ふたりじめの秘密基地
掲載日:2025/11/19
こっそりつくった秘密基地は
誰にも見つからないように
草木の影に紛らわせてみたけれど
独り占めするのは少し惜しいかな
色とりどりの花びらを
ひとひら、ふたひら、もうひとひら
小道に、はらり
風の香りに委ねて散らしてゆく
このみちしるべを辿ってきたなら
その出会いはきっと運命だから
ともだちになれるかも、なんて
ちょっと楽観的すぎるかなあ
甘い香りに誘われて
ふわり
一羽のことりが舞い降りる
太陽の光を纏って輝く羽根に
思わず目を奪われる
「ねえ、おともだちになりませんか?」
そっと小枝に止まったことり
近づいてみても
離れようとはしない
「いいよ」って
やさしく告げるように
ことりは一声短く鳴いた
じゃあこの秘密基地はぼくらだけのものだね
ふたりでふたりじめ
きっと楽しい日々がはじまるよ
やわらかな風と
照りつける太陽が
僕らの背中をゆっくりと押してくれる
ぼくとことりは
それからきっと
ずっと隣はあたたかいまま
ご覧いただきありがとうございました。
ここは、ぼくたちだけの秘密基地にしよう。
誰かに届きますように。




