ともだち…
「じゃあ先生が鬼やるわよー?木の上に登ったりとか外に出たりしたらだめだからねー?」
「はーい!」と子供達が元気よく返事をする。
「じゃあ先生がお部屋の中で3分数えるからみんな隠れてね。15分以内に先生がみんなを見つけれなかったらみんなの勝ちよ!」
と言いストップウオッチを取り出す。
「よーいスタート!」と言い教室の中へ入っていく。
「ちあきちゃん!こっち!」とりなちゃんといっしょにいるしょうくん。そちらに急ぐ。
「はやく隠れないと!」とワタワタしてるりなちゃん。
「ついてきて!」としょうくんが走り出すのでりなちゃんといっしょについて行く。
しょうくんが向かっていくのはグラウンドの一番端の方にある茂み ここがさいきょーの隠れ場なのだろうか。
茂みに身を隠しながら
「これだけじゃさいきょーじゃねぇ。」と言ってどっかへ走り出す。
そしてどこから持ってきたのか大きめのダンボールを持ってしょうくんが来た。
「これを被って隠れるんだ。前にそれでバレなかった。」としたり顔のしょうくん。
うーん?これは外から見れば結構バレバレな気がするんだがたくちゃん先生は見つけるのが下手なのだろうか。
今から他の場所を探す時間もないし、りなちゃんも目をキラキラさせてるのでしょうくんをりなちゃんと挟む形で一緒に隠れる。3人だとかなり狭い。
「もういいーかーい?」
たくちゃん先生が大きな声で言う。
「返事はなし…よし!じゃあ探すわよぉ!」
「そらくんりゅうくんみっけ!」
そしてこの隠れ場の何よりの弱点は外の様子が音以外わからない所だろう。隠れ場の変更などができない。
「あいちゃんみっけ!あ!こうくんもみっけ!」
にしてもたくちゃん先生見つけるのが早いな。20人くらいしかうちのクラスはいないしこのペースだとすぐに見つかってしまうか?
「お、ゆいちゃんみっけ!」
だんだんたくちゃん先生の声が遠ざかってく。とりあえずしばらくは大丈夫そうか?
「へへん!やっぱここがさいきょーだな!」と得意げなしょうくん。
「シー!だよしょうくん!」あわてて手を口に当てて注意するりなちゃん。かわいい。
「だいじょーぶだってここさいきょーだし、それにたくちゃん反対側いったみたいだし。」
「なんでわかるの?」コテンと首を傾げるりなちゃん。
「りなちゃん。ちょうどしょうくんがいるところに穴が開いてるんだよ。」と教えてあげる。
「お、わかってんじゃねーか。ちあきちゃんは頭良いな!」
「ありがと。」褒められたみたいなのでお礼をしとく。
「むぅわたしが頭良くないみたいじゃん!」
膨れっ面のりなちゃん。
「そんなこと言ってねーし!」
「言った!」
あ、これまずい喧嘩になるパターンだ。
「言ってない!」
ふたりとも周りを気にせず大声で言う。ダンボールの中で声が響いて耳が痛い。
「言ったって!」
「りなちゃん、しょうくん。いまかくれんぼ中だからシー!だよ!」
「だってしょうくんが!」
「言ってねぇって!」
そんなことをしていると…
「しょうくん、りなちゃん、ちあきちゃんみーつけた!喧嘩しちゃメだよ!」
ああやっぱり見つかってしまった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
誤字脱字ありましたらご指摘いただけるとありがたいです。
分割したけど今度は短いなってなって追加していったらまた長くなってしまった。長くなりすぎたのでまた分割するかもしれません…今度は区切りよく書けたから長くならないはず…
※分割しました。
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