覚醒
今回はちょっと早めですね
家から飛び出した僕は、近くにあった森の中を歩いていた。
別に悲しくはない。だってこういう日が来るってわかってたから。
だから準備もしていたし、別に悲しくなんか・・・ちょっと悲しいです。はい。
フェ「これからどうしようか」
僕が持ってきたのはバックに入るだけの食料と水、あと着替えくらいしかない。
それとあのときから大事に首から下げているなぞの宝石(宝石か同かも不明)くらいだ。
・・・今更だけど、武器とか持ってこなくてよかったのか?僕。
これじゃ、魔物とかにあったらポックリ逝っちゃうじゃないか。
フェ「って今思ったけどこれってフラg「GYUGAAAAAA!!」・・・ほらぁ~!」
声のするほうを見てみると、やたら元気な魔物的なやつがいる。(でかい熊みたいなの)
明らかに死亡フラグです。本当にありがとうございました。
フェ「ここで僕は死ぬのか・・・。まぁ、それもいいかな。もう僕には何も残ってないし」
希望なんて所詮幻想で、沢山の絶望が襲ってきたら希望なんて意味のない言葉でしかなくて、だけどこれは僕にとってお似合いの絶望だったりするのかもしれない。
フェ「とか、わけのわからないことを考えてみたり」
逃げればいいのにそんなことを考えていたから、逃げる時間もなくなって、いつの間にか熊的なやつは僕の目の前にいて腕を振りかぶっていた。
フェ「これはもしかして、あの意味のわからない言葉が僕の遺言とかになるのだろうか? あ、誰も聞いてないじゃん」
そんなことを言いながらも僕は目を瞑って死を覚悟した・・・のだが
フェ「・・・あれ?」
何故か死んでない、というよりも痛みすら感じてない。あれほどの攻撃を受けてピンピンしてるほど僕の身体ははっちゃけてないはずだけどな~。
仕方がないので一回目をあけてみることにする。
すると
フェ「おお、なんかしらんがすげぇ」
僕の首にぶら下げていた宝石もどきからなんか光が溢れていて魔物的な何か(もう熊でよくね?)のパンチを止めていた。 どんな原理よ?
フェ「うお!?」
とか思っていたらいきなり、僕の知らない知識が頭の中に入ってくる。
この宝石もどき・・・いや、『戦略破壊魔術兵器』って呼ぶらしい、の使い方とか、全部で13個あるんだぜとか、実は僕が魔法使えなかった理由の大半がこいつの原因だとか。その他色々。
フェ「っくは~、いきなり頭に情報入れられるのってここまで辛かったのか~」
だけど
フェ「これで僕はこの先も生きていけるかも知れない」
さっきは死んでもいいかなって思ったけど、人間ってやっぱり現金な生き物だよね。
さっきは生きる術がなかったから諦めてたけど、こうして選択肢が、生きる為の術が出来た途端に死にたくないなんて思うんだから。
フェ「悪いけど、僕が生きるための第一歩だよ。君が、ね」
――――――『魔術兵装!!』――――――
この言葉は開放の為の鍵。『戦略破壊魔術兵器』に秘められた力を解放するための。
出てきたのは二つの魔銃。持ち主の魔力や、周囲に存在している魔力を取り込み弾として射出することの出来る銃。
名前は―――――
フェ「うたまる&アルキメデス!!」
使い方もわかる。能力や他に使うことの出来る技、果ては身体能力の強化も出来る。
これなら、勝てる―――――!!
フェ「瞬間魔力換装!」
地震の身体を魔力で限界まで強化して光速を突破、神速の域までの速度を出せるようにする。
これで相手の後ろに回って銃弾を食らわせる!
ガァン! ガァン!
頭と胸に1発ずつ弾を喰らった熊は断末魔さえあげることなく地面に倒れふす。
フェ「勝った・・・」
その言葉とともに、今は役目のない「うたまる&アルキメデス」は元の宝石の状態に戻る・・・と思いきや、宝石の状態になって僕の体の中に入っていった。
フェ「あ・・・」
初めての命を懸けた戦いが終わり緊張が解けたのか、僕は地面に倒れこみ気を失ってしまった。
たのしんで頂けると幸いです