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暁天の黒珠  作者: 黒兎
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第2話 ギルド『天地の杯』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

中央国・アトランディア

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魔族の群れを殲滅した暁天が自身の所属するギルド『天地の杯』の、マスター執務室とプレートのある部屋の前にいた。



暁天は三度、ノックをし、執務室に入っていく。



「あら、お帰りなさい、暁天の黒珠……いえ『シンリ』」



暁天……もとい『シンリ』を柔和な笑みを浮かべ向かえたのは、このギルドのマスターであり、シンリの義母の『スフィア・シンフォニア』だ。


彼女は、肩口で切り揃えられたうっすら青みがかった銀髪に、サファイアのような深い青の瞳、きめ細やかな白い肌。知的さを印象付ける銀縁のメガネが映える美しい女性だ。



「……ただいま。母さん」



シンリは余り感情を感じさせない平淡な口調で言う。



「依頼の帰りかしら?」



そんなシンリはいつものことなのか、スフィアは落ち着いた口調で問う。



「……ん。魔族の討伐」


「えーと、確か一番報酬が高い依頼だったわね」



シンリはスフィアの言葉に頷き、肯定の意を示す。



「…報酬、金板580枚…! いぇいっ…」



人差し指と中指を立てて、Vサインを作りスフィアに向ける。思わずスフィアは苦笑してしまう。




この国の……というよりもこの世界の通貨は統一されており、下から銅貨、銅板、銀貨、銀板、金貨、金板となっている


ちなみに、銅貨10枚で銅板1枚。銅板10枚で銀貨1枚となっていく。


蛇足だが、とある科学の進んだ世界の『日本円』に換算すると、


銅貨=10円

銅板=100円

銀貨=1,000円

銀板=10,000円

金貨=100,000円

金板=1,000,000円


となる。



閑話休題



依頼の終了を告げたシンリは、スフィアに一礼し、部屋を後にする。


そして執務室の扉を閉めると、シンリは転移魔法を使い、自室へと帰っていった。





シンリが出て行った執務室では、スフィアが机から出した書類と奮闘していた。


処理の速度は恐ろしく速く、時折残像が見える程だ。



「……しくじった。シンリに手伝って貰えばよかったわ……」



ぼやきながらも手は休めない。この速度ならあと30分程で書類は尽きるだろう。



――――――――――

―――――

―――



スフィアが最後の書類に手をのばす。



書類といっても、分厚い茶封筒なのだが、その封筒にはシンリのローブに刺繍してあるエンブレムと同じ印がある。



「げ……。なんで一番下にこんな重要なもの(封筒)置くかな~っ」



スフィアは目に見えて嫌そうな顔をする。


それもそのはず、このエンブレムは中央国、アトランディアの王族の紋章なのだ。



王族からの依頼は大抵が急を要する依頼であったり、シンリが全力で出動せざるを得ない程難易度の高い依頼であったりするのだ。スフィアが嫌がるのは自明の理といえよう。



「……ふぅ。仕方ないか」



若干嫌々感は否めないが、スフィアは封筒の封を開け、書類に目を通していく。



「―――ウソ! 早くシンリに知らせなきゃ!」



茶封筒の中の紙を見たスフィアが突然顔色を変え、封筒を片手に顔をほころばせてシンリの部屋へと転移していった。

文字数が少ないですね(焦)

第3話からはもう少し長めに作りたいです。


稚拙な小説ですがご覧下さった方々、本当にありがとうございます!

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