ピュア & フィア第2回:キャラクター紹介 & オープニング
## イントロダクション
ここは災厄によって発展した街『トーキョーN◎VA』
かつて強大だった国は氷の下に沈み、企業が国を運営する未来。
日本は物理的・霊的に鎖国し、出島機関として解放された『トーキョーN◎VA』は世界経済の反映と衰退の中心に君臨していた。
ここに住んでいる全市民は、ありとあらゆる情報がネットワーク上で管理されている。
顔認識システム、GPS、社会保険番号……N◎VAに存在するありとあらゆるシステムが組み合わさった結果、
私は計画犯罪に遭遇する人物【対象者】を予測する事に成功した。
それが被害者なのか加害者なのか判断できないし、身体が不自由な私「オート」では事件を未然に防げない。私の代わりに奔走してくれる者達が必要だ。
では、彼らを紹介しよう。
ST:では、トーキョーN◎VAのリプレイっぽく。かくして運命の扉は開かれた。アクトタイトルは『ピュア & フィア』とします。物語の【対象者】である未成年の彼、もしくは彼女は何かを目撃したかもしれないし、目撃されたかもしれない物語。
では、プレアクトを始めましょう。
### "朱鷺色の壁" 西前 篤司
あんた様が、『オート』さんですかい? これまでの便宜に対して、大変感謝しております。だが、自分が所属していた小さい組は河渡連合が抗争に破れて、刑務所へ入っている間に空中分解してしまいやした。自分を介して河渡連合へコンタクト……違うみたいですね。何ですか、このデータは? ほぉ、出生や刑務所へ入れられた事件についてもよく調べていらっしゃる。
予測した犯罪を防止したい……本当にそれだけですかい? はぁ、イワサキグループのあの人からの推薦ですか。推薦状まで準備してくるとは、まったく抜け目が無い。まぁ、そんなモノが無くてもご恩は返させていただきます。相手が誰であっても守りきってみせましょう。
PC1→篤司:元ヤクザの西前 篤司す。スタイルはカブト●、レッガー◎、ニューロ。年齢は33歳。河渡連合に所属していた組が潰され、組長の仇を取るために鉄砲玉となりやした。きっちり落とし前をつけた後は刑務所でお世話になり、オートさんの御好意で早めに出所する事が出来た次第でざいやす。
ST:ヤクザな商売をしていた割には、スゴい出生でしたよね?
篤司:両親はオービタル・イワサキにいて、向こうの事業を継ぐ気が無い事を告げたら大喧嘩した後で勘当されやした。ですが、ある一件でイワサキグループの会長「篁綾」から信頼されることとなりやした。
篤司:まぁ、所詮は出所したばかりの元ヤクザでございやす。
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"朱鷺色の壁" 西前 篤司
スタイル:カブト●<コンバット[ハート]>|レッガー◎<ソーシャル[ダイヤ]>|ニューロ<ハッキング[スペード]>
神業:《難攻不落》
年齢:33歳|性別:男|身長:167cm|体重:55kg|瞳の色:茶色|髪の色:黒色|皮膚の色:黄色人種
出自:天上人|経験:犯罪|邂逅:信頼
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### "香しき運び手" フレーバー
ほい、ユニバース・ラウンジのコーヒーデリバリーで……。何だ、ニッシー(西前さん)じゃん。ブラックコーヒーだって飲めないのに何をデリバリーをさせるのさ? え、こっちの人が頼んだの。あぁ、あの変なメッセージを送って来た『オート』ってこの人だったんだ。ニッシーと一緒になって予測した犯罪を防止して欲しいって……私はしがない配達バイト屋だよ?
まぁ、面白そうだし良いよ。ニッシーは私のバイク乗った事あるから、諸注意と乗り心地はわかってるよね?
PC2→フレーバー:ユニバース・ラウンジというコーヒーチェーンでコーヒーのデリバリーをしているフレーバーと言います。フリーターまがいの事をしていますが、実は才能を見出されてつい最近までイワサキグループで英才教育を施されていました。
ST:タタラな才能?
