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美少女LOVEな古瀬柊は異世界転移する。

初投稿です!まだまだ慣れていなくて上手く出来ていないところも多いと思いますが、生暖かい目で見守って下さい!


「美少女こそが正義である。」


それが今の俺の座右の銘だ。

これは絶対普遍の真理であり、何者にも覆すことは出来ない世の中の摂理であると言ってもいいとすら思う。たとえそれがディスプレイ越しの平面だろうと、リアルだろうと、ヤンデレだろうと、ツンデレだろうと、クーデレだろうと、ロリだろうと、関係ない!

なぜなら美少女だから!

難しく考えなくても、この一言に尽きると思うんだ。


昔から「類は友を呼ぶ」と言われてきた。

個性的な俺のまわりに来る奴はだいたい個性的な奴ばかりである。驚くべきことに、そいつらの個性を吸収していき俺はどんどんと自分の個性(もしくは属性)を増やしていってしまった。


そんな俺を皆は「個性が渋滞しまくってる男」と呼んだ。これはそんな俺こと「古瀬柊ふるせしゅう」が石油王になり、美少女ハーレムを築いていく物語である、、、嘘です。あ、でも美少女ハーレムは築きたいです。













気持ちのいい朝だ。

今はちょうど秋と冬の間くらいで、少し肌寒い程度。小鳥が目の前を2匹、楽しそうにてくてく歩いたり飛んだりしている。

しかしそれらが無かったとしても最高の朝だ。なぜなら、前を歩いてる人がこの朝の登校時間に最高の彩りを与えてくれる。


如月雫(きさらぎしずく)先輩


俺の通う高校でこの名前を知らない生徒はいない。うちの高校の二年生で生徒会長。容姿端麗、文武両道、他にもプラスの意味の四字熟語がよく似合うようなクール系美少女。トレードマークの黒髪は肩より先に伸ばしていて真ん中にいくにつれ長くなっていくような髪型。理想的なまでの美少女である。


先輩ってこっちの道通ったっけなぁ、、、?などという思いも先輩の艶のある黒髪を見ているとどうでも良くなってくる。嗚呼、美少女とは最高だ。


「古瀬君!!」


俺がそんなことを考えていると如月先輩が急にこっちを物凄い形相で見たあと近付いてきて言った。俺は内心「やっべ!?見つめすぎたか!?でも美少女になら怒られるのもやぶさかではない!ひゃっほい!」と思っていると


「一緒に登校しませんか!?」


そう言った。うちの高校の校門の目の前で。


「え?はい?」


俺は二つの意味で驚きを隠せなかった。一つ目、何故如月先輩のような美少女が俺のような普通の生徒を登校しようと誘っているのか。二つ目は勿論、何故校門の前なのか。何かの謎かけか?そう俺が考えていると先輩は不安そうな顔で


「駄目、、、かな、、、?」


と言った。

上目使い、、、だと、、、!?


「はい!喜んで!」


俺は考えることを放棄した。徒歩30秒くらいしか残ってる距離は無いとか考えない!何故なら!如月先輩というとっておきの美少女が不安そうに上目使いで言ったのである!美少女は正義で絶対なのだ!


「本当!良かった!」


如月先輩は本当に嬉しそうに笑った。この笑顔だけでこの人生に悔いが残らなくなった。いい人生だった。


「じゃあ行こっか!」


先輩は楽しそうに、にこにこしながら歩こうと前を見て


「、、、。」


さっきまで楽しそうだった顔が一瞬で崩れた。その顔はまるで絶対に避けられない世界の破滅でも目の前に転がってるかのよう。


「、、、アーソウイエバ、ヒルゴハンヲカイニイカナキャイケナインダー。センパイモキマスカー?」


俺はあまりの事態に片言になってしまったがとりあえず昼御飯を買いに近くのコンビニに行こうと提案したのだった。

それに対して如月先輩は


「そ、そうしよう!」


とぎこちない笑顔で言ったのだった。


コンビニに来て、しばらく適当に中をまわりながら如月先輩と会話をしたあと昼御飯を買ってそのまま学校まで歩いた。その間如月先輩はずっと笑顔で可愛すぎて吐血しそうだった。


