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君はプロトタイプ  作者: 真鳥カノ
chapter4 つくりものの私たち
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19 拒絶

 お昼休みには、遂に加地くんも弓槻さんも用事があるからと席を外して、ナオヤくんと二人だけになってしまった。

 そのナオヤくんも、黙り込んでいる。何かを考え込んだまま、誰のことも見ようとしていない。

「ナオヤくん、お昼だよ。食べないの?」

 そう聞いても、生返事しか返ってこない。肝心のお昼ご飯もほとんど手を着けないまま、昼休みは終わってしまった。

 本当に、何が起こったんだろう。昨日から、色々なことが次々に発生している。でもそれらは、完全にではないけれど、それぞれ、それなりに少しずつ落ち着いていたはずだった。

 今度は、三人ほぼ同時だ。そして、私には起こっていない。

 何か、私が関係しているんだとしか、思えなかった。

 決定的だったのは、放課後に言われた一言だ。

「天宮さん、そのプラネタリウム……他の人と行ってはどうでしょうか」

 そんな、ナオヤくんの一言。

 生徒は皆、帰宅するかサークル活動に出てしまった後、二人だけの教室に、ナオヤくんの申し出が悲しく響いた。

 一瞬、何を言っているのか、わからなかった。

「ナオヤくん、なんて?」

「他の方と行かれてはどうかと、提案しました」

「……プラネタリウムが嫌なんだったら、別の場所でも……」

「いえ、今後一切の共同の外出に関して言っています」

「今後、一切……?」

 聞けば聞くほど、何を言っているのか、わからない。

「あの、一応これって実験の一環じゃなかったっけ? 恋人検証の方の……」

「そうでしたが、どうも乗り気じゃなさそうなので」

 昨日の今日で、何を言っているんだろう。昨日、ナオヤくんの前で泣いてしまったから? でも嫌がるようなことは言わなかったはずなのに。

「私は、乗り気じゃないわけない。自分から誘ったんだよ?」

「そう……ですね。すみません」

 結局は、ナオヤくんが乗り気じゃないということみたいだ。だけど、今後一切というのはどうしてなんだろう。

 説明を求める視線を向けると、ナオヤくんは気まずいといった風に、逸らせた。

「さっきのコールが何か関係あるの?」

 ナオヤくんの体が、ぴくんと跳ねた。やっぱり、そうみたいだ。あのコールが私だけにかかって来ていないことを考えると、コールの主は私の関係者。そんなことができそうなのは、一人しかいない。

「私の……お父さんから、だった?」

 ナオヤくんは答えない。否定もしない。それが、答えだった。

「……何を言われたの」

「何か言われたから、断ったんじゃありません」

「じゃあなんで、今後一切なんて……」

「僕とあなたは、違うから」


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