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幕間 二人の気持ち

なんか携帯だと前書きとか書くのめんどくさくなりませんか?


・・・え? 私だけ?


ハハハ・・・そんなばかな



なんてのはなしで続きをどうぞ

アンナside


・・・言ってしまった。


兄様に酷いことを。


本当は兄様が大好きなのに。


兄様は何も言わずに私達と遊んでくれた。


嬉しかった。お父様とお母様の辛い訓練に耐えることが出来たのも兄様のおかげだと思う。


だけど、結局私は弱かったのだ。


お父様が「あいつを追い出す為に協力しろ。しなかったらお前もいっしょに捨てるからな。お前がいな

くなってももう一人がいるのだから」と私に言ったから。


そう言われたときから、私と兄様の関係が崩れ始めた。


部屋に遊びに行かなくなり、兄様に酷いことを言う。


そう、私は怖かったのだ。捨てられるのが。


兄様といた方がずっと楽しいはずなのに、私は家を取ったのだ。


姉様はどうなんだろうか。


兄様のこと、嫌いだったのだろうか。


・・・そんなことを考えたって意味が無い。


きっと私は兄様に嫌われただろう。


あれだけ酷いことを言いつづけてきたのだから。


そう考えたら涙が出てきた。


だから、部屋に篭って誰にも分からないようにひっそりと泣いた。


心で、兄様に何度も何度も謝りながら。



ファルside


ごめんなさい


これが、今の私の気持ち。


何回謝ったって許されることじゃないって分かってるけど。


今日私達は、実の兄を家から追い出した。


自分が出来ないことを平然とやっていく私達を見てどんな気持ちだったのだろう。


きっと複雑な気持ちだったに違いない。


なのに、兄さんは私達を何回も助けてくれた。


困ってるときに相談に乗ってくれたし、たまにある休みの日は一緒に遊んでくれたりもした。


アンナは兄さんのことをどう思ってるんだろうか。


いや、そんなこと関係ない。


事実はただ1つ、私達が兄さんを追い出した、ということだけ。


そもそもあの時に自分の思いをしっかり言えていればこんなことにはならなかったと思う。


父様に「あいつを追い出す為に協力しろ。しなかったらお前もいっしょに捨てるからな。お前がいな

くなってももう一人がいるのだから」と言われたときに「私は兄さんについていく!」って言えれば

それで・・・。


実際出たのは「はい、父様」という肯定の言葉。


ショックを受けた。


思いを口に出来なかった自分自身に。


私達はもう戻れないだろう。


兄さんと楽しく遊ぶことが出来た、あの時に。


その夜は自分のベッドで声を上げて泣いてしまった。


慌てて口を枕に押し付けて声を殺すけど、溢れる涙は止まらなかった。


この日、2人の少女の嗚咽は明け方近くまで続いていた。

一週間に1回更新できるように頑張りたいです

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