「おはよう!古瀬と如月!登校デートか?」


と俺のクラスの担任の若林先生がトレーニングがてらか走りながら挨拶してきた。なかなかの熱血系の良い先生でニカッとした笑顔の似合う男教師だ。


「俺は美少女と登校デートってシチュは嬉しいですけどそんなんじゃないですよ?」


「び、美少女って言われた!?これは美少女好きと噂されている古瀬君からのプロポーズ!?」


如月先輩が小声で何か言っていたが、若林先生の「ハッハッハ!青春だなぁ!」と言う声でかき消されてしまった。心なしか如月先輩の顔が赤い気もしなくもない。


その後、如月先輩と下駄箱まで歩いて行くと、大半の生徒が宇宙人でも見たかのような顔でこちらを見て、


「生徒会長!?いつものクールな顔は!?ムッチャ幸せそうな顔してるぞ!?」

「ケッ!リア充が!死滅しろ!」

「隣歩いてる奴誰だ!?殺せ!」

「如月お姉様は私と百合色の人生を歩くはずでしょう!?」


などと言っている。あと、最後に聞こえた生徒会書記(女)の声は聞かなかったことにしておこう。


「この野郎!とうとう本性を現しやがったな!」

「信じてたんだぞ!?お前は俺らと同じ人類だと!」

「僕は優しいからコイツらみたいに怒ったりはしないよ?死ぬか、4階(ここ)から紐無しバンジーするか。さぁ、選ばせてあげよう。」

「如月お姉様は私と百合色の人生を歩くのですよ!?」


これが俺がクラスに入ったときの皆の言葉だった。今はもう如月先輩と一緒にいるわけでもないのに。噂聞き付けるのはやすぎだろ。あと、生徒会庶務(女)が何か言っていた気がするが、空耳だろう。世の中には知らなくて良い世界があるのだ。



そんなこんなで放課後になった。

早々に帰りだす生徒や友達を遊びに誘う生徒、6時間目の授業からそのまま寝っぱなしの生徒など、皆が思い思いに青春を謳歌している。

俺もそろそろ帰ろうかと思った頃。


「うわっ!なんだアレ!?」


クラスメイトの一人が窓の外を見て叫んだので俺もそっちを見て驚いた。

なんと空に異世界転移モノで勇者が召喚されるときとかに良く見るようなテンプレ感が半端ない魔方陣があったのである。俺は思った。あ、これ絶対異世界行けるやつだわ。そんな中、皆は面白半分、俺はまだ見ぬ異世界美少女に思いを馳せながら見ていると物凄い光が俺たちを包み込んだ。クラスにいる皆が叫んだ。皆は恐怖からだろう。俺はまだ見ぬ美少女に思いを馳せて「今行くぞ!異世界美少女ぉぉぉぉ!!!」と叫んだ。視界の全てが白一色に染まり眩しさに目を瞑る。目を瞑る直前に皆の白い視線が見えた気がする。うん。これからはちょっと自重しよう。






目を開けるとそこには、いかにも「王座の間」って感じの部屋が広がっている。まわりを見てみると、うちの高校の生徒達が学年関係なく大勢いた。放課後残っていた生徒全員を召喚したんだろう。そんな中まだ少しスペースに余裕のある程にだだっ広くてお金掛かってそうな部屋の中にやったら高そうな椅子が一つ。その上にはこの人絶対王様だわー。って感じの強そうで威厳のあるナイスガイが座っている。そのまわりには鎧を着こんだ強そうな兵士が10人程いる。俺らを召喚したであろう魔方陣を囲むようにローブを着たいかにもな魔術師がいて、皆疲労が激しいらしく動きにキレがない。

うん!確信した!絶対にこれは異世界転移だね!となるとこのあとは、、、


「私は、グラハルト王国国王バルロス・グラハルト。単刀直入ですまないが、異世界の勇者よ!我が国、、、いや、世界を救ってくれ!」


はい!王様っぽい人の「世界を救ってくれ」入りま~す!

うん!来ると思った!


「今、この世界は魔王の復活により脅かされている!そこで、我が国の秘術、勇者召喚をしたのだ!」


はい!魔王復活に勇者召喚!テンプレだね!

