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プロローグ

あっさり目に書くつもりだったのにだいぶ文字数行ってしまった…

プロローグ以外は1600文字くらいを目安に書いていく予定です。

車に撥ねられた、そのことに気づいた時にはわたしの体は動かなくなっていた…


       ーーーーーーーーーーーーー

「おーい」

「おきてくださーい」


…誰かの声がきこえるということはわたしは無事だったのだろうか。返事をしようと思ったがうまく声が出なかった。


「おかしーなぁ」

「魂は全部集めたはずなんだけどなぁ」


魂?何を言っているのだろう


「うーん…繋ぎ方間違えたかなぁ?」

「えーとここがこうなってて…」


目隠しでもつけられたのか視界は閉ざされていて周りの様子はわからないがどうやら体を弄られているみたいだ。


「あ、ここが間違ってたか。よかったぁ、何かあったら上に怒られちゃいますからねぇ…」


だんだんとだが目が見えるようになってきた気がする。


「えーと、どうでしょう。私の姿が見えるでしょうか?」


そう言われてそちらを見てみると、真っ暗な背景の真ん中に白色の人間らしき影が見える。おそらくそれが声の主だろう。


「あ、繋げたばかりで声は出せないと思いますので私の姿が見えましたら私の方へ歩いてきてください。」


状況がわからないが、とりあえず従っておいたほうが良いだろう。足元が見えないので倒れないようにと前へ手を伸ばしながら白い影に向かって歩いていくが何か物に躓いてしまった。するとなにやら温かく柔らかいものに触れた。


「ひゃあ!?」

「何いきなり天使の胸触ってんですか!?」


結構強めに押された。どうやらこの柔らかいものの正体は胸らしい。そして声の主は自分の事を天使だと思ってるようだ。


「えぇ…少なくとも生きてる頃はこの人こんな事しませんでしたよね??別の人の魂拾っちゃった???それとも私がかわいすぎるせい????」


事故だと伝えたかったがまだ声が出ない。しばらくたち落ち着いたのか咳払いしながら話しかけてきた。


「ま、まぁとりあえず意識はあるようですね。」

「質問しなければならないことが出来ましたが一旦置いといて、今のあなたの状態を説明いたしますね。」

「あなたは車に撥ねられそうになっていた猫を助けようとして飛び出しそして猫の代わりに撥ねられ死亡しました」


……………死んだ!?

じゃあ今ここにいるわたしはなんなんだ!?


「落ち着いてください!!」


突然伝えられた自分の死に落ち着ける訳がない。混乱しわけも分からず暴れそうになる。


「今ここで暴れてもあなたが死んだという事実は変わらないんです!ですからどうか落ち着いて話を聞いてください!」


…………死んだという事実は変わらない。その言葉を聞いてとてつもなく悲しくなった。まだ色々とやりたいことはあった。

やっと軌道に乗ってきた仕事、そして原作からずっと応援していてやっとアニメ化が決定した作品や、ついこの間登録者1万人を超えて喜んでいた推しのVtuber達。

それらを楽しむ事がもうできないと悟ったとき、わたしは立ち竦むしかなかった。


「酷い事を言ってしまってごめんなさい。でもこの後の話を聞いてもらえないとあなたを生き返らせる事もできないんです。」


生き返れる!?本当に!?


「その様子なら聞いてくださりそうですね。」


「コホン…では説明します。あなたが助けた猫ちゃんですが妊娠中で5匹の赤ちゃんを産む予定です。そしてその猫ちゃんと赤ちゃん達は一つの家庭に迎えられ幸せに暮らし、その赤ちゃん達の子供もまた新しい家庭で幸せに暮らしていきます。その家庭の中には猫ちゃんがいなければ自殺していた者もいます。ですがあなたが助けた猫ちゃんがいたので自殺はしませんでした。そしてその自殺しなかった人は将来、世界のあり方を大きく変える存在なわけですよ。」


