ギルド編十話
「まぁ、色々説明ありがとうな。」
「いやぁ、それほどでも。あ、ガード出来たぞ。Dランクからだ。」
「ランクの説明をしてくれ。」
「あぁ、すまんな。ランクというのはDランク、Cランク、Bランク、Aランク、Sランク、Zランク、Xランクとあってな、Dランクが下でXランクが上だ。上のランクにいけばいくほど、難しく報酬の高い依頼が受けれるぞ。あとSランクからは二つ名というものもつくぞ。父はXランクで二つ名は銀色の蝶だったな。」
まぁ、普通だな。というかちょくちょく父の話してくるのな。
「へぇ、ギルドカード出来た?」
「あぁ、はい。」
見た目は黒い金属だな。それに細かく書いてある。
「そのギルドカードは貴重な金属で出来ていてな、魔力量が多い程黒くなり頑丈になる。その証拠に、ほら、貸してみろ。」
俺は正直にギルドカードをカルラに渡した。すると若干だが白くなった。
「すげぇな。カルラって魔力量どれくらいなんだ?」
「30万程だったはず。あとこのカードを離すと、白くなる。」
カルラはギルドカードを机に置いた。するとカードはみるみるうちに白くなった。すげぇ。
「よし、早速依頼にいこう!!」
「すまん。ないんだ。」
へ?
「依頼がきていないんだ。」
「なんだって!」
それじゃあ受けれないじゃないか!
生活費が稼げない!やばい、これはピンチだ。どうしよう。
「依頼はないのか…。」
「ないことはないんだが…」
「なんだって!あるのか!!」
「あるにはあるが、無期限ランク制限なし人数制限なしのやつが。だがこれはな…」
「よし、それでいい。受けよう。」
金がないと死ぬ。当分は買いだめしたから持つだろうが、余裕を持たないとな。余裕を。
「これか?」
俺はボードに貼ってあった古びた紙切れを見つけ、聞いた。
「それだが…」
「じゃあ、いってくる!!そのうち戻る!!」
セイカは飛び出していった。
「はぁ、大丈夫なのだろうか?あの依頼は森の奥にいるドラゴンの討伐だぞ?しかも最強クラスのドラゴン、二属性持ちだ。」
普通、ドラゴンは一つの属性しか持たない。が、それでもかなり強い。
「心配だな…。でもセイカなら大丈夫な気がするのは何故だろう。」