第二話:出会い
昨日、高校生活初日を無事に乗り越え、俺は中学校から引き続き「問題児」を演じることになった。
そんな中、早速問題児っぷりを発揮しなければいけない状況に陥った。
高校生活2日目、見慣れない顔ばかりのクラス。そう、オリエンテーションである。
今日はクラス内の係決めと学年集会、その他の時間は遊ぶらしい。
「それでは皆さん。近くの席の人と4人又は5人組を作ってくださーい。」
でたよ‼︎地獄の定番といえばやっぱりこれ【複数人のペアを作れ】である。
演じている役の性格上、一人寂しく余ったりはしないが、これをやる度俺の心に傷が増える。
なぜ傷が増えるのか…原因はそのペアの作り方だ。
将也流・ペアの作り方
その1 まず手始めにペアが作れなくて余りそうな人を見つける。
その2 その1で見つけた人に以下の台詞を囁く。
→「お前、どうせペア作れないぼっちだろ。見るからに根暗だもんなwww俺がペアになってやるよ。」
その3 大抵の人はこれでペアになってくれるので人数が揃えば出来上がり。
このやり方で現在、俺含め3人のペアができた。残り1人だ。さてと…後は誰にしようかな。
もう1人を探している俺の肩が突然引っ張られた。
「お前さぁ昨日教室で尚輝と喧嘩してた奴だよな。最終的に奇声あげて職員室に連れてかれただろ」
昨日の一件で俺に目をつけた不良ってとこだろ。
「俺らとペア組もうぜ‼︎今オレと尚輝しかいなくてさ、いいだろ尚輝⁉︎」
悪いが殴り合いだけは勘弁…えぇ‼︎ペア組もうぜだって⁉︎
「はぁ‼︎何勝手に決めたんだよ。こんな汚いやつとペアなんてごめんだね。」
「てことで決まったなオレらとお前らの5人組だ」
「ふざけんなよ優希、なんでコイツとなんだよ。他にも余ってる奴らいるだろ。」
「昨日のこと、ちゃんと謝れよ。先にちょっかい掛けたのお前だろ。」
「それとこれとは話が別だそれにコイツだって言い返してただろ‼︎」
心が痛む…確かに先に手を出したのは彼だが、それでも俺は彼に酷いことを言ってしまった。
だが…問題児としてはこのまま黙っているのも、素直に謝るのも、ディファレントである。
問題児たるもの、ガツンと言い返さねば…
次の瞬間、オレの視界はいい香りがする、艶のあるロングヘアに覆われた。
「言い争いは後でにしてくれない?今は遊びのようで授業なのよ。あなた達のせいでみんな迷惑してるの。高校生なのだから授業くらい真面目に受けなさい。」
ついさっきまで文句を言っていた彼が、乱入者の制裁によって静止してしまった。
…驚きはしたがやはりここは態度悪く一言言ってやろう。
そう考えていた俺の思考も、乱入者の顔を見た途端に静止してしまった。
似てる…あの日、黄昏時の公園で泥だらけの服を気にもせずに笑っていたあの子に…
「横から失礼しました。私は早乙女美郷です。以後お見知り置きを。」
これが俺と早乙女美郷の出会いの瞬間。
この出会いが、道化の舞台を大きく変えることになる。
ここから物語が大きく動いていきます。
ちょっとだけ出てきた尚輝と優希のことも覚えておいてやってください




