ギルド編七話
「災厄との戦いは終わり、平和が訪れた。だが、貴族たちは私たちギルドを批判した。いわく、そんなものがあるならもっとはやく使えと。そして何故か他のギルドは責任を銀の蝶々に押し付けた。さらには禁術を使ったからか悪魔だ!とかまで言われてな、全く人が寄り付かず今に至るわけだ。」
「悔しく、ないのか?」
「悔しいさ!!最初は抗議したさ!!でも、駄目だった…。しまいには悪魔の子って言われる始末だ…。この銀髪はな、私しかいないんだ。私と今は亡き父しかな…。」
「俺は何も知らない田舎者だ。悪魔の味方と言われてもいい。だから言わせてもらおう。"お前の父、ディルク=シルバーンは偉大な人だ"。」
「~~!!っありがとう。そういってくれるのはお前だけだ。」
「じゃあ、俺はもう遅くなったから帰る。また明日登録に来る。」
俺は帰ろうとした。けど服の袖を引っ張られた。
「もう、少し、一緒にいてくれ。」
「…仕方ないな。」
はぁ、こういうことは柄じゃないんだけどな。
「ありが、とう」
「…」
「…」
気まずいな。なにもしてないけど。
「うぅ…」
あちゃー、やっぱり泣き始めたか。
「泣いても、大丈夫だぞ?」
「泣いて、などいない…」
「まぁまぁ、泣いとけって。楽になるぞ?」
たぶん。
「…そう…だな。」
その後思いっきり泣き始めた。
その泣き声は数時間続いた。はぁ、柄じゃないことをやったので疲れた。というか、恥ずかしい。
俺はこんな偉そうにしてるけど、まだ17歳の高校生だ。
はぁ、黒歴史確定だな。
泣き止んだカルラはマシンガントークを始めて、父は凄かったんだとか貴族の愚痴とかをぶちまけ、その後は疲れて寝た。
なんつー、人騒がせなやつだよ。
というかもう朝だよ。このやろう。
「ふと思い出したが、何も食ってないからめちゃくちゃお腹へった。」
こうゆうのってさ、思い出すとお腹へったりするよね。
探っても大丈夫だよな。バチは当たらないだろう。
爆睡していはカルラを寝室まで運び、食料を探った。
「偏りすぎだろ、干し肉とか保存食しかないぞ。はぁ、買いにいこ。」
朝だし、朝市とかやってねぇかな。