「つまりわたしが生き返れる理由は遠回しにだがその偉い人を助けたからって事か?」


「え!?もう喋れるようになりましたか!!」


「あ、ほんとだ声が出るようになってる」


「喋れるようになるまであと10分はかかると思いましたが早かったですねぇ…」


そうしみじみする白い影、どうやら視界の方はまだらしい。


「しみじみしてるところ悪いんだが話を続けてほしんだが…」


「あ、ごめんなさい。あなたの言う通りその偉い人を助けたからっていうのも生き返る理由の一つです。」


「理由の一つって言うことはまだあるのか。」


「はい。それはですね…」


「それは?」


「私があなたの人生を見ていたからです。」


「なんで????」


「まぁそれは暇つぶしみたいなものですね。ずっとこの暗い空間で条件を満たしたものだけを転生させるなんて退屈極まりないじゃないですか。ですからランダムで決めて誰かの人生を覗き見するんです。テレビ見るみたいにして。そしてですね。私、あなたのことが気に入ってしまいまして…その…ゴニョゴニョ…」


「えーと、つまり…あんたに見られてた俺は運が良かったってことか?」


「随分まとめましたね…まぁ色々理由はありますが一番大きい理由上げたらそこでしょうね。偉くなる予定の人助けただけじゃ神様的には生き返らせる理由にはならないでしょうし。」


「そうなのか…?世界のあり方を変えるってくらいだから充分すぎると思うんだが…」


「それはあなたの目線が人間の目線ですからね。私達天使や神様からすると世界ってたくさんあるんですよ。それでたくさんある世界の一つが大きく変わっても あ、あの世界変わったねー くらいの感覚なんです。」


「そうなのか…」


「まぁそういうわけでしてあなたは生き返ることができます。ですが全く同じ人物に生き返るとかそういったことは申し訳ないですが出来ません。私の権限で出来るのは同じ世界に転生させることまでなんです。」


「残念だが仕方ない…時代とかはどうなんだ?これで戦争とかやってるところに転生させられて死にましたじゃ困るからな…」


「そこは問題ありません。あなたが転生する時間はあなたが産まれた日から7年後です。」


「それは良かった…」


ん…?って言うことは色々預言者みたいな事ができるのだろうか。少しワクワクしてきた。


「あ、もちろんですがあなたからその時期何があったか等の記憶は消させてもらいます。」


「え”」


「前に未来の事を知ってるからと色々無茶した人がいたのでそういう決まりになったんです。人格が消えたりはしないので安心してください。あくまでこの時期何があったか思い出せないくらいであなたが今まで培って来た技術や学力は消えません。」


「それと喋れるようになったのですしいくつか確認を取らせてください。喋り方や反応からして大丈夫だとはおもいますが念のための確認です。」


「あ、ああ大丈夫だ。」


「あなたはアイドルオタクですか?」


妙な質問だ。

「定義によるがVtuberもアイドルって括りならそうだ。もし違う括りなら違う」


「ふむふむ…では次です。中学生の頃の夢はなんでしたか?」


「それは…確か…」


「確か?」


「ちゃんとは覚えてないんだが漫画家とかイラストレーターとかそういった夢だった気がする…」


「ちゃんとは覚えてないんですか。中学生の夢なのに。」


「今やってた事とは違うからな…夢が叶っていたならちゃんと覚えているだろうが叶ってない夢なんて忘れてしまうものなんだ…」


「ふむふむ…じゃあ最後の質問です。」


ここでやっと白い影の姿が見えてきた。


「あなたの目の前に超絶かわいい天使ちゃんがいます。その天使ちゃんの胸を触ってしまった場合どうしますか?」


完全に姿が見えた。背中には4本の大きな翼。腰まである長く綺麗な白い髪の毛。そして少し怒った様子でこちらを見つめる黄金の瞳と整った顔。そしておそらく最初にわたしが触れてしまったであろう大きな胸。


