Break:リアン
「何となく…葉山の前だと、偽らなくていい気がするんだ。自分を」
「そっか。そりゃ嬉しいぜ」
「じゃあ、オレはお前の友達1号か」
友達、か。なんて甘美な響きだ。
「あっ、でも、早乙女がいるから2号かな…」
おっと…ちょっとイラつく野郎だな。
「めんどくせぇな、こう言う時は素直に1号でいいんだよ」
「ああ…そうだな」
偽らない自分…これが素の将也か。なんか新鮮。
「それに早乙女さんは友達じゃないだろ」
「え?ともだ…」
「…」
沈黙。オレの質問の意味が理解できてるのやらいないのやら。
いや…将也の顔が徐々に紅く染まっていく。気づいたのか、分かりやすい。
「まあ少なくとも人前でハグできるような関係なんだろ〜」
もうちょいいじるか。
瞬間。将也は抑えていたものを爆発させるかのように暴れ出した。
「はっ、いや、別にそういう関係なんじゃなくて!!早乙女は友達だから‼︎本当に‼︎」
ほうほう…突然饒舌になるじゃないですか。
「なんだ、まだくっついてなかったのか」
もうちょっとだけ転がしてみるか。
「そ、そう‼︎早乙女とは何もねえから。昨日がイレギュラー過ぎただけだ‼︎」
「あっ…」
「なんだよ…」
よし、これで一気にトドメだ。
「距離詰める為の放課後デートだったのにごめんな。野郎2人が邪魔しちゃって」
「デ…」
おうおう、最高潮だ。
「デートじゃねえよ!!!!」
こいつはいじり甲斐がありそうな奴だな。今後に期待。
オレは今が楽しい。
この時間が続いて欲しいと切実に思う。
だから…過去は胸に留めておこう。
今はこのまま…
みんなそう思っている。意味は違くても。