そんな感じのテンプレな説明が続く。だいたいまとめるとこうだ。


・ここは剣と魔法の世界☆

・この世界にはスキルってのがあってぇ~☆チョー強いの多いからいっぱいGETして強くなっちゃってちょ☆

・魔王復活しちゃった☆勇者召喚したんであとはYORO☆

・魔王のスキル「洗脳」によって、今まで暴れてなかった強い魔物達暴れはじめてヤババ☆勇者く~ん、助けてちょ☆

・魔王を倒すために力を付けてね☆勿論冒険者とかになってもおっけー☆むしろ推奨☆

・でもぉ~☆こっちの都合で勝手に召喚しちゃったしぃ~☆やるかやらないかは自由だZE☆勿論やってくれるなら報酬は弾みますぜ~☆キラッ


的な感じだった。

でも魔王倒すのとか普通に怖いし、魔王が美少女って情報もないし、世界を旅した方が楽しそうな気がするのでやめておくべきか。


「話は以上だ!勇者達よ!お願いだ!この世界を救ってはくれないだろうか!」


そう言うと、今まで何も言えなかった生徒達の不満が爆発する。


「ふざけんな!」

「元の世界に帰せ!」


そんな声が何処からともなく広がっていく。

それに対し国王は


「本当にすまない。だが、我が国の愛する国民達を魔王などに踏みにじられるのは我慢ならなかった!だからどうか!」


と言う。この国王はテンプレどうり威張ったりしないところに好感が持てるなぁと俺は思ったがここで俺だけが国王派になって孤軍奮闘するのもつらい。それに俺も不満がないわけでもないのでとりあえず静観を貫こうと決めた。


「国ぐらい勇者の俺らなら壊せるんじゃね?」

「やられたらやり返さないとなぁ?」


ガラの悪い生徒達も加わり、聞こえてくる内容も段々と過激になっていく。これはマズいかなと俺も思い始めたのでどうしようか考えようかと考え始めたが、その心配はなかったようだ。


「静かに!」


その一言だけで生徒達はしんと静まり返る。生徒達を静かにしたその一言、、、いや、その一言を発した如月先輩の纏う雰囲気は凛としていて、最初から逆らうなんて選択肢はないと言わんばかりである。その凛とした雰囲気、まわりを従える力に国王すらも「ほぅ。」と驚いたような顔で見る。そのまま如月先輩は国王の目の前まで歩いて行き、


「生徒会長、、、ここにいる勇者達の代表の如月雫と申します。一つ、質問をしても良いでしょうか?私達は元の世界に戻ることが出来るのでしょうか?」


と言った。

国王は


「勇者達の不満もわかる。帰す手段ならある。しかし魔王の力が強すぎて元の世界に座標を合わせることが出来なくなってしまったのだ。勝手だとはわかるが、、、頼む。」


と、頭を下げる。

国王曰く、召喚は昨日行われ、今日成功した。しかし、普通なら当日に成功するはずなので原因を探すと、俺たちの世界と異世界をつなぐ時空が魔王のあまりにも強すぎる力によって不安定になっていた。なので今の状態で帰還させると時差が凄まじいことになるらしい。

そこまで聞いて如月先輩は


「わかりました。あなたの国民を思い、王自ら頭を下げる心意気は素晴らしい。私は協力しましょう。私と共に来てくれるものはそこに整列してくれ。」


そう言っててきぱきと魔王と戦う勇者を集めていく。勇者達のやる気は充分で「魔王なんて簡単に倒してやるぜ!」とか言っている。やっぱり如月先輩はすごいなぁと思っていると如月先輩と目が合った。まぁ当然か。魔王と戦わない派の勇者は少数で俺を含めて30人もいない程度なのだから。

如月先輩はしばらくフリーズすると、


「、、、すみません。気が変わりました。私は、魔王と戦いません。」


「え?」


如月先輩以外の全ての時間が止まる。


その後、国王がガチ泣きを始めたので如月先輩はなんとかとどまったが、国王はとても疲れた目をしていたのだった。

ブックマークや評価やコメントなど、是非お願いします!

小説を書く時間を確保出来るかによって投稿頻度が無茶苦茶変わると思うので投稿は不定期になると思います!でも、コツコツ書いていきたいと思うのでよろしくお願いします!

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