ギルド編四話
「ここがエルメンライヒか。」
メインストリート的な道があって、真っ直ぐ城までのびている。俺がいた時代よりだいぶ昔だなぁ。科学があまり進んでないんだろうな。
「んー、今は昼過ぎくらいか。ギルドを探そう。」
にしても不思議だよな、文字は全く知らないし、読めないはずなのに不思議と意味がわかる。
これが異世界転生補正か!
さて、ギルド探そう。
数分後。
「どこだよ。普通はすぐ見つかるもんだろ。」
数十分後。
「んー、ここは商店街か。次!」
数時間後。
やばい。見つかんない。ゆっくり歩いてる場合じゃない。
日も暮れかかってるし真面目に探さないと。
そして夜。
「マジでギルドどこだよぉぉぉぉぉぉぉお?」
あ、あった!!あったぞ!!!叫んだことにより周りから視線が突き刺さるが知ったこっちゃない。
つうか、エルメンライヒ広すぎ。平城京より確実に広いね。
平城京がどのくらいかは知んないけど。
「国立ギルド?名前はエルメン??はっ!気に入らねぇ!!」
何故かというとなんとなくである。でももう遅いからここでいいや。いや、中に入って聞いてみようかな。
よし、そうしよう。
俺は扉を開けて中に入った。何故か鋭い視線が…というか殺気を浴びせられるが中に進んでゆく。
「すいません。このギルド以外に他のギルドはないんですか?」
「帰れ。」
酷い、初対面の人になんてことをいうんだ。ちょっと傷付いたかも。
「いや、なんで?」
「うちのギルドを気に入らねぇって叫んでたじゃない。帰れ。」
あ、そのことか。それはもうなんとなくで、そしてなかなか見つかんなくてイライラしてたしね。
「いやぁ、嘘ですよ。嘘。」
「帰れ。」
「そうだそうだ!!帰れ!」
「かーえーれ!!」
「かーえーれ!!」
『かーえーれ!!』
ブチッ
「あぁ、帰ってやるよ!!」
ついに俺はキレてしまった。
「逆ギレかぁ!?お前なんて落ちた蝶々のギルドがお似合いだぜぇ!!」
落ちた蝶々?
「なんだそれは?」
「そんなことも知らないのか!!落ちた蝶々は最底辺のギルドだ!!」
へぇ、興味が出るな。