プロローグ:紫苑の花
好きな花はなんですか?
夕日がよく見える公園に二人。
「夕焼け小焼け」が町中に鳴り響いている。
「また泥だらけになっちゃった。お母さんに怒られちゃうよ。」
「ほんとにもぉ…将也はビビリなんだから。」
「だって昨日も怒られたじゃん‼︎また怒られる…」
「大丈夫。私がいるから。私が守ってあげる。だからナヨナヨするんじゃないの。約束よ。」
「うん、やくそく…」
「じゃあね。また明日 ――――――
*****
ビィー ビィー
スマホのアラームが、心地よく寝ているところを躊躇なく無慈悲に鳴り、目が覚める。
まだ寝てたいという欲求を抑え込み、体を起こす。
「7時半か…流石に早過ぎたかな。」
今日は4月8日。久々に早起きしたせいでまだ眠い。いや…昨日夜更かししたせいだな。
なんで早起きなのかって?なんたって今日は…
高校の入学式だ。一応念のため、日程確認しとくか。たしか…8時半までに登校して、13時には帰るのか。家から学校まで30分かかるから、8時くらいに出るか。さてと…準備だ。制服に着替えて、荷物は…入学書類等か。おっと…腹の虫が鳴いておる。だが朝ごはんの前に洗顔と歯磨きだな。
さてと、一段落ついたところで朝ごはんだ。
ごはんはもう用意されてある。賞味期限ギリギリの安いパンだが、これがまた美味い。
この時間は大抵自分一人のことが多い。
両親は仕事に出てるし、妹もすでに学校だ(といっても昨日まで休みだったが)。
さて、新生活の目前、語り過ぎてしまった。
現在時刻は午前8:03。よしよし。
一抹の不安は拭えぬまま鞄を肩にかける。
今日から高校生だよ…⬛️⬛️
青春時代が一番楽しい。
なんてよく聞くが、俺の青春はとっくに終わってる。これは償いなんだ。あの日の、自分への、あの子への。
午前8:07
よし、今日も計画通り。遅刻だな。
こうして俺は新生活への第一歩を踏み出した。
高校生独特の雰囲気の恋愛なので焦ったいところはありますが、是非温かい目で見守ってください。




