プロローグ
「んあぁぁぁぁ。よく寝た。」
なんか体の節々が痛い。まぁ、寝るときの体勢が悪かったんだろ。
「さて、次の授業は…ってあれぇぇぇぇ??」
おおおおおちつけ、もちつけ。状況を整理するんだ。深呼吸だ。ひっひっふー、ひっひっふー。
「って、これはラマーズ法だぁぁぁぁ!!」
ラマーズ法って吐いて吐いて吸うらしいよ。じゃなくて、ここはどこだ?ラマーズ法で落ち着いたのか、ちょっと冷静になったみたいだ。
まず、周りは木木木木。木。見渡す限り木だ。要するにここは森なんだろう。
でも俺は教室で寝ていたはずだ。
「あ、夢か?」
明晰夢とか言うやつか?なら、空を飛んでみよう!!前から飛んでみたかったんだよな!!
俺よ、飛べ!!
…………。あれ?飛べない。夢でも出来ないことはあるのか?うーん?ほっぺたをつまんでみよう。
…ほっぺたをつまむと痛かった。
「夢、じゃないのか?」
夢だと痛みとかびっくりした拍子に現実へ戻されるはずだ。
痛みが弱いのかもしれない。
「よし、頭をぶつけてみよう。」
木に頭突きをしてみた。
ドンッ
~~~っっっ!!
「超いたい。やばい。血が出てない?やばい。」
俺は手で触ったが大丈夫だった。よかった。明晰夢じゃないとすると、異世界に飛ばされたとか?異世界転生ってやつだな。
「なら、力が強くなったりしてるはず!!」
俺は木を殴ろうとして、やめた。さっき木に頭突きを喰らわしたが、木は無傷だったからだ。
「はぁ、じゃあ魔法か。」
魔法といったら、あれだ、属性だ。属性を調べるか。
「火よ!」
俺は火を想像した。そしたら火が掌から出た。
「ちょっ、火力強すぎぃ!!」
俺が出した火は火炎放射のように木を焼き尽くした。
このままだと、森林火災になる。やばい!!
「水よ!水よ水よ水ぅぅぅぅ!!!」
ザッパーン。
まるで、津波のような多量の水が押し寄せ、木々を薙ぎ倒しながら火を消した。
「ふぅ、過剰だった気がするが消えたな。」
今のとこ、火と水は使えるみたいだな。他は何が使えるんだろう。
「風よ!雷よ!土よ!闇よ!光よ!」
うん、全部使えるな。俺すげぇ。
少し短めなのは仕方ない。