フルヤノモリ:逃れられぬ終焉
「塊」は私を産んだ、私は自分が何者かはわからない。
だが「塊」の怒りや悲しみ、苦しみ、特に理不尽な死を遂げたものの何かしらの「塊」の意図を感じる。
「心に忍びこむ」
独裁者も支配者も、私に怯えた。
その中に私が、わざと
「〜逃げさせた〜」ものがいた。
大国の大統領である。彼は刺客により射殺された。しかし、それは影武者であった。
彼は狙われた、どこかに安全な場所がないかを自分で考えないと殺されると少しずつ思いはじめた。
彼は、誰もが信じられなくなり、一人あちこちの国を怖がりながら、転々と移動した。
そして、導かれるように山々に囲まれたスイスの片田舎へと辿り着く。
村人とは一言も喋らなかった。そんな彼を村人は病気なのだろうと優しく接してくれた。安心して生活できつつあった。
安堵した矢先だ。
新しい神父が来たが、村人の噂では前の神父は辞めるようなことを言っていなかったそうだ。
彼は不安を払うため、神父に懺悔してみた。
「私は人が信用できないでいます。どうすればよいでしょうか?以前は〇〇と名乗っていました。」と。
神父は
逃げるようにバタバタと教会から出ていった。
彼は、必ず神父が村人をひき連れ自分を殺しに来ると思い、村をそのまま去った。
何者かに追われるように、山道を全力で走ったが、力尽きその場で気を失ってしまった。
暗い中で大きな声が彼の耳に飛び込んできた。
「まだ足りない」
彼はそばにあった長い枝で首を括って自殺した。
声は人を喰ったことがあるオオカミの咆哮だった。
私が鳴かせた。
もちろん、オオカミも
死に追いやった。




