以上チョコが来る。そのうち1個は幼馴染がくれている。趣味はゲーム。特にFPSゲームが好き。

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