フレーバー:でも、がんじがらめの企業より普通に学校生活を送りたいーとダダをこねまして(笑) ロールプレイ通り、ニッシーとは腐れ縁で行こうかと。きっと何かの事件でニッシーを助けた後に学生になる事ができたので、ニッシーが足ながおじさん!?と思ってマメにちょっかいを出してます。スタイルはカゼ●、タタラ◎、ニューロになってます。
篤司:う、うーむ。まぁ、良いか。
フレーバー:そうそう、それで良い(笑)
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スタイル:カゼ●<ドライビング[クローバー]>|タタラ◎<コンバット[ハート]>|ニューロ<ソーシャル[ダイヤ]>
神業:《脱出》
年齢:20歳|性別:女|身長:160cm|体重:46kg|瞳の色:緑色|髪の色:ブロンド|皮膚の色:白
出自:才能|経験:いい人|邂逅:腐れ縁
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ST:今回はクルードのルールを採用しているため、経験点やアウトフィット、アクトコネクションは存在しません。
篤司:不可能でない限り、持っていると言い張れば持っているってことですかい?
フレーバー:その代わり、何のボーナスも無し。
ST:その通り。では、判定に使用するトランプを4枚ずつ配ります。
- プレイヤー達は、それぞれ4枚ずつトランプのカードが配られました。 -
篤司:STの創ったゲームで、手札がこんなに多いのは初めてな気がしやすね。トランプで水増しですが(笑)
フレーバー:シっ! それを言ってはいけません!
ST:……ちくしょう、泣けるなぁ(笑)
ふたり共:笑
ST:オープニングを始める前に、判定方法の説明をします。
ふたり共:はーい。
ST:判定は基本的にクルードのルールの方を採用しますが、判定をする前は必ずMission in Linksの【情報カード】を1枚出してから使用する技能を指定します。その技能にスタイルを割り当てていた場合は、スタイルの能力を使ったかのようにロールプレイする事もできます。
ST:【情報カード】を1枚出した後で、『得意な技能』を使った判定の場合は手札から2枚出してどちらか片方を判定に使用します。『得意な技能』でも『不得意な技能』でもない場合は、1枚は手札、もう1枚はトランプの山札から出して片方を判定に使用します。『不得意な技能』を使った判定の場合は、トランプの山札から1枚だけを引いて判定に使用します。
篤司:基本ルールの特技の組み合わせをトランプでやっているイメージすね。
フレーバー:通常のルールより、トランプの山札の回転が速そう。トランプの山札から引いたカードを判定に使う場合は、N◎VAのルールに準拠するんだよね?
ST:その通り。各自ルールブックを参照するように。では、オープニングに入りましょう。
### オープニング・フェイズ
◆シーンタロット:カブキ / 門出
●シーンプレイヤー:全員
ここは、N◎VAアサクサの新名所であるN◎VAスカイツリーの周辺「アサクサ・スカイツリータウン」内の真新しい商業施設。この奇妙な依頼を2人に送って来た「オート」という人物は、グリーンエリアやホワイトエリアで勤めていてもおかしくないオーダーメイドの高級スーツに清潔そうな身なりをしていた。不思議な点は、サイバーウェア技術が飛躍的に進歩しているこのN◎VAにおいて車椅子を利用しているという点。
「いかに、コーヒーチェーン店であってもデリバリーを頼んだお店のバリスタの腕を侮ってはいけない。どうも、そこのブラックでないと飲む気がしなくてね」
篤司とフレーバーは目線を合わせると、思わず首を傾げた。
「しかし、まだ満足のいく焼き加減のホットサンドを提供してくれる店舗に巡り会えなくてね」
オートはコーヒーの香りをかぎ、一口飲んでから満足に頷いてみせる。
「あんた様が私を刑務所から出したのは、コーヒーの味を聞かせるためですかい?」
「コーヒーをデリバリーするのは、私の正規な仕事だけど?」
「メールの内容を口頭で説明しなければいけない程、君たちは不出来ではないだろう? それに……」