「おや、固まってどうしましたか?ん?何か言ってみてください?」


「わっ悪い!!今目が見えるようになって、その、えっと、ごめんなさい!!!」


「………」


めちゃくちゃジトってした目で見られてる…ちゃんと理由を言って謝ろう…

「その…天使様に呼ばれた時には目があまり見えてなくて…それで転ばないように手を伸ばしながら歩いたら足元にあるなにかに躓いてしまって…その…天使様の…その…むっむねを触ってしまい申し訳ございませんでした」


すると天使様はムスーとした顔で

「70点ギリギリの合格です…来世では足元に気をつけてくださいよ。次は許しません。」


「はい…」


「本人確認も取れましたし、転生時の体の方決めていきますね。」


「本人確認って…?」


「それは気にしないでいいことです!それより体の方でなにか要望とかありますか?無茶苦茶な事じゃなければ叶えますよ。」


「無茶苦茶なことって言うと?」


「んーそうですね。例えばですが。傾国の姫並の顔とか、生まれたころからアスリート級の身体能力とかは無理です。そういった事は努力してください。」


「じゃあどんな要望なら叶うんだ?」


「過去の例ですと、努力すれば世界1の顔とか、努力すればアスリート級の身体能力とか。あとは胸を大きくとかはありましたね。」


「その過去の例って絶対無茶苦茶な願いが叶わなかった人らが出した案だろ…」


天使はにっこりと

「当たりです♪」

と言う。めっちゃ可愛かった。顔に出てないだろうか。


「んじゃあその2つで頼む…もし片方しか無理なら身体能力の方で。」


「大丈夫です。叶えて差し上げますよ。」


「そっか。そりゃ助かるよ。」


「それではこれで全項目が終了しましたので転生を行います。最後に聞きたいのですが転生したら将来何をしたいですか?」


「そうだな…転生した体がどんな感じなのかとかわかんないから何とも言えないけどVtuberになってみたいな。それで推し達と一緒に活動したい。」


この場で言う推し達とはわたしが推している(応援している)Vtuber達の事だ。


「ふふっあなたらしい答えですね。叶うことを願ってますよ。それでは転生開始です。」


おお、なんか周りが蒼くなっていく。

「ありがとう。そういえば天使様の名前を知らないんだが最後に教えてもらってもいいか?」


「最後ですしね。良いでしょう。私の名は…」


ドガン!!!

急に後ろから爆発したかのような音が聞こえた。


「誰ですか!!!転生の儀中は勝手に入ってはならないでしょう!!!!」


振り向くとそこには6枚の羽を携えた男がいた。

「おいおい。それが上に使う言葉か?随分偉くなったなぁ?おい。」


「転生の儀の最中は神様以外私より上は存在しません。」


「その神様からの言葉を伝えに来た。勝手な事し過ぎだ。その転生はもう始まっちまってるから止めれねぇがお前を追放するだとよ。」


「な!?神様がそのようなこと言うはずが…!?」


「今回の件で判断なされたそうだ。お前は人間の肩を持ちすぎる。そんなに人間が好きなら堕ちろだと。一応証明の書状な。」


「そんな…」


そんな中狼狽していたわたしの転生は続いていたようで女天使が外へ連れてかれるのを最後にわたしは意識を失った。


………………………………………………………


「っち…あっちの奴にも文句言いたかったが行きやがった

か。どんな内容で転生したんだ?ふーん?努力すれば世界1顔が良くて身体能力抜群ねぇ…気に食わねぇな。どれ今ならまだ少しイジれるか。こういうやつはどういうのが一番効くかねぇ…」

この後書きで出てきた用語の説明を私のできる範囲で少しだけしていこうと思います。あとある程度メタい所もここで書くと思います。


Vtuberぶいちゅーばー:VirtualYouTuberばーちゃるゆーちゅーばーアニメキャラのような立ち絵を用いて配信業を行う人達


4枚羽の天使と6枚羽の天使についてですが元がある神話とかに結びつけると色々面倒な事になりそうなので創作としてお楽しみください。色々な神話がごっちゃになったり面白そうならオリジナル要素もバンバン入れていきます。


ちなみにこの小説内では天使にも性別はあります。

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