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第12話 キンモクセイの花。その2

ずっと、、、、蹲っていた、、、、暗い、、、、


赤い髪の女の子に、連れていかれる。


女の人に抱きしめられて、、、、、お風呂に入れてくれた。

あちこち、傷がしみたが、泣いてはいけないので、我慢した。

丁寧に、薬を塗られて、包帯が巻かれる。

お医者さんが来て、僕の掌を見て、泣き出してしまった。


すみません、、、


そう言うと、、知らない女の人が、そっと抱きしめてくれた。


着換えて、柔らかなベットに横たわる。

薄いカーテン越しに、外が見える。

うとうとする、、、風に乗って、いい香りがする、、、、なんだろう、、、眠ってもいいのかな、、、、



*****


ローズさんが、言っていた。


「逃げるのは、悪いことばかりじゃない。自分であるために、自分を守るために。」


なんだろう。泣きそうだ。


遥か昔に、誰かに抱きしめられて、そう言われた気がする。


僕は、、、、一体、、、何から逃げてきたんだろう?

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