ふたりがオートの視線を追いかけると、少年少女のグループの中で楽しそうに笑っている1人の少年を見据えていた。
「あれが、今回の【対象者】だ」
ST:個別オープニングではなく、2人同時に行います。キャラクター紹介から引き続き話を続けますよ。舞台は、イエローエリアのN◎VAアサクサのN◎VAスカイツリー、それと一緒に再開発された「アサクサ・スカイツリータウン」内の新しい商業施設です。
篤司:「このタワーも、ようやく完成したんすね。このまま廃墟名物になるかと思っていやした」と出来るだけ気付かれないように【対象者】を目で追いかけやしょう。
フレーバー:「どんな事件に巻き込まれたり……起こすんだろうね?」私はふたつコーヒーをデリバリーしに来たので、ニッシーが飲まない分を自分で飲んじゃおう。
ST:「残念ながら、いかに優秀なシステムであっても詳細までは予測できない。だが、断片的な情報ならすでにある」
篤司:「どんな情報でございやすか?」
ST:オートがポケットロンを経由してイワサキ制の絵巻にデータを映し出します。
フレーバー:「うわー、ミヤビだねぇ」
ST:「【対象者】の名前は、高野 和弥。成績は優秀だけど、素行はそんなに良くは無い。だが、悪い子じゃなさそうだ」
篤司:「なんで、そんな子供が【対象者】に選ばれたんで?」
ST:「ハッキリとわからないが、今表示しているサムネイル群はアサクサ・スカイツリータウンに新設された防犯カメラ郡」絵巻の1/3を埋める程にサムネイル群が表示されます。その後、周辺のマップが表示されると矢印で経路が示され、サムネイル群が矢印に沿ってピックアップされます。
篤司:この人、ハイランダー、ニューロ、カリスマか?
フレーバー:意外とクロマクだったりして(笑) 「この矢印は、【対象者】高野 和弥君の進学ルートとか良く通る道ってこと?」
ST:「そう、イエローエリアなので事件が起こらない方が珍しいが……。交通事故、強盗、放火がこのルートパターン近辺で立て続けに起こっている」
篤司:「だからって、【対象者】高野 和弥君が予知される根拠にはならないでしょう?」
ST:「事件発生の15分ぐらい前に必ず映っている。しかも、事件はどれも【対象者】高野 和弥君がそこを透る時間とは思えない時間だ。これは何かを示しているはず」
フレーバー:「ふーむ。【対象者】高野 和弥君が事件を起こしてるっていう可能性もあるってわけね」Mission in Linksはクライマックスにならないとソコが判明しないもんねぇ。
ST:でも、最終的には君たちの判定結果次第ですよ。さて、この後どんなイベントが発生するか、イベントカードを引きますね。
- STはイベントカードを引いて、サイコロを1つ振ります -
ST:おー? 成る程。オートが持っている絵巻上に表示されているデータが縮小すると、メッセージカードのようなデータが数枚表示される。
篤司:「これは?」
ST:「【対象者】高野 和弥君のポケットロンに枝を付けさせてもらって、通話などをこちらでも受信できるようにしておいた。まさか古典的なテキストメッセージとは思わなかったがね」
フレーバー:「どれどれ……。うーむ?簡潔すぎて意図が分からないね」
篤司:「矢印のルートとは、ちょっと離れているみたいすね」
ST:「そこも複合商業施設の一角ではあるが、そこは改築されなかった区画だな。ヤクザとマフィアが抗争を引き起こす可能性もあるから気をつけて事態に当たってくれたまえ」
フレーバー:「保険に加入しておけば良かったかなぁ。Dワゴンとか?」
篤司:おまぇっ、それはゲームが違うだろ!(笑)「阿呆な事言ってないで、仕事をしましょうや」
フレーバー:「ニッシーは真面目だなぁ」
2人のキャラクターが完成し、こんなオープニングとなりました。
手札にあのカードがあったのは偶然ですよ。いえ、本当に。
おっと、レコードシートは非公開となります。あらかじめご容赦くださいませ。
機会があったら、是非フルスクラッチしたキャラクターが見てみたいですよね?
次回はストーリーの前半部です。
6/18頃の更新となります。
では、かくして運命の扉は開かれた!